この度「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2016」で審査員特別賞を受賞した、箱田優子第一回監督作品『ブルーアワーにぶっ飛ばす』が、第43回香港国際映画祭 ヤング・シネマ・コンペティション部門に正式出品され、3月28日(木)17:00(日本時間28日(木)18:00)ワールドプレミアとなる公式上映が行われました。
さらに上映後には箱田優子監督が登壇してのQ&Aで盛り上がりました。 |
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初の海外映画祭への参加となった箱田優子監督。 到着翌日からメディア取材が行われ、香港の印象を問われると 箱田監督:東京に似ていて、ひとつの価値観に囚われない多様性のある街だと思いました。映画で描いたような、田舎に住む人特有の他者との密な関係性がなく、都会ならではの希薄さが楽だったり、でも反面さみしかったりする。その2つが同居した面白い感情が生まれる場所だと感じました。香港で初めて作品が招待され、上映されることをとても光栄に思います。 と語った。 また、香港でも人気がある夏帆を主演に迎えたことについては 箱田監督:彼女のことは、子役の頃から知っている人が大勢いる。この映画で彼女のこれまでと、そしてこれからを感じてもらえるのではないか?と考えました。タイトルにもある通り、“時間”を描いた作品なので、彼女だからこそ主人公の砂田を演じてもらえると確信しました。 と力強く想いを語った。 |
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3月28日(木)初の公式上映では、会場に入るための長蛇の列ができ、香港でも人気の劇場であるThe Metroplexのスクリーン2が熱心な映画ファンで埋めつくされた。満席で上映が始まると、夏帆演じる砂田とシム・ウンギョン演じる清浦の軽妙な掛け合いの場面では言葉の壁を越えて笑いが溢れ、また時にはすすり泣く声も聞こえた。 上映終了後、盛大な拍手が送られる中、Q&Aに箱田優子監督が登壇。 登場人物のリアルな心の動きを描いた作風について、どこまでが監督の実体験や自身の環境が反映されているのか?と質問が殺到。 箱田監督:モチーフは自らの環境に基づいているが、実は描いている事柄は全てフィクションです。 と言い会場を驚かせた。 また、劇中の女性キャラクターの造形がこれまでの映画にはない新しいものに感じたという質問について、 箱田監督:家族の中での女性が描かれる際に、ハッピーな印象の古き良き女性像が描かれがちだが、実は現代を生きる女性にとって、それはとても残酷なことになることもある。だからこそ従来の映画では女性のキャラクターが語らないことを語らせ、行動しないことを行動させる映画にしたかったのです。 と意図したことを話した。 また、劇中で使われた音楽や効果音については「これまで観たことがない映画音楽の使われ方であり、新しさを感じた」と、観客が口を揃えて感想を述べた。 箱田監督:脚本を書いた際に、通常の映画の尺には収まらないのでは?という意見もあったが、リズムやテンポをとても大事にしつつ、音楽ではやんちゃなこともやって、90分の作品に仕上げていきました。 と解説した。 早くも次回作への期待が高まる中、CMディレクターとして多忙な日々を過ごす箱田監督。長編映画のチャレンジを経て、クリエイターとしての変化があったか?を聞かれると 箱田監督:映画を撮る前と後では、明らかに変わりました。今回香港で、観客の反応を直接受けられたこともとても大きい。自らが女性であるからこそ、女性については常に興味を持っているし、今後も描いていきたいと思っています。『ブルーアワーにぶっ飛ばす』についても、主人公のとても身近で手の届く範囲を描きつつも、それがエンタテインメントと感じられるように気を配りました。観る人には、主人公が自分の周りにいるあの人がそうかも?と感じてもらいながら楽しんでもらえればうれしいです。 と、初の映画祭の参加を感慨深く振り返っていた。Q&Aが終わった後も、感想を伝えようと老若男女さまざまな映画ファンが監督のもとに殺到!サインを求められたり、一緒に写真撮影をしたりと、初めての上映にして監督のファンが早速生まれたようだ。 国を超えて観客に迎え入れられ、確かな手ごたえを感じたお披露目となった。今後も『ブルーアワーにぶっ飛ばす』が世界に羽ばたいていくことを期待したい! 香港国際映画祭の授賞式は、現地時間31日(日)18:30~行われます。 |
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『ブルーアワーにぶっ飛ばす』
10月 全国公開!!
主演は『友罪』『ビブリア古書堂の事件手帖』など、清純派からシリアス役まで幅広い演技が絶賛されている夏帆。親友役は、『サニー 永遠の仲間たち』『怪しい彼女』など韓国で圧倒的な人気を誇るシム・ウンギョン。夏帆とシム・ウンギョンの、等身大で息の合ったコンビの演技合戦が見どころとなっている。ほかにも、渡辺大知、ユースケ・サンタマリア、黒田大輔、嶋田久作、でんでん、南果歩といった豪華俳優陣が脇を固めている。 |
出演:夏帆 シム・ウンギョン 渡辺大知 ユースケ・サンタマリア 黒田大輔 嶋田久作 でんでん 南果歩
監督・脚本:箱田優子
製作:中西一雄 企画・プロデュース:遠山大輔 プロデューサー:星野秀樹
撮影:近藤龍人 照明:藤井 勇 録音:小川 武 美術:井上心平 編集:今井大介 音楽:松崎ナオ
製作:「ブルーアワーにぶっ飛ばす」製作委員会 製作幹事:カルチュア・エンタテインメント 制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:ビターズ・エンド 2019年/日本/カラー/アメリカンビスタ/DCP5.1ch/92分
(C)2019「ブルーアワーにぶっ飛ばす」製作委員会