珠玉の人間ドラマを生み出してきた帚木蓬生(ははきぎ・ほうせい)の山本周五郎賞受賞作『閉鎖病棟』(新潮文庫刊)が、『愛を乞うひと』『エヴェレスト 神々の山嶺』の平山秀幸監督・脚本により映画化。 『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のタイトルで、2019年11月1日(金)に全国ロードショーとなりました。 ついに初日を迎え、キャストが大集合! 日程:11月1日(金) |
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キャストが客席後方から登場すると、本作を鑑賞し終えたばかりの観客からあたたかな拍手で迎えられた。
本作のサブタイトル、“それぞれの朝”にかけて、公開初日の今朝、どのように過ごしたかをそれぞれ明かした。本作で10年ぶりの主演をつとめた笑福亭鶴瓶は、朝から友人や知り合いから本作を観たとの連絡がたくさんきたことに触れ、 鶴瓶師匠:寝覚めがよかったです! と気持ちを述べてスタート。本作の撮影にあたり、2週間で7キロの減量をした鶴瓶師匠。 綾野さん:意識の問題ですね。 と厳しいツッコミが。 鶴瓶師匠:なんでこんないじられなあかんの!俺主役やで!! と返し、会場の笑いを誘った。 本作で幻聴に悩む元サラリーマンを演じた綾野さんは、本作について 綾野さん:デトックス効果のある作品でしね。“重い映画”や“不安定な作品”というイメージをもたれがちですが、こんなに優しい映画だとは思わなかったと、という感想を普段泣かない友人からもらいました。 と明かしてくれました。 義父からDVを受ける女子高校生という難しい役どころを演じて 小松さん:撮影中は役柄から孤独な時間も多かったです。演じ切ろうという気持ちと、怖いなという(役から)背を向けたくなるような気持ちもありました。 と撮影中の心境を吐露しました。そんな現場の中でも鶴瓶さんや綾野さんはじめキャスト・監督、スタッフなどから 小松さん:支えてもらいました。いい現場で、愛がある現場でした。 と振り返りました。 精神科病棟で衝動的に暴力を振るい、周囲から煙たがられている重宗を演じ、鑑賞した人にクズと言われすぎていることから、 渋川さん:クズの渋川清彦です。 と自虐的な挨拶で、会場の笑いを誘った渋川さん。朝から4歳の息子とマリオカートをして過ごしたと明かし、役柄とはかけ離れた優しい父親の一面をのぞかせていたが、 渋川さん:さすがにクズクズ言われすぎて腹が立ってきました(笑) と悪役ならではの複雑な心境を吐露。 監督:最高のクズだね。 と賞賛?の声が贈られた。 本作で話すのが不自由だが、カメラが得意で、綾野さん演じるチュウさんを慕う昭八を演じた坂東龍汰さんは、クランクインの日に綾野さんと初めて会った際に、 坂東さん:「お前が昭八か~」と頭をぐしゃぐしゃと撫でられました。その瞬間に、緊張や凝り固まっていたものが、スッと抜けました。チュウさんに付いていけば大丈夫なんだなと思えた。 と振り返った。 患者たちを優しくも厳しい態度で常に見守る看護師長を演じた小林さんは、現場での鶴瓶について聞かれると、 小林さん:車いすに乗って、しおらしく、ちんまりとしていました。 と秀丸を演じた鶴瓶の撮影の裏側を明かした。また、パンフレット撮影の際に鶴瓶が寝ていたと明かしつつも、 小林さん:体重を落として体力を消耗していたんでしょうね。 と鶴瓶を優しく労わった。 |
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今回、監督だけでなく脚本も務めた平山監督は、原作者である帚木蓬生先生に映画が完成後、フイルムをもって会いに行ったと明かしました。鑑賞した帚木先生は、とあるシーンで自身がイメージ通りの映像が流れて、感激のあまり一瞬顔を凍らせていたというエピソードを披露。
平山監督:(帚木先生と)いい酒を飲めたと思っています。 と嬉々とした表情で、振り返った。 ここで公開を祝して酒樽が登場し、鏡開きが行われた。本作で印象的にきんつばが登場することから、酒樽を割ると特大のきんつばが現れ、キャスト陣からも思わず笑みがこぼれた。 最後に 鶴瓶師匠:観ていただいて本当によかったと思う方は、今日誰かに会ったら“口で”拡散していただきたいと思います。 と座長らしく、しっかり本作をアピールし、大盛況のままイベントは幕を閉じた。 |
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『閉鎖病棟―それぞれの朝―』
【STORY】 公開日:2019年11月1日(金)公開 |
※PG-12
キャスト:笑福亭鶴瓶 綾野剛 小松菜奈
坂東龍汰 平岩紙 綾田俊樹 森下能幸 水澤紳吾 駒木根隆介 大窪人衛 北村早樹子
大方斐紗子 村木仁 / 片岡礼子 山中崇 根岸季衣 ベンガル
高橋和也 木野花 渋川清彦 小林聡美
原作:帚木蓬生『閉鎖病棟』(新潮文庫刊)
監督・脚本:平山秀幸
配給:東映
©2019「閉鎖病棟」製作委員会