映画情報どっとこむ ralph 函館シネマアイリス25周年作品・函館出身の作家・佐藤泰志没後30年企画映画『草の響き』。

東出昌大を主演にむかえ、斎藤久志監督がメガホンをとり、いよいよ10月8(金)より全国順次公開となりました!

そして、9日(土)、その公開を記念し舞台挨拶が主演の東出昌大、奈緒、斎藤久志監督の3名が登壇して舞台挨拶がおこなわれました。
1009kusanohibiki『草の響き』

『草の響き』公開記念・舞台挨拶

日時:10月9日(土) 
場所:ヒューマントラストシネマ渋谷
登壇:東出昌大、奈緒、斎藤久志監督
MC:かとう有花

映画情報どっとこむ ralph まず東出さんへ佐藤泰志原作の5度目の映画化に出演することになったお気持ちを聞かれて「原作では僕の演じた和雄は、独身の設定ですが、脚本には妻がいて妊娠している。それが大きな違いですが、その脚本が素晴らしかったです」と出演の理由を語りました。続けて、撮影ロケ地となった函館の街の印象を問われると「空が広くて、路面電車が走っていて、少し寂し気なところもある一方、西日の柔らかい光が心に残っています」と語りました。

また奈緒さんに原作には登場しない妻・純子の役作りについて問われると「監督には(いわゆる)お芝居をしないでくれとずっと言われていたので、初日からその壁にはぶつかりましたし、純子として(東京を離れて夫と共に)函館にいるっていうことはどういうことなんだろうと撮影中もずっと模索し続けて手探りで過ごした記憶があります」と語った。更には、役作りの為に、撮影前に一人で函館に行ったというエピソードを披露。「タクシーで、色々と函館をまわったのですが、運転手が偶然にも斎藤監督と同じサイトウさんでご縁を感じました。(笑)九州出身の私からすると、北海道の海は印象が全然違いました。一種の神々しさと恐ろしさのようなものを感じて、函館は、人がすごく優しい反面、独りでいる時のさみしさは非常につらいかもしれない。そんな風に純子は函館で過ごしていたのかもしれないと思ったりしました」と語りました。

また大東駿介さん演じる和雄の親友、研ニと三人で過ごすシーンについて問われると、斎藤監督から「あるシーンについて、別の撮影をしている時に、撮影が無い東出さん、奈緒さん、大東さんの三人が集まって俳優たちだけで本読みをやっているのを美術部の人から聞いたりした。函館に合宿しての撮影だったので、ずっと一緒にいる時間があったことは大きかったのでは」と語りました。東出さんは、「監督から言われていた芝居をせず、なるべくナチュラルにカメラの前にいるということを俳優たちはみんな意識していたのではないかと思います」。奈緒さんは、「和雄という役を理解したい私の気持ちと、純子が夫を理解したいという気持ちがリンクしていくなかで、友人役の大東さんがいてくれることで、色々な気持ちに気付くことができました」と語りました。

最後のメッセージ

斎藤監督:この映画にももちろん、テーマがあり、物語はありますが、映画はどれだけではできてないと思っています。例えば走っている和雄の後ろに風景があり風が吹いている。それらが映画を作っているのだと思っています。どうかこの映画に映っている函館の街を5.1CHサラウンドで体感しながら観て欲しい。

奈緒さん:私自身、この時にしか撮れなかったもの、それは函館の景色もそうですし、ひとつひとつ奇跡のような瞬間が集まっている映画だと思っています。みなさんの大切な五感でこの映画を受け取って下さったら嬉しいです。

東出さん:考えるより感じた方がこの映画は深く受け止められるのではないかと思います。きっといい映画です。いわゆる名シーンみたいなものを力を入れて撮っているみたいなタイプの映画ではありません。緩い大河のような、ずっと続いていく日常を定点カメラで捉えたような映画です。だからこその魅力がこの映画にはあります。それぞれが思った大切なものを持ち帰って頂ければ幸いです。『草の響き』

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東出 昌大 奈緒 大東 駿介  Kaya 林 裕太 三根有葵 室井 滋
原作:佐藤 泰志 「草の響き」(河出文庫刊)
監督:斎藤 久志
脚本:加瀬 仁美
製作:有限会社アイリス
企画・製作・プロデュース:菅原 和博
プロデューサー:鈴木 ゆたか
2021年/116分/ビスタ/カラー/5.1ch
© 2021 HAKODATE CINEMA IRIS 
配給:コピアポア・フィルム 函館シネマアイリス
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