青春ロードムービー『ポンチョに夜明けの風はらませて』が、10/28(土)より公開となります。
公開に先駆けて、シネマカリテで開催中の「カリコレ2017」にて本作の特別上映&廣原暁監督×黒沢清監督の恩師と教え子によるトークイベントが実現!「『世界グッドモーニング!!』を観た瞬間、“これはすごい人が現れた!”と、文句なく入学してもらいました」と、廣原監督の才能に太鼓判を押す黒沢監督は、教え子の最新作をどう観たのか!? ポンチョに夜明けの風はらませて』黒沢清監督×廣原暁監督トークイベント |
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廣原監督:今日はよろしくお願いします。
恩師の前で借りてきた猫のような監督。 因みにキャスティングは・・・ただなんとなく過ごしてしまった高校生活の最後に、勢いと成り行きで旅に出た男子3人の、ハチャメチャでどうしようもない、けれどどこか愛おしい旅を描いた青春ロードムービー。なにごとも直感で動き周りを騒ぎに巻き込む又八(太賀)。一流大学の受験に失敗したジン(中村蒼)。 廣原監督:凄いフィクションにしたかったんです。鼻からキャストの人も大きく芝居してもらいましたし。自然な高校生にならないベクトルでやりたかったんですね。 黒沢監督:前半はバカバカしいことをやっていって、やりたい放題をウキウキ。中盤くらいからタッチが重くなって、辿り着いた感じがありますよね。そこから社会にドロップアウトする。前半と後半で タッチを変えたのは脚本の段階から? |
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黒沢監督:前半は東映マークから始まって。。東映ポイ作品なんだなと。竹内力さんがプロデューサーで名前も出てくるし。1970年代 鈴木則文さんとか、不良番長。滅茶苦茶でも青春もの。高校生の名を借りて、大人が無茶する。 廣原監督:意識しました。トラック野郎とか鈴木則文監督八茶けてるのがよくて。 黒沢監督:やっぱり意識してたんだ。。くだらない下ネタ出るしね。なぜ70年代東映。竹内力さんとはあったの? 廣原監督:お会いしました。 黒沢監督:こういうものにお金を出して、プロデュースされて立派ですね。で、悲壮な感じな後半。がらりと変わって相米監督を感じがするよね。 廣原監督:狙ったつもりはなかったですが、うすすそうなるなと。台風クラブのシーンに向かっていきましたね。オマージュが上手じゃないので、あまり言わないようにしています。 黒沢監督:他に参考にしたのは? 廣原監督:群像劇。アルトマン監督。人が沢山。できる範囲で。漠然と参考にしてます。 黒沢監督:キャストは最初に決めていた 廣原監督:大賀さんは最初に決めてました、やりやすかったですね。お芝居が明確で、セリフも聞き取りやすくて気持ちがいいんです。太賀くんて時代からずれてる気がしていて。その良さをだしたかったんです。それでキャスティングしました。 黒沢監督:指示とかした? 廣原監督:太賀君にトラック野郎見てくれって。 黒沢監督:無茶苦茶な指示だな。確信犯なんだね、廣原は。 黒沢監督:女性も強烈に印象に残る二人だよね。 廣原監督:佐津川さんとは、なんとなくお会いしたことがあって、女性のキャスティングが不安でした、女性の方はなぜ急にとか説明できないなと。でも二人とも、前向きにとらえてくれて。 黒沢監督:車が強烈。フロントガラスをたたき割るのは 大胆だなと思ったんですが・・・ 廣原監督:あまり法律を考えてなかったんです。。。でも撮影は敷地内です。ヒビは入るけど気持ちよく割れなくて、逆に何回も殴るシーンが撮れました。 |
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最後にメッセージ。
黒沢:本当に単なる青春映画のようで、どんな映画なのか伝えにくい不思議な作品です。是非、観てください。観れば見るほど味わいが出てくる作品です。 監督:俳優が魅力的に映ってると思います。是非。
物語・・・ |
出演:太賀 中村蒼 矢本悠馬 染谷将太
佐津川愛美 阿部純子/角田晃弘(東京03)/佐藤二朗 西田尚美
原作:早見和真「ポンチョに夜明けの風はらませて」(祥伝社)
監督:廣原暁 脚本:大浦光太 廣原暁
主題歌:忘れらんねえよ「明日とかどうでもいい」(Bandwagon/UNIVERSAL MUSIC LLC)
音楽:渡邊崇 青木健
製作:「ポンチョに夜明けの風はらませて」製作委員会
企画・製作:RIKIプロジェクト 配給:ショウゲート
(C)2017「ポンチョに夜明けの風はらませて」製作委員会