スクリーン・インターナショナル、カイエ・デュ・シネマなど各国の有力誌がこぞって2016年の映画ベスト1に選んだのは、『ムーンライト』や『ラ・ラ・ランド』でもなく、『ありがとう、トニ・エルドマン』だった。ワールドプレミアとなったカンヌ国際映画祭で公式上映されるや、カンヌは本作の話題で持ちきりに。スクリーン・インターナショナルの星取りでは、歴代最高得点3.7(4.0満点)を獲得。
主要賞は逃したものの「観客と批評家にとってのパルムドール」と言わしめ、マスコミから絶賛された。 既に公開されたドイツ、フランスでは異例の大ヒットを記録し、アカデミー賞ノミネートをはじめ、各国の映画批評家協会賞の外国語映画賞を受賞。ヨーロッパ映画賞では作品賞、監督賞、男優賞、女優賞、脚本賞と主要賞を総なめ! と世界の映画祭、映画賞を席巻! また、アメリカ公開の際に、本作を観て、惚れ込んだジャック・ニコルソンが、ハリウッド・リメイクを熱望! 引退表明していたにも関わらず、撤回しリメイク版で自ら父親役を演じるという。『ありがとう、トニ・エルドマン』はアカデミー賞の常連である大物俳優の心をも鷲掴みにした。 互いに思い合っているにも関わらず、今ひとつ噛み合わない父と娘の普遍的な関係を、温かさと冷静な視点をあわせ持った絶妙のユーモアで描いた本作。 |
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今回完成した予告編では、仕事に追われる娘を心配し、<トニ・エルドマン>という別人になって見守る父・ヴィンフリートの姿がユーモラスに描かれる。 そんな<トニ・エルドマン>が巻き起こす、予想を超える展開を想像させるシーン。 そこから浮かび上がる父と娘の真実の愛が垣間見える、あたたかなものとなった。 物語・・・ 父の突然の訪問に驚くイネス。 ぎくしゃくしながらも何とか数日間を一緒に過ごし、父はドイツに帰って行った。ホッとしたのも束の間、彼女のもとに、<トニ・エルドマン>という別人になった父が現れて…。 『ありがとう、トニ・エルドマン』 6月24日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー! |
監督・脚本:マーレン・アデ
出演:ペーター・ジモニシェック、ザンドラ・ヒュラー
2016 年 ドイツ=オーストリア 162分
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