青春小説の金字塔として、世代を超えて愛されているJ.D.サリンジャー著「ライ麦畑でつかまえて」。
刊行から60年以上の時が経ったいまなお、色褪せることなく多くの人を魅了し続けている。そんな不朽の名作に心を奪われた青年の成長を描いた珠玉の青春映画『ライ麦畑で出会ったら』が10月27日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショーとなります。 日付:10月22日(月) |
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『ライ麦畑でつかまえて』の公開記念イベントに、光浦靖子さんが登壇した。
無類の読書好きの“読書芸人”として今回のイベントに呼ばれた光浦靖子さんが「よろしくお願いします」と一言挨拶しステージに登場すると、集まった観客からは暖かな拍手。 光浦さん:こんな女の子が本当にたのかなぁ。 でもこの映画は監督の実話がもとになっているらしいですからね。サリンジャーに会う前は85%が実話っていうことらしいです」と言うと、 光浦さん:本当かなぁ。本当だったら素敵だな~。 と感想を漏らした。タッカーノが「アメリカでは告白しないらしいです」と話題を振ると、 光浦さん:そう!私も30代の時に鈴木紗理奈に言われたことがある。告る/告らないってそんなところを気にしているからダメなんだと。じゃあ一体いつキスするんだって聞いたら、そんなの雰囲気でわかるやろ!、と言われました。 とエピソードを打ち明けた。 小説「ライ麦畑でつかまえて」を読んだことがあるかという質問には、 光浦さん:実は青春時代には読んでいなくて。このイベントのお話しをいただき、久しぶりに読み返そうと本を開いたら中から“お茶の魔”という、20代の頃に所属していた劇団の当時の公演チラシがしおり代わりに挟まっていて。だから、20代のときに読んでいたんだなと懐かしくなりました。 と、実際に当時のチラシを見ながら感慨深そうな様子で、久しぶりに本を読み返した感想を聞かれると 光浦さん:学校の先生が主人公に説く、“未成熟な人間の特徴は、理想のために高貴な死を選ぼうとする点にある。これに反して、成熟した人間の特徴は、理想のために卑小な生を選ぼうとする点にある”という部分がよかった。そう、成熟した人間の言う言葉が正しいよね、と実感した。20代の頃は、この高いところから落ちて笑いが取れるなら、頭が割れてもいいかな。それで死んでしまっても、それもかっこいいかもしれないとおもっていたけれど、30代になってからはどんな仕事でも、小さくでもいいからこの世界で生き残ろうと思うようになった。 と、現在の仕事に対する心境を語った。 この映画の見どころを聞かれると 光浦さん:この映画はたまたまふらっと映画館に入って観たらとてもいい映画だったな、と思うような映画です。殺人もないし、大きな事件も起きないんですよ!でも、なんか感動してしまうような映画なんですよね。 と語った。途中、会場に集まった一般のお客さんに向かって 光浦さん:ライ麦畑でつかまえて」を読んだことのあるひと? と逆質問。 光浦さん:この小説、青臭いなと思った人? と聞くと数名ほどが手を挙げ、それを見て 光浦さん:なんだ!この小説を青臭いと思った人、結構いるじゃん! と語る場面もあった。 最後に・・・この映画のおすすめポイントを聞かれると 光浦さん:冒頭主人公のカメラ目線で始まるんですけど、それが本の「ライ麦畑でつかまえて」と同じで、この本を読んだことのあるフリークにはここがオマージュだとわかって面白いとおもいます。 と、これから映画を観る観客に向かってメッセージ。終始笑いが巻き起こり、和やかな雰囲気でトークイベントは終了した。 |
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『ライ麦畑で出会ったら』
10月27日(土)、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー
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監督:ジェームズ・サドウィズ(『ELVIS エルヴィス』、『フランク・シナトラ/ザ・グレイテスト・ストーリー』)
出演:アレックス・ウルフ(『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』)、ステファニア・オーウェン(『ラブリーボーン』)、クリス・クーパー(『アダプテーション』)
アメリカ/英語/2015年/97分/シネマスコープ/5.1カラー/PG12原題:Coming Through The Rye/
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES/公式HP:raimugi-movie.com ©2015 COMING THROUGH THE RYE, LLC ALL RIGHTS RESERVED