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公開記念舞台挨拶

𠮷田恵輔がオリジナル脚本でメガホンをとった映画『ミッシング』が、5月17日(金)に全国公開となり、5月18日(土)、新宿ピカデリーにて「公開記念舞台挨拶」が行われ、主演:石原さとみをはじめ、中村倫也  、青木崇高、𠮷田恵輔監督が登壇。

過酷な撮影を乗り切った石原らは、晴れやかな笑顔で挨拶。「この映画で少しでもやさしい気持ちや、優しい行動が広がってほしい」というメッセージに満席の観客からも暖かい拍手が沸き起こりました。
ミッシング公開記念舞台挨拶
映画『ミッシング』公開記念舞台挨拶
日時:5月18日(土)
場所:新宿ピカデリー
登壇:石原さとみ、中村倫也 、青木崇高、𠮷田恵輔監督

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キャスト&監督登壇

なかなか鳴りやまない拍手喝采の中、石原は、「一人でも多くの方に観ていただきたい。その一心で、本当にとても多くの取材を受けさせていただきました。でも、その度に記者の皆さんからのこの映画に対する溢れる想いを聞けて、本当に幸せな時間でした」と感慨深げに振り返り、「是非お外へ出て温かな柔らかい風を感じて、映画の余韻に浸っていただけたらと思います」とにこやかな表情を見せた。
ミッシング公開記念舞台挨拶
続いて中村は、「たくさんの方に観ていただいて、じんわりとした気持ちになっていただければと思います」と余韻に浸っている観客へ挨拶。
ミッシング公開記念舞台挨拶
青木は「観るのに、心を凄く使われたと思います」と観終わったばかりの観客を気遣いつつ、「けれども観てよかった、そう思われるような映画だったのではないでしょうか」と力強くコメント。
ミッシング公開記念舞台挨拶
最後に𠮷田監督は「4年前くらいから企画をして、結構長い時間かかってやっと公開することができました」と感慨深い表情。しかし、「余韻を壊さないようにしたいんですけど、多分僕と中村さんは無理だと思う(笑)」と少しおどけた挨拶し、会場は和やかな空気に包まれた。
ミッシング公開記念舞台挨拶

好きなシーン・注目してほしいシーン

鑑賞直後の観客と映画の感動を共有したい!という趣旨で、まずは「個人的に好きなシーン・これから観る人に注目してほしいシーン」の話題へ。石原は【行方不明になった娘・美羽の捜索ポスターにイタズラで目に画鋲が刺さっているのを一生懸命抜くシーン】を回答。撮影を振り返り、「現場に入った次点でもうその状態になっていて、本当に苦しくなって。泣くシーンじゃなかったんですけど、段取りの時点で涙が止まらなくて」と今でもその光景が脳裏に焼き付いていることを告白。実は当日撮影がなかったが、現場の様子を見にきていた青木も、このポスターを見てしまったそう。“人間描写の鬼”と称される𠮷田監督の演出を目の当たりした青木は、「本当に鬼だと思いました」と当時の衝撃を回顧した。

失踪事件を唯一追いかけるローカルTV局の記者・砂田を演じた中村は、【飲み会でみんながウェーイってなっているのに、真面目なことを言って白けさせる砂田】をお気に入りのシーンにセレクト。「僕も急にマジレスモードになるときがある」と中村自身にも砂田に似た一面があり、共感したそう。これには石原も「ずっとボケ続けるかと思ったら、時折すごい鋭く冷静に突っ込まれますよね」と同調。中村は「楽しく話をした後にバランスを取りたいのかも」と語った。

青木は自身のシーンではなく、【森優作さんが演じる沙織里の弟・土井圭吾の存在。TV局のインタビューを受けるシーンや、そのインタビューが流れる番組観て頭ポリポリするところやトーストの焦げをカリカリ取るところ】と数々の土井圭吾のシーンをレコメンド。「なんかヤベーな」と感じたことを率直に語りつつも、「とんでもないキャストを放り込んできたなと思いました」と、独特の存在感を放つ森を絶賛した。圭吾が頭を掻くシーンも、トーストの焦げを落として食べるシーンもアドリブではなく台本にしっかりと書かれていることに話題が移ると、劇場パンフレットに台本が丸々掲載されていることが紹介され、石原も「どれが台本に書かれたことで、どれがアドリブかが分かりますね」と二度三度楽しめることをアピールした。

