映画情報どっとこむ ralph 11月22日(金)に渋谷PARCO・8Fにオープンしたミニシアター「WHITE CINE QUINTO(ホワイト シネクイント)」のメディア向け内覧会が19日(火)に開催されました。

映画、映画館の概念にこだわらず、様々なカルチャーや実験的な企画を提供し、“共感を生み出せる場所”を目指し、ジャンルを問わない個性的で良質な作品はもちろんのこと、映画以外の作品も積極的に上映予定。カルチャー好きが満足できる新スポット誕生を記念して、株式会社パルコ エンタテインメント事業部 コンテンツ事業担当 映画チーム チーフプロデューサーの堤静夫氏と課長の岩垂史兼氏に、「WHITE CINE QUINTO」のコンセプトや、今後のラインナップ、「WHITE CINE QUINTO」の楽しみ方などについて、お話を伺いました。


■渋谷PARCO OPENに寄せて
堤 「渋谷は他のエリアと比べて開発が遅い印象でしたが、50周年のパルコがいよいよ生まれ変わりました。これにより大きく渋谷の街が変わるという期待がとても大きいです。今、渋谷の駅前は混沌としている状況ではありますが、渋谷シネパレス跡地に「シネクイント」も復活しました。そして、パルコが生まれ変わり、「WHITE CINE QUINTO」が誕生したことで、しばらく渋谷で映画を観ていなかった方たちが、“映画を観るなら渋谷で”と戻って来ることを期待しています」

岩垂 「現在東急さんが渋谷は100年に一度の再開と言われています。ユーザーと街や文化、そして我々としてはエンターテインメントを軸にして一緒に作り、発信することができる。こんなチャンスはないと考え、期待をしています」

■WHITE CINE QUINTOのコンセプトについて
岩垂 「映画館としてのテーマは、「映画、映画館の概念にこだわらない空間」を目指しています。そのためには企画の工夫が必要と考えています。映画好きだけでなく、カルチャー好きにも満足してもらえるような企画を提供していきたいです。コンセプトは、カルチャー好きのユーザーと一緒にエンタメを作っていくこと。ターゲットはあえて設定せず、このビルのコンセプトにもあるように、ノーエイジ、ジェンダーレス、コスモポリタンというスタイルで、と考えています」

■劇場内のこだわりについて
岩垂 「座席です。両肘が置けて、座席の幅が広く、また前後の間隔も広いという特長があります。大切な人を誘いやすい映画館を作りたい。平和な空間を提供したい。そんな想いを込めて、ユーザーに楽しんでもらえる空間、シチューション作りにこだわりました。スクリーン手前にはステージを用意しています。ただ、映画を観る空間を提供するのではなく、映像作品を使ってお客様が楽しめるイベントの提供を予定しています。映画館ですが、さまざまな形で映画や映像作品を楽しんでいただきたい。そういった企画を考えています」

■今後のラインナップについて
岩垂 「テーマとしては、音楽、アート、ファッション、それらをひっくるめた渋谷カルチャーを大切にしていきたいと考えています。映画ファンだけではなく、渋谷パルコ自体にやって来るカルチャー好きにも満足してもらうこと。つまり、ジャンルとユーザーの二軸でラインナップを作っていく予定です」

■『草間彌生∞INFINITY』をオープニング作品にした理由
岩垂 「カルチャー好きに満足してもらえることを一番に考えセレクトしました。映画を観た後に、草間さんの展覧会に行けば、より深く草間作品を楽しむことができる。映画館で映画を観て終わりではなく、その後も立体的にカルチャーを楽しむことができる、そんな願いを込めました」

