11月8日(金)より全国ロードショーとなる、CINEMA FIGHTERS projectの第三弾『その瞬間、僕は泣きたくなった-CINEMA FIGHTERS project-』の完成披露上映会舞台挨拶が行われ、小林直己さん、今市隆二さん、佐野玲於さん、佐藤大樹さん、行定勲監督、洞内広樹監督、井上博貴監督らが登壇しました。 『その瞬間、僕は泣きたくなった-CINEMA FIGHTERS project-』 |
|
役柄へのアプローチについて質問された『海風』に主演した小林さんは、
小林さん:脚本の段階で、蓮というキャラクターに共感する部分がたくさんありました。撮影前に、監督と食事をする機会があり、そこで蓮のバックボーンについてたくさんお話しすることができました。短い撮影でしたが撮影現場はセッションしているような感覚でした。行定組の船の上で暴れさせてもらった感じがしております。 小林さん:対面で食事をするシーンでは、向き合うことで二人の関係性が見えてくるという印象を受けました。食事のシーンが繰り返されることに何か狙いがあったのでしょうか? と監督に質問。この質問に対し、 行定監督:ヤクザと娼婦が朝飯を一緒に食べているところが撮れればいいと思っていました」と回答。「ぼくらが思っている古き良き横浜の歴史、情緒みたいなものがこの二人だからこそ出てくるものがあると思っています。 と付け加えていました。また、食事のシーンについては 行定監督:小林さんがうまそうに食べるんですよ。飯がうまく食える役者は重要です。食べ物にこだわったので、本当に良いシーンが撮れました。 と絶賛していました。 ヤクザと都市の離れた娼婦との心の交流を描いた切ない物語、この設定を描こうとした理由について 行定監督:2、30年前の横浜って懐古的で、ノスタルジックでいい場所だよねと小竹さんと話していたところからスタートしています。そこからは、小竹さんが歌詞を書いて送ってくる、それを見て僕がシナリオを書くという往復書簡的な感じで進めていきました。 と振り返り、シナリオが進む中で 行定監督:『蓮役は小林くんがいい!』小竹さんがおっしゃって。小林さんの首の太さが活かせる役、ヤクザか刑事。だったらヤクザでいこう、ってことになったんです。 と説明すると、会場は大きな拍手と笑い声に包まれました。 クライマックスの灰を食べるシーンは、小林さんのアイデアだったことに触れ 行定監督:突然、現場で『灰を食べたい!』というので、脚本に加えました。物語のキーになっているシーンだし、小林さんのなかから生まれた熱いものを感じました。現場では、むせてたけどね(笑) との行定さんの説明に 小林さん:思った以上に食べてしまって、気管に入ってむせてしまいました! と苦笑いを浮かべていました。 |
|
『On The Way』で初演技を披露した今市さんはメキシコの印象について、
今市さん:演技も初めてですし、メキシコも行ったことがありませんでした。作中のように銃を突きつけられた経験もない。どれも初めてだらけで、演技前にイメージしようにもできなかったというのが正直あります。 今市さん:街の人、スタッフの方たち、みなさんが生きることに前向きで、明るくて、優しかったです。また行きたいと思った街でした。 と笑顔でコメント。 撮影に入る前は、松永監督と2回食事をする機会があったことに触れ 今市さん:プライベートから仕事の話まですべてお互いにさらけ出したことで、いい信頼関係の中で撮影がスタートしました。 と振り返りつつ、 今市さん:でも、最初の撮影現場で監督の様子が豹変しました。20テイクも撮り直しをし、初めての演技で“食らった感”を味わいました。そこで、監督から『アーティストではなく、人間としての今市隆二を撮りたい』とおっしゃっていただき、技術面ではなく内面を引き出そうと必死になってくださっていたことがわかりました。 としみじみ。 作品を観たという小林さんから 小林さん:ものすごいナチュラルで、僕が彼のことを深く知っているからこそわかる、普段あまり見せていない部分が出ていると感じました。すごく良かったし、もっと演技をするところが観たいです。 との絶賛コメントに、 今市さん:今回は短編でしたが、長編もやってみたいという欲も出てきました。 と宣言した今市さんに、会場から黄色い歓声と大きな拍手が送られました。 |
