映画情報どっとこむ ralph 芥川賞作家・田辺聖子の代表作『ジョゼと虎と魚たち』(角川文庫刊)。2003年に妻夫木聡、池脇千鶴主演で実写映画化され、高評価を得て話題を集めた。さらに海外でも注目を集める本作は、時代が変わっても色褪せることなく愛され続けている。そんな名作として今も根強い人気を誇る『ジョゼと虎と魚たち』が、劇場アニメとして12月25日(金)に公開となる。そしてこの度、W主演で本作の声優を務めた中川大志、清原果耶登壇にて、来週末の公開に先駆けて<公開直前クリスマスイベント>を行いました。

映画『ジョゼと虎と魚たち』公開直前クリスマスイベント
日時:12月18日(金)
会場:東京會舘
登壇:中川大志、清原果耶
映画情報どっとこむ ralph 作品の見所を聞かれた中川は「完成したものを観て、自分が携わってできたことは、本当にちっぽけなことで、たくさんのアニメーターの方がこの映像を作り上げていて、その中の一人になれたことを誇りに思います。感動しましたし、是非大きなスクリーンで観て頂きたいです」とコメント。清原は「完成した映像を観ながら、収録中、中川さんに引っ張って助けてもらいながらやっていたことを思い出しましたし、アニメーションが美しくて素直に感動しました」と作品の完成度の高さに心打たれたと語った。

自身が演じたキャラクターの印象や自身と似ている部分についての質問に対しては、中川が「僕が演じたのは鈴川恒夫という大学生の男の子なんですけど、年齢が自分と同い年の役ということで、これまで何度か声優のお仕事にチャレンジさせていた頂いた中では、一番自分に近い等身大のキャラクターなのかなと思いました。監督も僕のインタビューを受けている映像を観て、“この声は恒夫に合うのではないか”ということで選んでいただいたというお話も聞いたので、演じる上では割と普段の話し方のトーンに近い感じを意識して演じました。共感できる部分も沢山ありましたね。負けず嫌いなところや、やると決めたことはやり通したいところとか、ジョゼがギャップのある女の子なんですけど、僕もギャップに弱いので(笑)その部分も共感しましたね」とコメント。
清原も「ジョゼは車椅子に乗っておばあちゃんと2人で生活をしている女の子で、少女らしい幼さが目立つ一方で24歳らしい経験も積んでいるというキャラクターで、心を許している人には、わがままを言える女の子なんだなと。似ているなと思った部分は本が好きなところですね」と役との共通する部分について語った。

収録の思い出やエピソードを聞かれた中川は、「2人で一緒に2日間マイクを並べて収録をしました。2人のやりとりが多い映画なので、助かりましたね」と収録を振り返った。清原も「1人だけではイメージしきれない部分もあるので、実際に隣で中川さんが喋っている状況で収録できるのは有難いなぁと思ってやっていました」と2人の収録の思い出を語った。

また中川が「普段は体を使って演技をしている俳優が、声で演じる声優さん達の中に囲まれるのって、すごく不安だし怖いんですよ。今回はすごく安心感がありましたし、清原さんは改めてストイックだなと思いましたね。ジョゼが車椅子を降りて腕だけで進んで行くシーンがあるんですけど、息遣いを出すために清原さんが実際にスタジオのブースの中でほふく前進して、体を動かしてみてから収録を行っていたので」と清原のアフレコエピソードを明かすと、清原も「ほふく前進の時の体の重みを息遣いで表現しなければいけないということで、ほふく前進できるスペースがブースの中にあったんですよ(笑)なのでほふく前進してから録り直させてもらいました」とその時の収録についてコメントし、中川の言う通りの演技に対するストイックさを見せた。

映画情報どっとこむ ralph 声でのお芝居と普段のお芝居の違いについての質問に中川は、「僕たちの仕事はアフレコブースで終わりですし、普段だったら僕一人で役は完結するんですけど、そうじゃなくて1つのキャラクターを作り上げるのに何十人、何百人の方が関わっているのが大きな違いなのかなと。例えば同じテイクで同じセリフだったとしても、キャラクターの表情によって聞こえ方が変わってくる。1つのキャラクターの感情をたくさんの人で作り上げるというのは本当にすごいことだなと今回改めて感じましたね」と話し、アニメならでは作り方に感銘を受けた様子。清原も「今回勉強させて頂けたことがたくさんあって、面が自分の顔じゃないので、収録の時はキャラクターがどう動くか100%分かっていない状態で、私達は声を入れさせていただいているということで、多くの人で1つのキャラクターを作ることが大変だなとも思いましたし、そこにすごく愛情が溢れているなと思いました。キャラクターだけでなく背景も、風もそうだし、影もそうだし。アニメーション作品ってこんなに美しいものなんだと思えましたし、感謝の気持ちが膨らんでいきましたね」とアニメーション作品への想いを語った。

