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完成披露上映会

 
日本×フィリピン合作映画『DitO』(7月26日公開)の完成披露上映会が7月3日に都内映画館で行われ、プロデューサー・監督・主演の結城貴史(ゆうき・たかし)、共演の田辺桃子、尾野真千子が参加した。
DitO完成披露舞台挨拶
 
日付:7月3日(水)
登壇:結城貴史、田辺桃子、尾野真千子

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結城貴史、田辺桃子、尾野真千子登壇

主人公のボクサー・神山英次役であり、本作で長編映画監督デビューを飾った結城。「フィリピンのジムで若いボクサーと交流する中で彼らの映画を撮りたいと思いました」と誕生経緯を明かし「撮影は2020年の1月から2月に行いましたが、その後コロナ禍になってフィリピンが世界最長のロックダウンになり、2022年9月にすべてを撮り終えることが出来ました」と完成までの長い道のりを振り返った。
 
英次の娘・神山桃子役の田辺は「コロナという誰も想像していなかった世界になる前に撮ったので、完成せず上映も出来ないのではないかという不安もありました。でも日本とフィリピンのスタッフ・キャストには団結力があって、どれだけ世界が落ち込んでもこの映画を作るという炎は消えず、熱量は続いていました。これまで紡いできたそんな時間があっての今日なので本当に言葉を失います。ここまで完成を信じて進んできて良かったです。やっと日本の皆さんに観ていただけるのが嬉しいです」と感無量だった。
 
英次の妻・神山ナツ役を演じた尾野は、実は結城とは20年以上の仲。出会い当時、尾野は19歳だったという。「二人してCMのオーディションで二次面接まで受かって、その帰りの電車がみんな一緒で連絡先を交換してからの仲。そこから川に投げつけられたり、牛乳をかけられたり…。でも一度も共演がなくて、結城はただ私を川にぶち込むだけだった」と冗談めかして振り返りながら「川にぶち込まれる仲なので兄弟のようなので、結城からこの映画に賭けていると言われたときに、こそばゆかったし、私は出ていいのだろうか?とプレッシャーもありました。結城貴史の転機になる映画を一緒に出来るならば22、3年間一緒にいた意味があると思った」とオファー快諾の熱い想いを吐露。これに結城は喜びつつも「川にぶち込む話さえしなければ…」と苦笑いだった。
 
映画の完成を祝して、ボクシングWBAスーパー、WBC世界ライトフライ級チャンピオンの寺地拳四朗選手が田辺と尾野に花束を贈呈。結城と寺地はフィリピンのジムで偶然出会ったそうで、結城が「世界チャンピオンがいると思って遠くで見ていたら、彼の方から“映画を撮られている方ですか?”と声をかけてくれた」と初対面を振り返ると、寺地も「とても話しやすくて、その場で仲良くなったイメージ。この映画で結城さんがボクサーとしてどのように映っているのか楽しみです」と期待していた。
 
あのマニー・パッキャオが特別出演しているのも話題。結城は「映画のテーマが再生であり、バッキャオが常に口にしている『年齢はただの数字に過ぎない』という言葉をどうしても彼に言ってほしかった」と狙いを明かし「フィリピンのジムでの縁から出会いが始まり、そこからラスベガスの試合に招待してくれたりして出演するに至りました。まさに奇跡のような出会いです」としみじみしていた。
 
一方、田辺は劇中での迫力満点のボクシングシーンに触れて「結城さんの体作りやボクシング練習も見ていたので、命懸けで戦うボクサーたちの逞しさや勇ましさ、拳にかける想いが凄かった。試合場面も手を抜いていないし、勝ち負けが決まっていないと思うくらい本気。ドキュメンタリーを観ているような熱量を感じました」と手に汗握っていた。
 
最後に尾野は「結城にとって一番輝いている作品です。凄い年月をかけて彼が命懸けで撮った作品です。私も手を抜かず、そこに生きました。皆さん、心して見てください」とアピール。田辺は「日本では似たような作品はない気がしています。ストーリーもそうだし色使いや音楽、出ている人の熱量、そういったものが新鮮。ボクシングだけではない親子の物語で、不器用な人と人がどうやって生きていくのか、それをテーマに掲げで作って来ました。どんな人にも共通して楽しんでいただけると思います」と呼び掛けた。
 
全てを本作にぶつけた結城も「タイトルはタガログ語で“ここ”という意味で、映画では居場所という意味で使用しています。俳優をやりながら製作会社を立ち上げて13年、僕はずっと居場所をテーマに生きてきました。それをこの映画に詰め込んだつもりです。魂を込めて作ったので、映画館で楽しんでいただきたいです」と呼び掛けていた。
DitO完成披露舞台挨拶
Photo by Jumpei Tainaka

映画情報どっとこむ ralph 映画『DitO(ディト)』
 
7月26日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷 ほか全国順次公開
 
DitO
 
『DitO』とはフィリピンのタガログ語で、ここ=hereの意。
不器用ながらも絆を紡ぐ父娘の再生の物語
 
日本に妻子を残し、異国の地・フィリピンで再起をはかるプロボクサー神山英次。
ある日、神山の前に一人娘の桃子が現れる。再会した父と娘は衝突しながらも徐々に親子の絆を深めていく。
そんな中、40歳を迎えた神山に、ラストチャンスとなる試合の話が舞い込んでくる──。
 
異郷で、今を生きるための居場所=「DitO」を求め、紡がれる
“親”と“子”の絆と成長を描く圧巻の人間ドラマ。

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監督:結城貴史
出演:結城貴史 田辺桃子 尾野真千子 
   モン・コンフィアード ブボイ・ビラール ルー・ヴェローソ レスリー・リナ  
マニー・パッキャオ(特別出演)
©DitO製作委員会
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