■お客様へのメッセージ
堤 「映画を観た後は、いろいろと語り合ってほしいと思っています。面白い映画を観た後は誰かに話したくなるものです。そんな映画を提供していきたいし、みなさんに楽しんでほしいと思っています。最近プライベートで観た映画で、お客様がエンドロールが流れた途端に話し出す場面に遭遇しました。そういう現象が、口コミに繋がると考えています。口コミをしたくなるような映画、口コミで人が呼べるような映画をやっていきたいです。
今は、ネットやスマホなどで一人で映画を楽しむという環境もあります。しかし、映画館としては誰かと一緒に楽しむ空間を提供していきたいです。映画を観た後に、お客様がワイワイ楽しく語り合いながら帰っていく姿を見送ることができる、そんな映画館にしたいと思っています。「PARCO劇場や「PARCO MUSEUM TOKYO」など、シアターやギャラリーもあるので、そちらでやる企画に関連した作品も提供していく予定です。映画館、シアター、ギャラリーなど、立体的な楽しみ方をしてほしいと思います」

岩垂 「映画を観て終わりではなく、そこから先の楽しみを提供できる場所でありたいと思っています。新作だけでなく旧作も上映予定です。ギャラリー、シアターだけでなく、渋谷でのイベントと連動した企画もやる予定です。映画館は約2時間遮断される空間です。そんな場所を提供することに映画館が存在する意味や価値があるとも考えています。」

「WHITE CINE QUINTO」は、11月22日(金)オープン。
オープニング作品は草間彌生氏を追ったアメリカ制作のドキュメンタリー映画『草間彌生∞INFINITY』となっています。

映画情報どっとこむ ralph ドキュメンタリー映画『草間彌生∞INFINITY』

本作は、70年以上にわたる芸術活動の中で、独自の芸術を表現し続け、世界で最も有名な芸術家の1人となった草間彌生。
第2次世界大戦下の日本で暮らした過去、芸術への情熱を理解されなかった家庭環境、芸術界における人種差別や性差別、自身の病など、数々の困難を乗り越えながら様々な分野で輝かしい功績を残し、今もなお創作活動に全てを捧げる人生を送る彼女。
幼少期からアメリカへ単身で渡るまで、そしてニューヨーク時代に苦悩しながら行った創作活動と、当時それらの作品が国内外でどのように評価されたのか、知られざる過去をアメリカ人女性監督、ヘザー・レンズが捉えたドキュメンタリー作品です。
『草間彌生∞INFINITY』_ポスタービジュアル

この度、解禁された映像は、草間彌生が、1957年に渡米し、1960年代後半、ボディ・ペインティングや反戦運動など多数のハプニングを行う頃、1968年に監督・脚本・主演を務めた映画『草間の自己消滅』の貴重な映像の一部と、その時の心情を後に語ったインタビューの模様。
本作は、第4回ベルギー国際短編映画祭に入賞、アン・アーバー映画祭で銀賞、第2回メリーランド映画祭にて受賞を果たした作品でもある。
1968年に世界的アーティストの1人として知られる草間彌生。
絵画や彫刻、インスタレーション、パフォーマンスアート、詩や文学……様々な分野で輝かしい功績を残し、現在もなお創作活動に全てを捧げて生きている。
草間彌生がどのようにして芸術の道へ進み唯一無二の表現者になったのか──
芸術への情熱を理解されなかった幼少期、単身アメリカへ渡った挑戦、苦悩と困難の連続だったニューヨークでの創作活動、作品が認められるまでの道のり、大切な人達との出会いと別れ、強迫神経症という病……
波瀾万丈のひと言では足りないほどの超絶人生を送ってきたアーティストの人生に迫る衝撃の本作の一部を垣間見る映像が解禁となりました。

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監督:ヘザー・レンズ
脚本:へザー・レンズ、出野圭太 出演:草間彌生ほか
原題『KUSAMA: INFINITY』/2018年/アメリカ/76分/カラー/音声:5.1ch
© 2018 TOKYO LEE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED. 公式サイト:kusamayayoi-movie.jp
配給:パルコ
宣伝:ライトフィルム
宣伝協力:ブラウニー、プレイタイム

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