𠮷田監督は【夫婦が蒲郡駅前でビラ配りをしている最中に、変なおばさんからしつこく話しかけられるシーン】と回答。シリアスな中にも「こういう人、いるいる」というユーモアあふれる象徴的なシーンをモノマネも交えながら説明すると、思わず客席から笑いが巻き起こった。𠮷田監督は撮影を振り返り、「沙織里の気持ちになると可哀想だけど、実はかなり笑いを我慢していました」と告白。対して石原は、「高い声で何か叫んでるけど、その声がこっちの感情を逆撫でして、もっと苦しくなる」と語り、𠮷田監督は石原の集中力に驚かされ、まさに石原に沙織里が”憑依”していたと賞賛した。

印象的なラストシーンについて

続いてMCからラストシーンについて質問がおよぶと𠮷田監督は、「折り合いをつけることが無理な状況の人が、その先を生きていくのには何が必要か、ということをテーマにした」と熱弁。さらに「一番辛いはずの自分が他者のために行動して、他者のために泣いたりすると、一周回って自分に帰ってくる。そういうことが多分救いになるんじゃないかな」と、自身の願いも込めたという想いを語った。

最近 優しさを感じたできごとについて

そんな監督の想いも通じて、すでに映画を鑑賞した方々からは「辛いけど、ラストは優しい気持ちになれる」という声が多い本作にちなんで、<最近優しさを感じた出来事>でトークが展開。 

石原は「子供用に机を探していたがなかなか見つからなかった時、義理の両親が子供にぴったりの机をゼロから作ってくれた」というほっこりするエピソードを披露。すると自身も日頃からDIYをするという中村がなぜか「言ってくれたら作れたのに」となぜか対抗意識を見せ、会場の笑いを誘った。

続いて中村は「石原さとみ先輩!」と即答し、「取材中にボケた時もちゃんとツッコんでくれる。ファンになりました」と石原を大絶賛!さらに「さっきもスマホを使って自動販売機で飲み物を買う方法を教えてくれた」とまじめな性格の石原の優しさエピソードを披露すると、石原は照れた表情を見せ、二人の仲の良さが伺えた。

青木は公開初日の昨日、同業者の友人が映画を観てメールをくれたことに触れ、「『本当に泣けた』と。『いい作品に出られたね』と言ってくれて。石原さんも本当に素晴らしかったと」と早速賞賛の声が届き、「この作品をご覧になった方が、優しい気持ちで劇場を後にしてもらえたらなと。優しさが世の中に広がっていってくれたらな、と。そういう気持ちが早速動き始めてるのかなって、すごく嬉しい気持ちになりました」と、しみじみと語った。

最後に

𠮷田監督は「ポケモンGOが好きで、いつも一緒にやっている近所の70代のおばあさんが、俺の自転車のカゴに物をいろんなもの置いていってくれる。先週もドーナツが入っていた」と、ほのぼのとした体験を語り、場内も<優しさ>をめぐるさまざまな想いが溢れ、あたたかい空気に包まれた。

締めくくりには、映画を象徴する柔らかな「光」をイメージしたボードをバックに𠮷田監督は「本当に大事な作品で、俺とか石原さんにとって、ものすごく分岐点になる作品なので、一回でも多く、一人でも多くの方に観ていただきたいと思っております」と、映画を広めてもらうべく、力強くコメント。

石原は、つい最近公園で迷子の男の子を探す母親と出会ったというエピソードを披露。
ミッシング公開記念舞台挨拶
まさに劇中で沙織里が体験したような場面に遭遇し、石原もその子どもの行方を気に掛けていたところ、その母親が大号泣しながら走り去るところを目撃。その姿に恐怖を感じ、サービスセンターで迷子の男の子の特徴を確認しようとしたところ、実はその男の子が無事見つかり、母親の涙は安堵の涙だったことが判明。「私も本当に泣けてきて、すごく安心した。あのお母さん、よかったって本当に思ったんです」と語り、「本当にこの映画で沙織里という役を演じて、自分の財産となりました。そして、一年以上経っても沙織里という女性の気持ちが私に生き続けているんだなってことも知りました。どうか少しでも彼女の苦しさが伝わったらいいなと、そして誰かに優しくて温かい言葉をかけてくださるような出来事や行動が、一人でも増えていったらいいなと心から願っています」と切実な想いを吐露した。その石原の熱い言葉に観客も共鳴する中、なんと青木が思わず大号泣…!万雷の拍手のなか、舞台挨拶は終了した。

