映画情報どっとこむ ralph 堤幸彦監督や大根仁監督を擁するオフィスクレッシェンドが主催する「MI-CAN 未完成映画予告編映画大賞」は、未だ存在しない映画の予告編だけを制作し、グランプリ受賞者には映画化の権利が与えられるという企画。

第3回大会(2018年)に出品した「実りゆく長野」は、芸能事務所タイタンのマネージャー八木順一朗が企画・監督し、若手漫才コンビ“まんじゅう大帝国”竹内一希が主演を務める異色作。惜しくもグランプリを逃したものの、予告編は“堤幸彦賞”と“MI-CAN男優賞”を見事受賞。その後、主演・竹内一希×八木順一朗監督の再タッグで映画撮影が長野県で開始され、田中要次、三浦貴大、小野真弓、山本學など日本映画を代表する俳優陣も集結し、さらに島田秀平や爆笑問題が本人役として特別出演して、可笑しくも深みある人間模様が楽しめる作品として映画『実りゆく』は完成しました。

10月2日(金)より長野県先行公開、そして10月9日(金)より新宿武蔵野館ほか全国公開がスタートし、10日、東京・新宿武蔵野館及び吉祥寺オデヲンで舞台挨拶が行われ、主演の竹内一希(まんじゅう大帝国)、共演の田中永真(まんじゅう大帝国)、橋本小雪(日本エレキテル連合)、中野聡子(日本エレキテル連合)、メガホンをとった八木順一朗監督が登壇した。

【映画『実りゆく』公開記念オンライン舞台挨拶 新宿武蔵野館】

日程:10月10日(土)
場所:新宿武蔵野館(東京都新宿区新宿3-27-10 武蔵野ビル3F)
オンライン登壇者
(1回目) 10:00の回 上映後
竹内一希(まんじゅう大帝国)/田中永真(まんじゅう大帝国)/田中要次/八木順一郎監督

(2回目)12:15の回 上映前
竹内一希(まんじゅう大帝国)/田中永真(まんじゅう大帝国)/松尾レミ(GLIM SPANKY)/亀本寛貴(GLIM SPANKY)/八木順一郎監督

【映画『実りゆく』公開記念舞台挨拶 吉祥寺オデヲン】

日程:10月10日(土)
場所:吉祥寺オデヲン 
登壇:まんじゅう大帝国(竹内一希・田中永真)、日本エレキテル連合(橋本小雪、中野聡子)
八木順一朗監督 

映画情報どっとこむ ralph 本作は、長野県のりんご農家を舞台に、“母親の死後、笑わなくなった父親を笑顔にしたい”という秘めた想いを持つりんご農家の跡取り息子・実が、父親の願いとりんごに背き、お笑い芸人を目指す姿を描いた青春物語。また、撮影中の2019年、台風19号が長野県を直撃し豪雨被害に見舞われた経緯から、映画の力で長野の魅力を伝え、復興に導けたらという想いも込められている。

 初演技にして初主演を務めた竹内は、俳優業を経験しての感想を求められると「お芝居をやったことがなかったし、無縁な世界だと思っていたので、正直、監督が演出で『こうです!』って言うのをわからないままやっていましたね。知ったかぶりをしてなんとか乗り越えました(笑)」と冗談を言いつつ、「監督がマネージャーであるということが助かりまして、何年も一緒についてもらっている人なので、弱音を吐けたし、『わからない』って言えばわかりやすく教えてくれたりして、伴走してくれたので、なんとかこのような形になりました。感謝ですね」と八木監督に頭を下げた。

 同じ質問に田中永真は、役名もエーマということで「当て書きみたいになっているのかなと思ったら(自身のキャラと)全然違って、あんなにやりにくいことはなかったです」と吐露し、「現場でも『エーマさん』って呼ばれて、(撮影を)ちょっと止められて監督に『永真くん、エーマってそういう感じじゃないですよ』って言われて、自我がぶっ壊れるかと思いました(笑)。映画って大変なんだなって思いましたね。貴重な経験をさせていただきました」とコメント

 今後も役者という仕事を続けたいか聞かれると、田中永真は「僕は違う名前をつけられるという感覚を覚えてみたいですね。エーマでは二度とやりたくないです。僕は僕なんで!(笑)」と笑いながらも言葉に力を込め、竹内は「せっかく華々しいスタートを切ったので、ここからスター街道まっしぐらで行きたいですね」と目を輝かせたが、田中永真は「スター街道って何?勝手に知らない道に行っちゃったよ。大丈夫なのか?」とツッコミをいれた。

 スクリーンデビューを果たした橋本は「いつもコントをやっているので、オーバーな演技になってしまったり、ふざけたくなっちゃったりして、主人公の実を川で叱るシーンがあるのですが、コントをするようにアゴが出そうになってしまい、いつもの変なクセが抜けずに大変でした」と苦労を明かした。また女優をやりたいか聞かれると「ダメよー、ダメダメ!」とギャグを披露して会場を沸かせた。

 一方、スナックのママ役を演じた中野は「おいしい役というか、みんなは内面に迫る演出をつけられていたのですけど、私だけ好きにやらせていただきました。私のシーンだけ自由だったので、アソコにピアスがついているという裏設定でやっていました」と打ち明け、「それを踏まえた上でもう一回見てください。(ピアスが)ついていますから」とアピールした。

