モロッコ・青の街シャウエンから生中継この度、第92回アカデミー賞モロッコ代表作『モロッコ、彼女たちの朝』を8月13日(金)TOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開となります。 総勢100名以上が参加し大盛況となった今回のオンラインツアー!映画の舞台となるパン屋はカサブランカの旧市街にあります。モロッコの旧市街は、迷路のように入り組んだ美しい路地が特徴。今回のオンラインツアーでは、近年、写真映えすることで有名な青の街シャウエンの旧市街に生中継で繋ぎ、現地在住の案内人と街歩きを楽しみました。映画に登場する、日本人にとっては珍しい「公共のパン焼き窯」も訪問。映画の世界に通じる本物の風景を、オンラインツアーという新しいスタイルで楽しみました。 オンラインツアー『モロッコ・青の街シャウエンから生中継!街歩きde旅気分60分』概要 |
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現地の案内人を務めてくれるのは、レストランのオーナーでもあるサイードさん。サイードさんの後について、早速、路地へ一歩足を踏み入れると、青色の壁が続く世界が広がっており、思わず歓声をあげてしまいます。高い壁の質感、窓のあき方など、映画の舞台となっているカサブランカの路地の雰囲気と本当に同じです。 少し歩くとすぐに、大きな丸パンが積み上げられた露店が目に飛び込んできました。「モロッコ人は何よりパンが大事!」とサイードさん。モロッコではパンが主食で、中でもこの「ホブス」と呼ばれる丸パンは、日本人にとってのお米のような存在なのだとか。映画でも、主人公たちがこのパンを毎日焼いてお店に出したり、食卓に出したりする姿が映されています。 サイードさんはどんどん旧市街の中を進んでいきます。シャウエンは本当に街全体が青いのですが、場所によっては白壁が混じっていたり、濃淡があったり、とても涼しげで綺麗。オンラインツアーでも写真撮影を楽しめて、気分が上がります。すると、いつの間にか画面には、のんびり過ごす4匹の野良猫が!イスラム教徒の人々にとって猫は聖なる動物でもあり、また、街全体が大切に飼っているようなものなのだとか。猫好きにはたまらない国です。 次にサイードさんはとある建物の中へ。…と思いきや、開けた明るい場所に出ました。ここは中庭(パティオ)で、モロッコの家では一般的なもの。女性たちが外出することが少ないので、開放感を得るために中庭が多いという背景もあります。映画でも、主人公である女性たちは家の中で過ごしているシーンが多いのです。また主人公たちが楽しんでいるミントティー用の銀ポットやティーグラスがこちらにも置いてあります。中庭で一服したら気持ちが良さそうです。 さぁ、どんどん路地の奥へと進んでいきます。現地はもうすぐお昼時ということもあり、先ほどから町の人々とたくさんすれ違います。モロッコのコロナ禍の状況は、日本よりワクチン摂取率が少し高いそう。人気観光地のシャウエンにしては、これでも人は少ない方ですが、逆にのんびりとこの美しい景色を楽しめるのは今だけ、という贅沢さもあります。 ツアーも終盤、次は「リヤド」と呼ばれる、昔の大臣や高官が住んでいた邸宅をリノベーションした宿泊施設へ。扉をくぐると、まずは開けた中庭が。アラビア建築らしくくりぬかれた飾り窓がエキゾチックな雰囲気でうっとりしてしまいです。映画に登場するのは庶民的なお家ですが、それでも、幾何学模様があしらわれた壁紙や、素敵なインテリアは共通しています。現地に行ける日が来たら、絶対にリヤドに泊まってみたい…という気持ちがふつふつと。モロッコの伝統建築に泊まれるというだけでなく、ホテルより部屋数が少ないので、スタッフの人たちのおもてなしをより身近に感じられるという良さもあるそうです。 |
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『モロッコ、彼女たちの朝』公式サイト: STORY |
監督・脚本:マリヤム・トゥザニ
出演:ルブナ・アザバル 『灼熱の魂』『テルアビブ・オン・ファイア』、ニスリン・エラディ
2019年/モロッコ、フランス、ベルギー/アラビア語/101分/1.85ビスタ/カラー/5.1ch/英題:ADAM/日本語字幕:原田りえ
提供:ニューセレクト、ロングライド
配給:ロングライド