7月26日~渋谷UPLINKで公開された
「吠えても届かない」 が、スマッシュヒットを受けて10月4日より同劇場にて再上映されることが決定です。 |
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同作品は青年の目を通して、暴力と恐怖に支配された不条理な現代社会を直視したシリアス感動作。
公開直後から「もう一度観たい」「もっと長く公開して欲しい」などの声が寄せられ、リピーターが続出。 尻上がりに客数が増加。 この再上映を皮切りに、順次、全国公開を目指しているそうです。 出演は冨田佳輔、六車奈々、佐藤二朗、ブラボーカンパニー他。 |
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ストーリーは
幼い頃に亡くした自分の母親を思わせる紗季に、母性に飢えながら育った佑司は惹かれていった。 だが、紗季の未来は暗く重い運命に塞がれていて. . . 。 佑司の運命をも狂わせて行き、暴力と恐怖に支配される社会の理不尽、不条理に直面する。 |
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マツムラケンゾー監督からこの作品へのメッセージ
「吠えても届かない」 は、広い世界の中から、未熟な青年の1ページを紡ぎ出したものではありません。 「社会と初めて触れ合いを持ち始めた青年」というフィルターを通して、社会というもの、現代社会を動かしている思想とは何かを描こうとしたものです。 石を見て山を知るという言葉があるように、ギザギザな稜線を持つ山にはギザギザな石が転がり、ゆるやかな稜線を持つ山には丸い石が転がっているものです。少年の周りで起きる事は狭い世界の中の小さな出来事ですが、広い社会をそこに投影させる事が出来ると思い挑みました。(日本庭園や茶道などがそうである様に) 僕の思う社会とは、暴力と武力、その恐怖によって抑圧され、理不尽と不条理がまかり通る歪んだ社会です。 ミサイルを向けられたら、ミサイルを向けて抑止する。目には目をの報復が正義として成立する。 そんな事で良いのか? 暴力、武力、その恐怖で抑圧された社会では、愛も幸せも人間の尊厳も無意味と化してしまいます。 映画の主人公の少年は、いまの子供達の象徴です。 石の向こうに山が見える様に、暴力の背後に武力という山影が見えるようなところも、織り込んだつもりではあります。 ご覧頂いた方には、伝わっているものがあるのでしょう。 マツムラケンゾー
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