映画情報どっとこむ ralph 戦争の爪痕が色濃く残る昭和32年の被爆後の長崎を舞台に、焼け落ちた浦上天主堂に残るマリア像を人知れず運び出そうとする鹿と忍の二人の女性を描いた人間ドラマ、映画『祈り ―幻に長崎を想う―』が、8月20日(金)より、シネ・リーブル池袋他全国順次、8月13日(金)より、ユナイテッド・シネマ長崎にて先行公開となります。
「祈り」公開直前イベント_神父ver
映画『祈り―幻に長崎を想う刻(とき)―』公開直前イベント「祈りのつどい」
日時:8月4日(水)
会場:早稲田奉仕園
登壇:高島礼子、黒谷友香、城之内正明、松村克弥監督 (敬称略)
カトリック東京大司教区司祭・伊藤淳神父
映画情報どっとこむ ralph この度は、本作の公開を記念し、公開直前イベント「祈りのつどい」を実施!イベントには、カトリック東京大司教区司祭・伊藤淳神父をお招きし、主演を務めた高島礼子、黒谷友香をはじめ、城之内正明、松村克弥監督が登壇し、戦後76年、コロナ禍など、混沌とした、現代の世の中に向けて、心からの願いを捧げました。

イベント冒頭の自己紹介で伊藤神父は、大学時代には自主制作映画の経験もあり、現在も映像作品に出演をしていることに触れつつ「開始早々、映画オタクのような話をしてしまいましたが、本物の神父ですので、ご安心ください」と会場の雰囲気を和やかにし、まずは高島、黒谷、城之内による朗読が披露された。

伊藤神父は「映画の中で高島さん演じる鹿の“祈り”の姿にも感動しましたが、このような素晴らしい朗読を聞いたのも初めてです」と絶賛。キャスト陣の本気度に改めて感心した様子で、「日本中のキリスト教徒さんにも見習ってほしい姿勢です」と笑顔を浮かべた。また、2019年に38年ぶりの来日でローマ教皇が長崎を訪れた際の言葉を紹介し、改めて愛、そして平和の大切さを伝えたことに触れ、「この映画は、ローマ教皇の呼びかけに真っ先に応えた映画だと思います」とコメントし、戦争、原爆、そしてコロナ禍で犠牲になった方のための祈りを捧げた。

松村監督は本作が今年10月に開催される第16回ロサンゼルス映画祭の公式招待作品に決定したことについて「平和と愛の大切さを伝えていきたいです。アメリカの方たちの反応がとても楽しみです」と意気込みを語り、さらに長崎市長の招待を受け、8月9日に行われる平和式典への参加を予定していることも明かした。

脚本を読んだときの印象について高島は「教科書では知り得なかった現実が描かれていることに最初はすごく驚きました。と同時に、自分の知識不足も実感しました。この作品に巡り会えたことで、映画の中で当事者となりメッセージを送ることができる、そんな芝居をしたいと思いました」と振り返る。黒谷は「最初は難しいという印象でした。台本を読み進めながら戯曲もヒントにして、世界観、役を膨らませていきました。重いテーマですが、このような内容の映画に出演し、世界に伝えられる喜びを噛みしめながら、責任を全うしたいと思っています」と意気込みを語った。

本作には撮影場所の長崎からたくさんのエキストラが出演している。「ご先祖様が被爆者だという方もたくさんいらっしゃいました。実際に戦争を経験した方たちから、直接話を伝え聞いているからなのか、芝居から“伝える力”を感じ、負けていられないという気持ちになりました」とエキストラの協力の大きさを伝えた高島。城之内も「夏の話ですが、真冬のとても寒い日の撮影でした。薄着でがんばっているみなさんの姿に、自分も頑張ろうという気持ちになりました」と明かした。
黒谷は「高島さんが着物姿で懐の広い眼差しで演じる鹿の姿は、本当に素敵だと思いました。クランクアップ直前の演技にはとても引き込まれました」とコメント。城之内は「僕は、鹿に好意があるという役でしたので、高島さんが演じる鹿を見つめながら “こういう強さに霜村は惹かれるのだろうな”と実感していました」と振り返った。

