映画情報どっとこむ ralph 『けったいな町医者』は、これまでに2500人を看取ってきた在宅医・長尾和宏の命の駆け引きの現場を収めたドキュメンタリー映画。

本ドキュメンタリーは、2月13日(土)よりシネスイッチ銀座、東京・MOVIX昭島、ミッドランドスクエアシネマ名古屋、埼玉・MOVIX三郷、2月20日(土)より札幌・サツゲキ、横浜シネマリン、鹿児島・天文館シネマパラダイス、2月26日(金)より大阪・なんばパークスシネマ、大阪・MOVIX堺、京都シネマ、神戸国際松竹、愛知・刈谷日劇、長野千石劇場、3月5日(金)より兵庫・塚口サンサン劇場、3月12日(金)より佐賀・シアターエンヤ、3月19日(金)フォーラム仙台、福島・まちポレいわき、3月20日(土)よりあつぎのえいがかんKIKI、長野千石劇場、3月26日(金)より盛岡ルミエール、4月3日(土)より山口・萩ツインシネマ、4月9日(金)よりJ-MAXシアターとやま他全国順次公開が決まっている。

長尾のベストセラー「痛くない死に方」「痛い在宅医」の映画化『痛くない死に方』(高橋伴明監督、2月20日(土)公開)で、柄本佑演じる主人公の在宅医・河田の先輩である、奥田瑛二扮する長野浩平役は、この長尾をモデルにしている。主演を務めた柄本佑は、『痛くない死に方』の撮影前に、長尾の往診を見学し、本ドキュメンタリーのナレーションのオファーを快諾した。
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『けったいな町医者』監督・撮影・編集の毛利安孝オフィシャルインタビュー

けったいな町医者_毛利安孝監督
『けったいな町医者』監督・撮影・編集の毛利安孝のオフィシャルインタビューの一部が届きました。

Q.毛利監督は、映画『痛くない死に方』では、助監督としてお仕事されました。

助監督のオファーをいただいた時には、末期がんで命を落とす井上という役で下元史朗さんが出演されるのが決まっているとお聞きしました。……そして宇崎竜童さんにもオファーされていると……『TATTOO〈刺青〉あり』という僕たちがものすごく影響を受けた映画を思い出して、もう震えましたね。『TATTOO〈刺青〉あり』から40年たった男たちの「生き様」をもう一度観れるのだとスタッフというよりはファン的心境でワクワクしました。

Q.『痛くない死に方』を撮り終えたあとで、原作者の長尾和宏先生を追いかけたドキュメンタリー『けったいな町医者』の監督をされています。

当初は短いDVD特典くらいの長さの映像をオファーされましたが、1、2週間で撮るなら、それは「取材」に過ぎないだろうと。いや、この先生、2、3ヵ月追ったらドキュメンタリーとなりうる、これは面白いぞと直感したんです。そこは僕の、作り手側の興味です。
どこまで演出というものが介入して良いのか否か、常々疑問を持っていました。そんな僕なりの答えとして今回の撮影は、とにかく、ただターゲットの背中を追おうと思ったんです。長尾先生が動く3歩後ろをただ追う。先生に何かしてもらう、動いてもらう、準備しておいてそこに入ってもらう、そういう演出や指示を一切排除することを自分にルール付けました。

Q.毛利さんご自身も、長尾先生と一緒にたくさんの死を目撃されましたね。

人の死はフィクションではいくらでも扱えたのですが、本物の死は、やはりショッキングです。ひと様の家の、実際の死を目撃するというのは、本当に重いことです。
長尾先生を撮るということは、先生が見つめる死をも赤裸々に撮るということ。死をそのまま映すということが、この作品にとって是か否かはまだわかりませんが、こうした悩みにぶち当たるのは、作り手の宿命ですから。いいか、悪いか、それは観る方々に委ねるしかないのです。

Q.読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

このドキュメンタリーは、長尾和宏というけったいなひとりの医師と、その医師が生きる尼崎の町と人々のある期間を切り取っただけのものです。今この瞬間も長尾先生は胸ポケットに忍ばせた携帯電話で患者とつながっています。そんな一人の医師の日々を通じて、現代医療について、死について、そして生きていくことについて、何かを感じ取ってもらえれば幸いです。

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『けったいな町医者』

公式サイト:こちら

家が病室で、町が病棟や――尼崎の町医者の日常を記録したドキュメンタリー映画。

皆さんは、「町医者」「在宅医療」という言葉にどんなイメージをお持ちだろうか?
白衣を着て、美人の看護師を連れて、大きなカバンを持って、なんだか威張っている。
……そんなイメージをちゃぶ台返ししてしまう町医者が、尼崎にいた。
好きな物を食べたい。最期まで自宅で過ごしたい。痛くない死に方がしたい。
そんな患者さんと、家族の想いを守るために
町医者は今日も全力で走る。怒る。泣く。歌う。看取る。
下町を舞台に、生と死を見つめる問題作。

あらすじ
1995年、病院勤務医として働いていた際に、「家に帰りたい。抗ガン剤をやめてほしい」と言った患者さんが自殺をした。それを機に、阪神淡路大震災直後、勤務医を辞め、人情の町・尼崎の商店街で開業し、町医者となった長尾和宏。病院勤務医時代に1000人、在宅医となってから1500人を看取った経験を元に、多剤処方や、終末期患者への過剰な延命治療に異議を唱える”異端”。

暦を過ぎた長尾は今も、24時間365日、患者の元に駆け付ける。そんな長尾の日常をカメラで追いかけたのは、新型コロナが猛威を振るう直前の2019年末。転倒後、思うように動けなくなり、以前自分の旦那を看取った長尾を往診に呼んだ女性や、肺気腫に合併した肺がん終末期の患者さんなどの在宅医療を追った。
リビング・ウィル(終末期医療における事前指示書)と長尾の電話番号を書き残し、自宅で息を引き取ったばかりの方の元に駆けつけた際の貴重な映像も交え、昼夜を問わず街中を駆け巡る長尾の日々を追うことにより、「幸せな最期とは何か」「現代医療が見失ったものとは何か」を問いかける、ヒューマンドキュメンタリー。
けったいな町医者

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出演:長尾和宏
ナレーション:柄本佑

スタッフ
製作:人見剛史、内槻朗、小林未生和
エグゼクティブプロデューサー:鈴木祐介、見留多佳城
企画:小林良二 企画協力:小宮亜里
プロデューサー:神崎良、角田陸
監督・撮影・編集:毛利安孝
制作会社:G カンパニー
配給・宣伝:渋谷プロダクション

尺:116min
(c)「けったいな町医者」製作委員会

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