脚本•監督•編集:藤元明緒作品『海辺の彼女たち』
このたび、新たに俳優の池松壮亮さん、映画作家の小田香さん、映像ジャーナリストの伊藤詩織さん、ドキュメンタリー映画監督の戸田ひかるさん、映画評論家の村山匡一郎さんより本作への絶賛コメントが届きました。 |
|
『海辺の彼女たち』池松壮亮、小田香、伊藤詩織らの絶賛コメント到着このたび新たに届いた5名のコメント全文は以下の通りです。 ※五十音順、敬称略 暗闇から、音が聞こえる。 彼女達はどうしてそこにいるんだろう。どうしてこんなにも真っ直ぐなのだろう。弟の進学を夢見る姉、親に楽をさせたいと願う娘。その願いを消費する仕組みを作っているのは紛れもなく日本社会だった。彼女達があなたの姉だったら、娘だったら、人として扱われ、自分を生きて欲しいと願うだろう。真摯に彼女達と向き合わせてくれるこの映画に感謝する。 ほぼ毎日商店街の鮮魚屋やスーパーで、安くて美味しそうな魚があるかなと見に行く。特価品やお買い得!というシールに胸踊りながら、その安さがなにを物語りえるか、考えたことはなかった。市場から仕入れられ、店頭に並ぶ魚貝は、彼女たちによって仕分けられたのではないか?ふっ とそんな可能性を思った。北の場所が彼女たちに与える現実は、日本のいち部分の出来事、ではない。あの現実は、私の現実に確かに繋がっている。無数の、このような繋がりこそが表しているものはなにか。わたしが住む国/我々が身を置く共同体。カメラが4人目の「彼女たち」となり、観る者と共振する。「彼女たち」は名無しではない。フォンさん、アンさん、ニューさん、そして藤元明緒さんとスタッフの人たちが協働して生んだ『海辺の彼女たち』という眼差し。ひとつづきの現実に、観客の我々も生きている。 窮地に立たされた彼女たちは、前に進む足を止めない。 「技能実習生」という名のブラック労働が一部で取り沙汰される日本。異国の地で働くベトナム人女性3人の姿を通して、彼女たちの心の世界が生々しく浮き彫りにされる。「技能実習生」の実態を描くレポートとは真逆に、彼女たちの目線に焦点を当てながら、フォン、アン、ニューそれぞれの内面に伴走する映像には、『僕の帰る場所』に続く藤元明緒監督の日本を含めたアジアへの優しく鋭い視線が注がれ、見る者の心を惹きつける。 |
|
あわせて解禁となったコメント予告では、劇中の長回しのワンシーンを使用し、総勢10名のコメントを見ることができます。 |
|
『海辺の彼女たち』5月1日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開 公式サイト:
昨年開催の第68回サンセバスチャン国際映画祭新人監督部門に選出され、その後に第33回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門で凱旋上映されるなど、国内外の映画祭で着実に評価されている藤元明緒監督の長編第2作目『海辺の彼女たち』。より良い生活を求めて来日したベトナム人女性たちを主人公に、きらめく未来を夢見ながら、過酷な現実と闘う姿を描く。 【ストーリー】 第68回 サンセバスチャン国際映画祭 新人監督部門 出品 |
脚本•監督•編集:藤元明緒
出演: ホアン・フォン、フィン・トゥエ・アン、クィン・ニュー 他
撮影監督:岸建太朗 音響:弥栄裕樹 録音:keefar フォーカス:小菅雄貴 助監督・制作:島田雄史 演出補:香月綾 DIT:田中健太 カラリスト:星子駿光 アソシエイトプロデューサー:キタガワユウキ プロデューサー:渡邉一孝、ジョシュ・レビィ、ヌエン・ル・ハン
協賛:坂和総合法律事務所、株式会社ビヨンドスタンダード、⻑崎⼤学多⽂化社会学部 協⼒:外ヶ浜町、平舘観光協会、日越ともいき⽀援会、日本ミャンマーメディア⽂化協会 後援:国際機関日本アセアンセンター
共同制作会社:ever rolling films 企画•製作•配給:株式会社E.x.N
2020年/日本=ベトナム/88 分/カラー/5.1ch/1:1.85/ベトナム語・日本語/ドラマ/DCP
©2020 E.x.N K.K. / ever rolling films