|
『GHOSTING』に主演した佐野さんは、脚本を読んだときの感想について
佐野さん:過去に戻るのは、いくつになってもワクワクする。この作品は、ワクワクの中にも、大切なメッセージや本人が抱えているトラウマが描かれていました。ノスタルジックな雰囲気の中で、バクという役に共感しながら撮影に臨むことができました。 佐野さん:過去には絶対戻りたくないです。 とコメント。その理由は 佐野さん:楽しい過去には戻りたいけれど、『過ぎちゃったことはしょうがねぇ』という精神だし、何より、辛かったり苦しかった気持ちは二度と味わいたくないです。戻るなら、いいとこ取りで戻りたい(笑) と回答。これに小林さんから 小林さん:結局戻るんかい! とツッコミが入ると、 佐野さん:怒られているところには戻りたくないですからね。 と笑顔で切り返し、会場の笑いを誘っていました。 過去が愛情によって移り変わる時空を超えたラブストーリーを描いた洞内監督は 洞内監督:小竹さんに、『LOVE、DREAM、HAPPINESSどれにする?』と質問されて、『LOVEで行きます』と答えました。 と説明。きっかけとなったのは、自身の奥さんだったことに触れ 洞内監督:出会って死ぬまでは支えられるけど、出会う前の人生は見ることができないし、どうしようもできない。だからこそ、自分と出会う前の彼女に会ってみたいという思いが芽生え、そこからスタートしました。 と振り返っていました。 |
|
『魔女に焦がれて』に主演した佐藤さんは、
佐藤さん:僕自身、雅人のようなもの静かな役は初めだったので『大変そうだな』と思いました。自分の周りにいる、なよなよした人や、ちょっぴり暗いタイプの子を観察して参考にしました。 佐藤さん:全くないです!僕は告白とかできないタイプなので。 と笑顔で回答。続けて 佐藤さん:現場でどんどんセリフが削られていくので、不安になっていたのですが、その理由を『目で表現できている』と監督が説明してくれたので、褒め言葉だと受け止めてがんばりました! と撮影の様子を振り返り、もし、佐藤さんの近くに真莉愛のような能力を持った女の子がいたら、何を占ってほしいかという質問には 佐藤さん:仕事運です!アーティスト業がどうなっていくのか、うまくいくのか知りたいです。 とコメント。「マイナスなことを言われたら?」という質問に 佐藤さん:そのときは、未来を変えてやります!頑張ります!!! と力強く宣言すると、会場から大きな拍手と声援が送られました。 小竹さんと話をする中で、恋や受験で悩む等身大の高校生のラブストーリーという設定が浮かんだという井上監督。 井上監督:僕の作品を気に入っていただき、今回のお話をいただきました。その作品が学園ものだったので、だったら、卒業とか初恋をテーマにしようということになりました。大人もキュンキュンするような青春映画を撮ってほしいというリクエストでした。 と振り返ります。また、佐藤さんの演技については 井上監督:ロジカルな思考の持ち主でありながらも、キャラクターの感情を踏まえながら、演技のプランニングをする人です。そして自身が立てたプランを乗り越えようとするところに、演技に対する意気込みを感じました。 とコメント。これに対し、 佐藤さん:ありがとうございます と深々とお辞儀するシーンもありました。 |
|
最後に、『On The Way』の主題歌を担当された今市さんから、10月16日から この作品の主題歌5曲が5週連続配信されることが発表!
今市さんの歌う「Church by the sea」は10月30日配信予定。さらに、映画の公開記念舞台挨拶が11月9日に東京と大阪、2ヶ所で開催することが発表され、イベントは終了しました。 5本のショートフィルムによるオムニバス映画 『Beautiful』 三池崇史 『海風』 行定勲 『On The Way』 松永大司 『GHOSTIMG』 洞内広樹 『魔女に焦がれて』 井上博貴 |
製作:LDH JAPAN
制作:パシフィック・ボイス
配給:LDH PICTURES
公開: 2019年11月8日(金)
©2019 CINEMA FIGHTERS project