映画情報どっとこむ ralph 本当に女性は “選ばれる”側なのー?
揺れる女性たちの葛藤と未来を描く本作に

映画界ほか各界より多彩な絶賛コメントが到着!

この度、緊急事態宣言延長を受けて延期をしておりました『Eggs 選ばれたい私たち』ですが、4月2日(金)より東京・テアトル新宿、4月9日(金)大阪・テアトル梅田、アップリンク京都ほかにて公開となります。ついては、この度、映画界その他、各界からの本作について絶賛コメントが到着しました。加えて、現在のメインビジュアルに加え、もう一つの新ビジュアルを解禁。
Eggs 選ばれたい私たち

映画情報どっとこむ ralph この度、解禁されたコメントは総勢18名。
三木孝浩、大九明子、萩原健太郎、天野千尋、戸田彬弘、吉野竜平、上村奈帆、藤村明世、野本梢、イリエナナコら映画監督に加え、、内田慈、根矢涼香、堀春菜、辻凪子ら俳優陣、漫画家でコラムニストの辛酸なめ子、文筆家の鈴木涼美など多彩な顔ぶれのコメントがそろった。

『Eggs 選ばれたい私たち』コメント

※順不同

劇中何度も挿入される暗闇はきっと日常にある小さな「死」なんだと思う。息を止めたくなる瞬間、自分が生きてきた意味を手探り寄
せようともがく純子の声なき声が暗闇の中で聴こえたような気がした。
三木孝浩(映画監督「夏への扉 キミのいる未来へ」)

なんてこった。彼女たちを包む空は晴れない。エッグドナーという道をみずから選んだのは彼女たち自身なのに。“選ばれたい”とか彼女
たちに言わせているものの実態は何か。一体何様か。
大九明子(映画監督「私をくいとめて」)

映画冒頭から一定のリズムで執拗に続く卵をかき混ぜる音。気が狂いそうになるその音が、映画を観て1 ヶ月以上経った今も呪いのよう
に耳にこびりついて離れない。彼女がかき混ぜていたものはただの卵か、それともー。観ているこっちの心も掻き回され、名前のない感
情が次々と押し寄せる。こう書くとトラウマ映画のようだけど、その殻の中には“再生”という希望が。映画的なラストシーン大好きで
す。
萩原健太郎(映画監督「東京喰種 トーキョーグール」「サヨナラまでの30 分」)

この映画を観て、私たちが毎月1 つずつ流している無数の卵の虚しさを思い、
同時に、私たち自身が無数の卵の中から選ばれた1 人1 人であるという奇跡に気付かされた。
天野千尋(映画監督「ミセス・ノイズィ」)

「もったいない」
生物に向けて放たれた、ひとつの価値観。
目を逸らすことが出来ないと思った。
受精卵があるから人間がいて、人間がいるから受精卵がある。
命はどこから命なのだろう。
わからないまま、背負って、生きている。
その性がなぜ苦しいのだろうと思った。
上村奈帆(映画監督「根矢涼香、映画監督になる」「蒼のざらざら」)

「選ばれる」ことを望み、「選ばれた」周囲へ嫉妬し、「選んだ」道に憂慮する。
現社会において、ハラスメントは重要なテーマだが、
男女の差別と区別の境界線は未だ曖昧なままだ。
川崎監督は、等身大の悩みを時代と社会にぶつけ、そこに共生を求める。
自由に見せかけた不自由な世の中を生きる私たちは、彼女達に関心を持てるだろうか。
理解ではない、関心を。
戸田彬弘(映画監督「名前」「13 月の女の子」)

自分の存在が日に日に透明になっていくような、そんな不安を抱えながら主人公の純子は生きているんだろうな。
世界の端っこに小さくでも自分のスタンプを押したいのに、その場所が見つけられない。焦りと痛みがキリキリと伝わってきた。
吉野竜平(映画監督「君は永遠にそいつらより若い」)

ああ、私たちの人生、どうしてこんなにも選ばなければいけない事が多いのだろう。
幼い頃は自動的に母親になるのだろうと呆然と考えていたのに、生きてゆくうちに次から次へと他の道が増えていく。
多くの選択を前に岐路に立った彼女たちが、物理的に「母親になる」という道を選ぶことによって、満たされない何かを埋めよう
とする姿に心揺さぶられる。
彼女たちの迸る感情と穏やかな海が混ざり合った時、私はこの作品と共鳴していた。
藤村明世(映画監督「見栄を張る」『十年 Ten Years Japan「その空気は見えない」』)

子どもを産むために用意した部屋が毎月赤い血となって剥がれ落ちていく。女性は子を産む機械なんて言葉があった。機械のように必要
に応じて機能するならどんなに楽だろう。リミットと役割を突きつけられながら、そして囚われながら、走り続ける人間の痛みが、この作品
から叫ばれている。
野本梢(映画監督「愛のくだらない」)