そしてイベントには主題歌を担当したさだまさしからのビデオメッセージも到着。主題歌のPVとメッセージについて高島は「とても光栄です!」と笑顔を浮かべ、黒谷は「エンディングが美しい!」と魅力をアピール。高島、黒谷共に、さだが音楽を担当する作品への出演経験があるため、喜びもひとしおといった様子だった。
「祈り」公開直前イベント_監督ver
最後の挨拶で松村監督は「あらゆる世代の方に観ていただきたいです。国内だけでなく、世界に発信していきたいです!」とアピール。城之内は「辛いことは忘れたいと思うのは当然です。ですが、戦争、そして原爆は忘れてはいけないことです」とコメント。黒谷は「この作品に関われたことが本当に幸せです。オリンピックで世界中の人が日本に注目している今だからこそ、日本で何があったかを知ってほしいし、伝えるチャンスだと思っています」と強調。高島は「この作品には良いセリフがたくさん登場します。原爆が悪いんじゃない、戦争が悪いんです。その通りだと思います。少しでも平和へのメッセージが伝わるよう心から願っています」と呼びかけ、イベントは幕を閉じた。

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映画『祈り ―幻に長崎を想う刻(とき)―』

公式サイト:
2021年8月20日(金)より、シネ・リーブル池袋他全国順次ロードショー
2021年8月13日(金)より、ユナイテッド・シネマ長崎にて先行公開

高島礼子・黒谷友香「祈り ―幻に長崎を想う刻―」
本作は、劇作家・演出家として日本の演劇界に多大な影響と発展に寄与した田中千禾夫(ちかお)が、1959年に発表し、第6回岸田演劇賞、第10回芸術選奨文部大臣賞を受賞した戯曲『マリアの首-幻に長崎を想う曲-』を原作として初の映画化!

被爆のケロイドを持つカトリック信徒・鹿役は、高島礼子、詩集を売りながら、原爆の跡地で自分を犯した憎き男を探している忍役には黒谷友香。さらに、田辺誠一、金児憲史、村田雄浩、寺田農、柄本明、温水洋一ら個性派・実力派俳優陣が出演!監督は『天心』『サクラ花-桜花最期の特攻-』『ある町の高い煙突』などを手掛けた松村克弥。撮影は髙間賢治、編集には川島章正が手掛けるなど一流のスタッフが結集。そして主題歌には、さだまさしの「祈り」(新自分風土記Ⅰ~望郷編~)を起用!奇しくも浦上天主堂で市民コーラスの方々に協力してもらい収録した楽曲となっております。さらに「被爆マリア像の首」の声を美輪明宏が務め、唯一無二の存在感で作品に神秘的な世界をもたらしている。
ポスター「祈り ―幻に長崎を想う刻―」

物語
1945年8月9日11時2分、広島に次ぐ二発目の原子力爆弾が長崎市に投下され、人口24万人のうち約7万4千人が一瞬にして命を奪われた。
東洋一の大聖堂とうたわれた浦上天主堂も被爆し、外壁の一部を残して崩壊。
それから12年の時が過ぎて──、
浦上天主堂跡から被爆したマリア像を盗み出す一味の姿があった。
首謀者はカトリック信徒のふたりの女。
彼女たちは、なぜマリア像を盗み出さねばならないのか……?!

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出演:高島礼子/黒谷友香
田辺誠一/金児憲史/村田雄浩/柄本明/美輪明宏(被爆マリア像の声)
監督:松村克弥『天心』『サクラ花-桜花最期の特攻-』『ある町の高い煙突』
脚本:渡辺善則/松村克弥/亀和夫 統括プロデューサー:家喜正男
撮影:髙間賢治  美術:安藤篤 音楽:谷川賢作 プロデューサー:亀和夫/城之内景子
原作:田中千禾夫「マリアの首」(戯曲) 
主題歌:「祈り」(新自分風土記Ⅰ~望郷編~) 歌:さだまさし
制作協力:NHKエンタープライズ 製作:Kムーブ/サクラプロジェクト
協力:映画「祈り」を応援する会 後援:長崎市/(一社)長崎県観光連盟  
2020年/日本/110分 
クレジット:©2021 Kムーブ/サクラプロジェクト 

配給:ラビットハウス/Kムーブ  

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