本作は大阪が舞台ということで、清原は関西弁のアフレコに挑戦しており、収録の感想を聞かれた清原は「普段お仕事で関西弁を求められることがあまりないので、不思議な感覚でした。地元に帰って使う関西弁とは違っていて、方言指導の方について頂いて、関西弁っぽく聞こえるポイントを聞きながらやっていました」とコメント。
中川は「清原さんが関西弁を話しているイメージがあまりなかったので新鮮でしたし、ジョゼが普段周りに対して攻撃的な女の子なんですけど、いざ距離が縮まってくると弱い部分とかも見せてくれるようになるんですね。なので僕は周りに対してワーっと言っているジョゼも好きなんですけど、ふとした時に見せる弱い関西弁、弱っている時の関西弁がすごいキュンとしましたね。ギャップですね(笑)」と清原の関西弁を絶賛、清原自身も「演じていてもこのセリフ可愛いなと思う部分があったので、そういう健気さが見えるところも注目して欲しいです」と語った。

映画情報どっとこむ ralph ここで本作が12月25日、クリスマスに劇場公開ということで、思い出に残っているクリスマスエピソードについて聞かれると、
中川は「3歳とか4歳の時だと思うんですけど、某魔法使い映画が大好きで空飛ぶほうきが欲しかったんです。それでいざクリスマスが来た時に明らかにほうきでは無いサイズの箱が玄関にあって、開けたら“絵の具セット”だったんです。それですごく泣き喚いた写真が残っていて。筆もほうきに近いこともないか…と思いつつ(笑)その絵の具セットは小学校の間使いましたね。今となってはいい思い出ですね」とエピソードを披露。清原も「小学生の時とかは家族でケーキを作ったり、お肉を食べたりというのを毎年していました。プレゼントも嬉しかったですけど、家族皆でケーキを食べるというのが嬉しかった気がしますね」と温かいエピソードを披露した。

更に本作では清原演じるジョゼと中川演じる恒夫と出会い、初めてのことをたくさん経験し、新しいことに挑戦していく姿が印象的な作品となっており、中川と清原も【来年新しく挑戦したいこと】を、ステージに飾られたクリスマスツリーに飾るオーナメントに書いて披露。

中川は【日記を書く】、清原は【空手】と回答し、中川は「昔お世話になった小学校の先生に日記をつけろと言われていて、中々できていなくて。目まぐるしく時間が流れていくというのもありますし、忘れっぽいので書き留めておきたいのと、この時こういう感情だったなというのが後々お芝居の役に立つかなと(笑)毎晩書こうかなと思ってます」とコメント。

清原は「小学校1年生の時クラシックバレェを始めたんですけど、その時私は空手を習いたくて、気付いたら母親がバレェの教室に私を連れていって(笑)バレェもやって良かったなと思っているんですけど、機会があれば空手も経験してみたいなと思っています」と語った。

最後に中川が「今年大変な1年でしたけども、映画館でゆっくりと癒されるような映画になっておりますので、是非ご覧頂ければと思います」、清原が「ジョゼと恒夫が出会って、繋がりっていいなと思わせてくれるシーンが描かれています。お1人でも大切な方とでも観て頂けたら嬉しいです」と挨拶し、イベントを締めくくった。

映画情報どっとこむ ralph 『ジョゼと虎と魚たち』

公式HP:
joseetora.jp

公式Twitter:
joseetora_movie

公式Instagram:
joseetora_movie

【あらすじ】
趣味の絵と本と想像の中で、自分の世界を生きるジョゼ。幼いころから車椅子の彼女は、ある日、危うく坂道で転げ落ちそうになったところを、大学生の恒夫に助けられる。海洋生物学を専攻する恒夫は、メキシコにしか生息しない幻の魚の群れをいつかその目で見るという夢を追いかけながら、バイトに明け暮れる勤労学生。そんな恒夫にジョゼとふたりで暮らす祖母・チヅは、あるバイトを持ち掛ける。それはジョゼの注文を聞いて、彼女の相手をすること。しかしひねくれていて口が悪いジョゼは恒夫に辛辣に当たり、恒夫もジョゼに我慢することなく真っすぐにぶつかっていく。そんな中で見え隠れするそれぞれの心の内と、縮まっていくふたりの心の距離。その触れ合いの中で、ジョゼは意を決して夢見ていた外の世界へ恒夫と共に飛び出すことを決めるが……。

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中川大志 清原果耶
宮本侑芽 興津和幸 Lynn 松寺千恵美 盛山晋太郎(見取り図) リリー(見取り図)
原作:田辺聖子「ジョゼと虎と魚たち」(角川文庫刊)  監督:タムラコータロー
アニメーション制作:ボンズ 主題歌・挿入歌:Eve「蒼のワルツ」/「心海」(TOY’S FACTORY)
配給:松竹/KADOKAWA
製作:『ジョゼと虎と魚たち』製作委員会
©2020 Seiko Tanabe/ KADOKAWA/ Josee Project 

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