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映画『ミッシング』

5月17日(金)全国公開

公式 HP:
https://missing-movie.jp

公式 X:
@kokoromissing

公式 Instagram:
@kokoromissing

#ミッシング

『ミッシング』
ある日突然いなくなった愛する娘。その帰りを懸命に待ち望みながらも、自分たちの力ではどうにもできない現実との間でもがき苦しみ、事件をめぐるマスコミと世間の声に翻弄される母親とその家族。世の中に溢れる欺瞞や好奇の目に晒されながらも、いつか必ず会える、その日を信じてー。
出口のない迷路を彷徨い続ける母親・沙織里を演じるのは、出産を経て母となった石原さとみ。これまでのイメージを一新させる新境地に体当たりで挑んだ。さらに、中村倫也、青木崇高ほか豪華実力派キャスト陣が集結。“人間描写の鬼”𠮷田監督が「自分のキャリアの中で最も覚悟のいる作品」と語る本作。あらゆる好奇心と無関心、名前のない善意と悪意にあふれる世の中でも、私たちが自分以外の誰かに手を差し伸べれば、“光”は必ずそこにある。異色のケミストリーが肉迫する、限りなく“哀しくて、愛しくて、優しい”魂の行方を描く物語。その他、森 優作、小野花梨、細川 岳、有田麗未(ありたつぐみ)、小松和重、カトウシンスケ、山本直寛、柳 憂怜、美保 純ら充実したキャスト陣が集結した。

物語・・・
とある街で起きた幼女の失踪事件。あらゆる手を尽くすも、見つからないまま 3 ヶ月が過ぎていた。
娘・美羽の帰りを待ち続けるも少しずつ世間の関心が薄れていくことに焦る母・沙織里は、夫・豊との温度差から、夫婦喧嘩が絶えない。
唯一取材を続けてくれる地元テレビ局の記者・砂田を頼る日々だった。
そんな中、娘の失踪時、沙織里が推しのアイドルのライブに足を運んでいたことが知られると、ネット上で“育児放棄の母”と誹謗中傷の標的となってしまう。
世の中に溢れる欺瞞や好奇の目に晒され続けたことで沙織里の言動は次第に過剰になり、いつしかメディアが求める“悲劇の母”を演じてしまうほど、心を失くしていく。
一方、砂田には局上層部の意向で視聴率獲得の為に、沙織里や、沙織里の弟・圭吾に対する世間の関心を煽るような取材の指示が下ってしまう。
それでも沙織里は「ただただ、娘に会いたい」という一心で、世の中にすがり続ける。
その先にある、光に———。
映画『ミッシング』

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石原さとみ
青木崇高 森優作 有田麗未
小野花梨 小松和重 細川岳 カトウシンスケ 山本直寛
柳憂怜 美保純 / 中村倫也
監督・脚本:𠮷田恵輔 音楽:世武裕子
製作:井原多美 菅井敦 小林敏之 高橋雅美 古賀奏一郎
企画:河村光庸 プロデューサー:大瀧亮 長井龍 古賀奏一郎 アソシエイトプロデューサー:行実良 小楠雄士
撮影:志田貴之 照明:疋田淳
録音:田中博信
装飾:吉村昌悟
衣装:篠塚奈美 ヘアメイク:有路涼子
スクリプター:増子さおり
助監督:松倉大夏 制作担当:本田幸宏
編集:下田悠 音響効果:松浦大樹
VFX スーパーバイザー:白石哲也
キャスティング:田端利江 題字:赤松陽構造
製作幹事:WOWOW
企画:スターサンズ
制作プロダクション:SS 工房
配給:ワーナー・ブラザース映画
©︎2024「missing」Film Partners
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