本年のヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞作品であり、蒼井優主演、黒沢清監督最新作、『スパイの妻<劇場版>』が、全国にて大ヒット上映中です。
本作の公開を記念して、11月2日(月)にグランドシネマサンシャインにて、本作で映画音楽を初めて手掛けたペトロールズのVo&Gtであり、東京事変のギタリストでもある長岡亮介氏と黒沢清監督のトークイベントが行われました。 |
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Q:長岡さんが映画音楽を手掛けることになったきっっかけは? 黒沢清監督(以下、黒沢):プロデューサーが長岡さんでどうしてもいきたいと言っていたんです。僕はお名前は知ってたけど、東京事変というバンドがあるそうだ、くらいしか知りませんでした。でも、プロデューサーがそこまでいうなら是非とお願いした、という経緯です。名前をインターネットなどでチェックして、動画を見て、これはすごいやと思っていました。ものすごく正確なギター、バカテクと感じました。 長岡亮介(以下、長岡):(小声で照れながら)全然違う、全然違う… 黒沢:でも、最初の顔合わせで、今回の作品は1940年前後という時代背景なので、エレキギターが鳴るのは想像がつかない、と申し上げました。 長岡:プロデューサーから「ギターで行って欲しい」と言われた直後に、その発言があったんですよね(笑)。 Q:完成した映画見ていかがでしたか 監督:サンプルで作って頂いた曲を聞いたときに、「あ、これでいいわ、もういけるわ、あーよかった」とホッとしました。作ってるときは分からなかったけど、到着した曲を聞いて「そう、この映画はこういう映画!」って思えた。そういう曲でしたね。 長岡:あー…うれしいですね…。 黒沢:ここぞ、というときにすごく印象的な曲がかかるので楽しみにしていてください。通常はギターのスペシャリストですが、この映画ではクラシカルな生楽器などを使ったオーケストレーションの曲。元々そういうのを作ってたんですか? 長岡:初めてです。意外とできちゃいましたね。コンピューターのおかげです。でも、自分で演奏はできないんですけど。素養がないからこそできたのかもしれません。 Q:音楽が乗って印象はどう変わりましたでしょうか? 長岡:褒めすぎです(照)。ありがとうございます。調子ににってしまう…。 黒沢:時代が1940年代ということもありますが、古すぎても新しすぎても嫌なんです。かといってクラシックだとなんか違う。やっぱりどこかモダンであってほしい、だって映画だから。長岡さんが付けてくれた音楽は僕の望むものそのものでした。 Q:映画音楽をまたやりたいと思いますか? 長岡:褒められると伸びる、傷つきやすいタイプなので、そういう現場ならまた。 黒沢:いままで、僕の映画の中でギター使ったものはないと思うんです。なので、初めてエレキギターが流れる映画でよろしくお願いします! 休前日であることもあってか平日にも関わらず、満席の大盛況! 上映前のトークイベントでネタバレを慎重に避けつつも「あの廃屋のシーンの音楽がいいんです!」「ピアノで始める曲が到着したときに、ぐっときた」など、映画を観る前だからこそ、観る楽しみを与えてくれる有意義なイベントとなりました。 |
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『スパイの妻』
大ヒット上映中! |
蒼井優 高橋一生
東出昌大 坂東龍汰 恒松祐里 笹野高史
監督:黒沢清
脚本:濱口竜介 野原位 黒沢清 音楽:長岡亮介エグゼクティブプロデューサー:篠原圭 土橋圭介澤田隆司 岡本英之 高田聡 久保田修 プロデューサー:山本晃久
制作著作:NHK, NHKエンタープライズ, Incline, C&Iエンタテインメント 制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
配給:ビターズ・エンド
配給協力:『スパイの妻』プロモーションパートナーズ