アニエス・ヴァルダとJR(ジェイアール)の共同監督作『顔たち、ところどころ』が2018年9月15日(土)より、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開となります。
そして、現在開催中の『フランス映画祭2018』にて上映。 プロデュ―サーのジュリー・ガイエ氏が、今回健康上の理由で来日がキャンセルとなったアニエス監督と、自身の展覧会のため来日が叶わなかったJRの等身大パネルを両脇に抱え、オープニングのレッドカーペットと上映後のトークに登壇しました。 フランス映画祭2018 『顔たち、ところどころ』上映 |
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アニエス・ヴァルダとJR(ジェイアール)の共同監督作『顔たち、ところどころ』が、横浜・みなとみらいで開催中の『フランス映画祭2018』にて上映され、プロデュ―サーのジュリー・ガイエさんが来日しました。
ガイエさんは、今回健康上の理由で来日がキャンセルとなったアニエス監督と、自身の展覧会のため来日が叶わなかったJRの等身大パネルを両脇に抱え、オープニングのレッドカーペットに登場しました。 |
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そして、翌日の上映後、トークではアニエス監督と本作を作るきっかけとなった経緯や彼女のクリエイターとしてのスタンス、さらには女性監督が置かれている厳しい映画製作の現状にも言及した。 「ヌーヴェルバーグの祖母」とも呼ばれる女性映画監督の先駆者アニエスと、人々の大きなポートレイトを街に貼りだすアートプロジェクトで知られるアーティストJR。本作は、年の差54歳のふたりがフランスの田舎を旅しながら、村々に住む市井の人々との交流を通して作品を共に作り残していくドキュメンタリー。製作を手がけたガイエ氏は、20歳の時にアニエス監督作『百一夜』に女優として出演しており、以来、彼女の才能とフェミニストとしての姿勢をリスペクトし続け、その思いからプロデューサーとして、本作のサポートを買って出た。 そもそも、アニエス監督の娘で衣装アーティストのロザリー・ヴァルダが”母とJRを組ませたら面白いものができる”と発案し、企画がスタート。共同プロデューサーとして声を掛けられ とニッコリ。アニエスの生き方が際立った例が、ある映画での記者会見で垣間見られたと語ります。 ガイエさん:息子のマチュー・ドゥミ(現・俳優)さんが子供の頃、インタビューの場にいて、記者から ” お子さんがちょっと邪魔です ” と言われたのですが、彼女はインタビューを中断して、 ” 私のインタビューは、息子より重要ではありません! ” と跳ね返したんです。すると記者たちはビックリして、結局、マチューをお膝に乗せてインタビューを続けたそうです。 ロザリーやマチュー、夫のジャック・ドゥミ監督ら、家族と協力し合うことを何よりも大切にしたアニエスのブレない生き方は、本作でも、JRとのやり取りや、村の人々との交流の中にも脈々と流れている。 また今回、プロデューサーを引き受けて、改めて女性監督の立場の弱さを実感したそうで、 ガイエさん:やはり、女性が映画をとる場合、資金調達の面で、ガラスの天井はあると実感しました。小さな予算の時はOKがもらえるのですが、大規模な予算がつく時は、なかなか難しいのが現状。アメリカでは女性監督は全体の10%くらいで、100〜200万ドルのレベルならなんとか話がつくそうですが、それ以上になると、3%くらいの限られた監督のみとなる。ちなみにフランスの女性監督は27%くらいなんですが、お給料は男性の監督に比べて4割低いという状態。私はその状態を打ち破っていきたいと思います。 と、プロデューサーとして力強く語った。 |
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映画『顔たち、ところどころ』は
2018年9月15日(土)より、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開。 公式サイト: Twitter: 行先は、はじめてなのになつかしい あの場所 映画監督アニエス・ヴァルダと、写真家でアーティストのJR。 「ヌーヴェルヴァーグの祖母」とも呼ばれる女性映画監督の先駆で、カンヌ、アカデミー両賞で名誉賞を受賞しているアニエス・ヴァルダ。そして、大都市から紛争地帯、様々な場所で、そこに住む人々の大きなポートレートを貼り出すアートプロジェクトで知られるアーティストJR(ジェイアール)。 ジュリー・ガイエ Profile |
監督・脚本・ナレーション:アニエス・ヴァルダ、JR
出演:アニエス・ヴァルダ、JR
音楽:マチュー・シェディッド(-M-)
字幕翻訳: 寺尾次郎
配給・宣伝:アップリンク
(2017年/フランス/89分/1:1.85/5.1ch/DCP)
© Agnès Varda – JR – Ciné-Tamaris – Social Animals 2016.