映画情報どっとこむ ralph 3月2日(土)“映画を語る”番組「活弁シネマ倶楽部」第17回が放送となった。

ゲストは、現在公開中の映画『チワワちゃん』と『疑惑とダンス』を手掛けた二宮健監督。MCに森直人を迎え、『チワワちゃん』『疑惑とダンス』の制作秘話や二宮監督が影響を受けた映画監督まで、幅広く深いトークが展開された。

映画情報どっとこむ ralph 映画『チワワちゃん』は、1980年代~90年代を代表する漫画家・岡崎京子の同名短編コミックが原作。二宮監督の手によって、個性的な世界観が見事に映像化されている。

リアルタイムの原作ファンにとっては、“90年代”という時代性にとらわれてしまいかねない原作を映画化するにあたって、二宮監督は、「漫画の時代感を知らないからこそ、まっさらな気持ちで描けた」と語っている。また、「(長編漫画を映画化する際に主流になっている手法である)省略っていう作業は極めて面白くない。」「短編を膨らます作業のほうが面白いし、映画的」「漫画の中で面白いとされる文脈と映画の中で面白いとされる文脈は違う。ストーリーテリングも展開の仕方も美徳とされる瞬間も」と、“漫画”を“映画化”するにあたっての自論を展開させた。

また、番組内では同じく二宮監督が手掛けた『疑惑とダンス』についても語られている。“ちょっとしたメモ2~3枚を出演者に渡し、どう転んでも喧嘩になる状況だけ設定されて撮影された”という『疑惑とダンス』に関しても、意外な製作経緯などが明かされている。

商業映画と自主映画をバランスよく発表している二宮監督だが、「本質的には商業映画も自主映画も変わらない」と語る。「プロだとか商業映画だとかにこだわり続けたら、『アベンジャーズ』には勝てない」「結局立ち返るところはそれぞれ一本の映画でしかない」「(そうしたことに対して)今までは悲観的だったけど、強みに変えていかないと現状を打破できない」「商業映画の良いところと自主映画の良いところが合流してほしい」と、27歳の若き才能は日本の映画産業の未来に向けて試行錯誤を続けている。

その他にも、二宮監督の大阪芸大時代の話や影響を受けた映画監督についても触れられている。MC森直人の分析によって、二宮監督の映画監督としての原体験や作家性が紐解かれていく後半は、映画ファン必見の内容が繰り広げられています。

映画情報どっとこむ ralph ■二宮 健 プロフィール ■
1991年生まれ、大阪府出身。10代から映画制作をはじめ、2015年に卒業制作作品として発表された『SLUM-POLIS』が国内外の映画祭で話題を呼び、全国で劇場公開される。2017年、原案・監督・脚本を務め、桜井ユキ・高橋一生出演『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY』で、商業映画デビューを果たした。その他の監督作品に、『MATSUMOTO TRIBE』(17)、『眠れる美女の限界』(14)など。DEAN FUJIOKA、BiSHらのMVを監督するなど、ジャンルを超えた映像の制作を行っている。

映画情報どっとこむ ralph 「活弁シネマ倶楽部」は、映画の制作陣がゲストに登場する貴重な番組であり、ネタバレの縛りもなく想いを吐き出せる場として制作側の支持が熱いそうだ。独自の目線で作品を選定し紹介しているため、まだまだ視聴者に知られていない作品やその内容について十分に語られていない作品にも出会えるチャンスかもしれない。

「活弁シネマ倶楽部」公式ツイッター:
@katsuben_cinema

映画情報どっとこむ ralph チワワちゃん

https://chiwawa-movie.jp/

あらすじ
その日、東京湾バラバラ殺人事件の被害者の身元が判明した。千脇良子・20歳・看護学校生。ミキはそれが、自分の知っている“チワワちゃん”のことだとは思わなかった。

ミキがいつものミュージックバーで、仲間のヨシダ、カツオ、ナガイ、ユミらと飲んでいる時、ヨシダの新しいカノジョとして“チワワ”が現れた。以前、ヨシダのことが好きだったミキは、フクザツな気持ちで二人を見ていた。その時、バーテンダーのシマから、VIP席にいる男たちのバッグの中に、政治家に届ける600万円が入っていると教えられる。皆がザワつくなか、意を決したチワワが、あっという間にバッグを奪って、走り出した!

翌朝、昨夜の男たちが贈賄罪の疑いで逮捕されたとニュースで報じられていた。宙に浮いた大金をめでたく頂いて、バカンスに繰り出すミキたち。毎晩が豪華なパーティと、最高のお祭り騒ぎ。だが、600万円をたった3日で使い切り、皆は日常に戻っていった。 そんななか、チワワだけが“パーティ”を続けていた。インスタがきっかけとなり人気モデルとなったチワワは、サカタという有名カメラマンと付き合い始めていた。やがてチワワとミキたちは住む世界も違い始めていった。

チワワを偲ぶために、仲間たちが久しぶりに集まったが、誰も最近のチワワを知らなかった。そんな中、ファッション雑誌のライターのユーコから、チワワの追悼記事の取材を受けるミキ。もっと話を聞かせてほしいと頼まれたミキは、仲間たちにあらためてチワワとの思い出を聞きに行く。しかし、ミキを待ち受けていたのは、それぞれの記憶の中の全く違うチワワだった──。

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門脇 麦
成田 凌 寛 一 郎、玉城ティナ 吉田志織/村上虹郎
仲万美、古川琴音、篠原悠伸、上遠野太洸、松本妃代、松本穂香/成河
栗山千明(友情出演)/浅野忠信
監督・脚本:二宮 健
原作「チワワちゃん」岡崎京子著(KADOKAWA刊)
主題歌:Have a Nice Day!”僕らの時代“ ©ASOBiZM
挿入歌:Pale Waves”Television Romance”©Kobalt Music Publising Ltd ©2017Dirty Hit

製作「チワワちゃん」製作委員会 企画 東映ビデオ
企画協力:KADOKAWA
制作プロダクション:ギークサイト
配給:KADOKAWA R-15
2019年/日本/カラー/シネマスコープ/ DCP 5.1ch/104分
©2019『チワワちゃん』製作委員会

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