今を生きる女性たちがぶちあたる壁。そのリアルを川崎監督の作品たちはいつも優しさを持って見せてくれる。いや母のように優
しいけれど、全力で迷い続ける少女のようでもあるし、それから戦士のようにしぶといんだよな。そのしぶとさと力強さに、いつも勇気をもらい
ます。今Eggs で描かれた壁や選択や感情は、10 年後、20 年後にはどんな風に捉えられるんだろう。観た人とも話したいし、10 年後
の自分とも話してみたい。
イリエナナコ(映画監督「愛しのダディー殺害計画」)

どんな生き方もどんな姿も愛したい!抱きしめたいです。人と違うからというのは負い目じゃないし、”人並みの幸せ”って何だろう。死
語じゃないかなと感じています。人でも犬でも花でもゲームでも何でもいいから目の前のものを大事に出来るって素晴らしい事じゃないか
と。そこにこそ幸せが転がっているんだろうなと思いました。
芋生悠(女優)

男には量り知ることが難しい、結婚・出産・年齢にまつわる女性の葛藤が、男である僕の心にも飛び込んできた。それだけでも、この作品
を見られたことに感謝しました。
そして何より、女性のどんな生き方も肯定する暖かさが、この作品にはあると感じました。
池田良(俳優)

多様化しているのか、していないのか、わからない時代。やっぱり大多数の価値観が正しいとされるような重圧を感じる複雑な今、自分の
価値について悩み、責任を果たさなければと思っている全ての人へ力をくれる作品。ラスト、マイナスに働く公正世界仮説から解き
放たれたような登場人物たちが美しい。波打ち際の素足のカットが印象的。どんな波の日もブレずにそこに立っていたいと思った。
内田慈(女優)

「もったいない」という言葉がしばしば、他者に投げかける言葉として使われるのを聞くたびに耳のあたりがピリリとする。
あなたの人生に無責任な誰かが決めた窮屈な殻のせいで
年を重ね違う道を歩いてゆく友達を区別するのも、
自分で自分を差別してしまうのも、とても悲しいことだ。
どの行先を選択するにも同じくらいの勇気と覚悟がいる。
幸せと正しさの物差しは、それぞれに1つずつ持っていればいい。
選ばれたいと願う彼女たちも、自ら選んでここまで来た。
はじめの一歩を、この映画は一緒に踏み出してくれる。
根矢涼香(女優)

作られた理想と叶わない現実に
何を求めていたのか、分からなくなる。
私は私として存在していればいいはずなのに。
選ばれたい先に選んだ彼女たちの顔を見て
息のしやすい選択肢が増えることへの反対の声に疑問を持った。
堀春菜(女優)

赤色が心に突き刺さった。
でも性別とか年齢とかじゃない!楽しく生きたいように生きたらいい!!あなたを愛してくれる人が必ずいる。この作品が生まれた
意味を感じました。
辻凪子(女優)

観ているうちに卵子に退行したくなって、最後の海のシーンで、もしかしたら人間は地球の卵子なのかもしれない、と気付かされました。女
性の核の部分と地球のコアが共鳴し、不思議な自己肯定感に包まれます。
辛酸なめ子(漫画家/コラムニスト)

持って生まれた女の身体とどう付き合っていくか、色々ついている機能をどう使うのか、或いは使わないのか、その選択ができるだけ自由
で、無限に多様でありますように。女の子たちの声にはそんな願いが込められている気がした。
鈴木涼美(文筆家)

映画情報どっとこむ ralph 子どものいない夫婦に卵子を提供するエッグドナー(卵子提供者)に志願した独身主義者の純子。そのドナー登録説明会で、偶然、従姉妹の葵に再会し、彼女がレズビアンであることを知った。恋人に家を追い出された葵は、純子の家に転がり込み、2人の少し奇妙な共同生活が始まった。エッグドナーに選ばれれば、ハワイやマレーシアなどの海外で卵子を摘出し、謝礼金がもらえる。選ぶのは、子供を希望する夫婦。そして、エッグドナーには30歳までという年齢制限がある。わずか数カ月で30歳を迎える純子は、それでもドナー登録をすることに決めた。純子と葵は、どちらが選ばれるかという期待と不安を感じながらも、いつしか「遺伝子上の母になりたい」という同じ目的に向かって<選ばれる>為に、新たな生活を始めようとするのだった―。

『Eggs 選ばれたい私たち』

2021年4月2日(金)テアトル新宿にて公開!以降全国順次

公式HP:
eggs-movie.com

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監督・脚本:川崎僚
出演:寺坂光恵、川合空、三坂知絵子、湯舟すぴか、新津ちせ、みやべほの、見里瑞穂、斉藤結女、荒木めぐみ、鈴木達也、生江美香穂、高木悠衣、森累珠、加藤桃子、すズきさだお、松井香保里
撮影:田辺清人/録音:中島浩一
照明:田辺清人/音楽:小林未季
助監督:田中麻子、野本梢、佐藤睦美/衣装:川崎僚
メイク協力 田部井美穂
小道具協力:根矢涼香
制作:イリエナナコ、横山健介
記録:今野雅夫、松隆祐也/車両:高橋基史
テーマ曲「あお」作詞・作曲 小林未季
配給・宣伝:ブライトホース・フィルム

(2018/70分/DCP/シネスコ)
©「Eggs 選ばれたい私たち」製作委員会

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