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510億円で落札2017年。2017年、アート界に激震が走った!

一枚の絵がオークションで、レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の傑作とされる「サルバトール・ムンディ」=通称「男性版モナ・リザ」として、史上最高額となる510億円で落札されたのだ。

“購入者は誰なのか、これによって真のダ・ヴィンチ作品だと証明されたのか?”世界中の人々の関心を集め、今なお謎が深まるばかりのこの名画にまつわる疑問を鋭く紐解いていくだけでなく、知られざるアート界のからくり、闇の金銭取引の実態をまでも生々しく暴いていくー欲望まみれのミステリー・ノンフィクションムービー『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』は11月26日公開となります。

そしてこの度、登録数25万人超。オトナの生活がちょっと潤うYoutube番組「オトナの教養講座」が大人気の美術評論家の山田五郎を迎え「数年前、実際に世界中のニュースを騒がせた“消えたダ・ヴィンチの傑作”の<その後の行方>を追いかけた本作をきっかけに“世界のアートとお金と闇”の裏側を語り尽くすトークイベントを開催しました。
山田五郎登壇イベント『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』

映画『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』トークイベント 

場所:ギャガ本社
日程:11月6日(土)
登壇:山田五郎(美術評論家)、橋爪勇介(WEB版「美術手帖」編集長)

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サルヴァトール・ムンディ “510億円”で落札

ダ・ヴィンチ、最後の傑作とされる<サルヴァトール・ムンディ>のこれまでの謎に満ちた来歴と、なぜ今になってこの作品が絵画オークション史上最高額“510億円”へと吊り上がることになったのか?まずは、現代の美術界の問題点とともに説明する山田五郎。そして、どんどんマーケットが巨大化いく美術のマーケットについて「アラブ、ロシア、中国あたりの金が入るようになったここ20年くらいに、余ったお金が全部アートにつぎこまれるようになった」「アートってマネーロンダリングの最適なアイテムなんだよね」と、未だ日本でも戦後最大の未解明事件の一つと言われる、アートマーケットの闇の部分が絡む<イトマン事件>を引き合いに解説、「アート取引ってさ、インサイダー取引OKの、株取引と同じだよね?」「操作可能な仮想通貨だと思う」と自身の解釈を述べた。
山田五郎登壇イベント『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』
未だ本物かどうか決着がついてないままオークションで高額取引されることになった<サルヴァトール・ムンディ>が、オークションのマーケティングの一環として、絵画を見て感動の涙を流す人の映像を利用、そのPVを作成し、プロモーションとして活用されていたことにも触れ「今、オークショニアってここまでやるんだ」と感服、しかし、未だ真偽が決着がつかない本作に絡んで、「本物よりいい偽物ってあったりするじゃん?」「<《無化調のラーメンはうまい!》って感動してる人に<それ偽物ですよ>とは、人の良心としては言えないよね。その感動は本物なワケだし」だから「(もし、この絵画の真偽鑑定の話が来たら)俺は答えを出したくない。ずっと保留にしたい」と葛藤を告白した。

紆余曲折を経てサウジアラビアの皇太子がこの作品を510億円で手に入れたことについては「サウジにとって510億って、我々にとって510万くらいの金だよね、きっと笑」「その辺りは金持ちが好きにしてくれたらいいけどさ、そのおかげで我々が見れなくなるのは困るよな」と悩ましい本心を吐露、「バルブの頃に日本が買って、今どこにあるかわかんなくなってる作品も相当あるんだよね」と語った。
山田五郎登壇イベント『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』

東京国立博物館に寄託して

そして最後「前澤友作さんが買った長谷川等伯の作品は、ぜひ、東京国立博物館に寄託してほしいんだよね!」「こんなこと言うとSNS炎上するかもしれないけど笑!ぜひ、皆で声をあげてほしいなと思う」「みんなに見せてこその金持ちだと思うんだよね笑」「今日、来場者の皆さんに、フリーポート(無関税の保管施設)に持っている人がいたら、ぜひみんなが見られるようにしてほしいなと思います」と、山田節炸裂させた。

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『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』

原題:The Savior For Sale
公式サイト:
gaga.ne.jp/last-davinci/

11月26日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー

すべてはニューヨークの美術商の“第六感”から始まった。ダ・ヴィンチには“消えた絵”があり、それには救世主が描かれているという説がある。名も無き競売会社のカタログに掲載された絵を見て、もしかしたらと閃いた美術商が13万円で落札したのだ。彼らはロンドンのナショナル・ギャラリーに接触、専門家の鑑定を得たギャラリーは、ダ・ヴィンチの作品として展示する。お墨付きをもらったこの絵に、あらゆる魑魅魍魎が群がった! その意外な身元を明かすコレクター、手数料を騙し取る仲介者、利用されたハリウッドスター、巧妙なプレゼンでオークションを操作するマーケティングマン、国際政治での暗躍が噂されるある国の王子──。一方で、「ダ・ヴィンチの弟子による作品だ」と断言する権威も現れる。そして遂に、510億円の出所が明かされるが、それはルーブル美術館を巻き込んだ、新たな謎の始まりだった──。
『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』

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監督:アントワーヌ・ヴィトキーヌ 
100分/フランス映画/カラー/ヴィスタ/5.1chデジタル/
字幕翻訳:松岡葉子
(c)2021 Zadig Productions (c) Zadig Productions – FTV

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