 また、竹内は事務所のトップに君臨する爆笑問題と共演。同シーンは撮影初日で、初監督の八木監督と、初主演の竹内は緊張して爆笑問題と合流したが、爆笑問題の2人は事前に渡した台本をまったく読んでいなかったことが発覚し、太田に関しては台本をなくしたエピソードも。竹内は「八木監督が真っ白になっちゃって『全部、(アドリブで)お願いします!』って。僕は僕でセリフがあるので、アドリブの爆笑問題さんに対して、“実”として演技で突っ込んでいかないといけなかったので大変でした」と苦笑し、「あれは3人とも素です、普段の爆笑さんと慌てる僕(笑)。でも結局それがよかったんですよね。(爆笑問題は)ご本人役ということでしたし、自然だったので、さすが爆笑さんだなってシーンでした」と感心していた。

 同シーンについて、田中裕二にマネージャーとして4年間ついていた経験がある八木監督は「我らがタイタンのトップの2人に演技指導をすることはできないなと思っていたので、早めに台本を渡したんですよ。なのに読んでいないということが当日に判明するという衝撃のカウンターパンチから始まったので、これは波乱の幕開けだなと思いました」と振り返りつつも、「ただ、そのおかげでラジオの生々しさが出たので、逆に助けてもらった感じで感謝しかないですね」としみじみ語った。

 同舞台挨拶の前には、東京・新宿武蔵野館でオンライン舞台挨拶が2回行われ、1回目にはまんじゅう大帝国の2人と八木監督に加え、“実”の父親役を演じた俳優の田中要次が出席。長野県出身の田中要次は「作品の舞台となった松川町の隣の木曽谷出身です」と紹介し、「時間が空いたら実家の草刈りに行こうかなと思っていたんですけど、台風で伊那谷と木曽谷を繋いでいるトンネルが塞がってしまったので、松川町にいました」と撮影時を回顧。

 劇中で田中要次演じる父親が、屋根のない軽トラックを運転するシーンが登場するが、同シーンが話題に上がると、田中要次は「実はグリーンバックで合成しているんですよ」と冗談を言って笑わせつつ、同乗していた竹内から「猛スピードでりんご農園を駆け抜けました。すごくスリリングな撮影でしたね」と打ち明けられると、田中要次は「軽トラは乗り慣れていて、フィルムの配達とかしていたので、懐かしくて飛ばしました。」と明かした。

 また、同シーンについて八木監督は「ウチの芸人で松尾アトム前派出所がいまして、彼の半生をモデルに映画を撮らせていただいて、撮影も松川の松尾農園で撮影をしました。以前、お邪魔した際に、その美しさに惚れて映画にしたいと思ったんですけど、それと同じくらい屋根をぶった切った軽トラの衝撃が強すぎて、映画にするなら軽トラを出すしかいないと決めておりました」とこだわりの演出であったことを語った。

 2回目には、主題歌を担当したGLIM SPANKYの松尾レミと亀本寛貴が出席。2人は撮影の舞台となった松川町にある松川高校出身だそうで、どのように曲を生み出したか質問されると、作詞をした松尾は「まだ完成していない映像を見させていただいて、歌詞や曲を書いていったんですけど、自分が知らない世界のことを書くとか、想像を働かせて書くということが必要なくて、自分の育ってきた風景や、自分が感じてきた感情など、リアルに経験してきたことだったので、よりパーソナルな部分に踏み込めて書けた歌詞かなと思います。すごく満足のいく出来になりました」と自信を覗かせ、作曲をした亀本は「物語の流れだったり、登場人物の心情とかをいろいろ考えて、それが自分たちの育った街で行われるんだなとイメージして作ったんですけど、それがナチュラルにイメージしやすくて、自分の中からパッと自然と出てきた感じがします」と語った。

 加えて、家族や友人の反響を聞かれると、松尾は「家族は先週長野で行われた舞台挨拶にも行ったみたいですし、すでに3回、映画館で観たと言っていましたね」と明かし、「3回って俺らより映画観ていただいてますよ」と田中永真を驚かせた。一方、亀本は「父は松川町出身なんですけど、まさにりんご農家なんですよ。お父さんとおばあちゃんとおばさんが映画を観に行ってくれたみたいで、映画自体もすごいよかったし、曲も本当によくて、おばあちゃんは感動して泣いとったって言っていました」とほっこりエピソードを披露した。

映画情報どっとこむ ralph 映画「実りゆく」は全国にて公開中!

【あらすじ】
長野県のりんご農家の後取りとして生まれた実(みのる)。
母親の死後、父親と2人で農園を切り盛りする実は、週末になると東京へ通い、お笑いライブに出演していた。
父親の願いとりんごに背き、夢に突き進む実には、「母親の死後、笑わなくなった父親を笑顔にしたい」という内に秘めた想いがあった。
やがて訪れる運命の日。
人生をかけたステージで、実は夢を実らせることができるのか?

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竹内一希(まんじゅう大帝国) 田中要次
田中永真(まんじゅう大帝国) 橋本小雪(日本エレキテル連合) 鉢嶺杏奈
島田秀平 小野真弓 三浦貴大
爆笑問題(特別出演)
山本學

監督・脚本 八木順一朗

エグゼクティブプロデューサー:太田光代 プロデューサー:佐藤満 ラインプロデューサー:今関直哉 音楽:榊原大 監督補:山口義高 撮影:伊丸岡創 照明:藤井聡史 録音:齋藤泰陽
助監督:山下久義 美術:遠藤雄一郎 へアメイク:中田愛美 スタイリスト:高田彰久 松川町コーディネーター:松尾寿司
制作プロダクション:株式会社geek sight 協賛:長野県下伊那郡松川町、JA長野県、株式会社モデスト 後援:長野県、長野市、豊丘村、信濃毎日新聞社、SBC信越放送、abn長野朝日放送
配給:彩プロ
宣伝:とこしえ 2020年
©「実りゆく」製作委員会

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