『よりよき人生』
フランスの若き名匠セドリック・カーン監督、実力派トップ俳優ギョーム・カネがタッグを組み、2011年東京国際映画祭でも話題となった本作が、2013年2月9日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開が決定いたしました。 |
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ストーリーは、 フレンチレストラン開業の夢のためにどんな困難にも屈せず前進し、愛する力によって強く結ばれた新しい「絆」と「幸せ」のかたちを描いた感動作『よりよき人生』。 現実の壁は厚い。 |
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東京国際映画祭 公式記者会見(2011年10月26日)の際のセドリック・カーン監督のインタヴューを載せておきます。
Q. エンドロールにある作品の題名(※)があって、「この作品から自由なインスピレーションを得た」とありました。これは原作があるのでしょうか。それは小説ですか、それともフランスの社会情勢を描くルポルタージュでしょうか。 A. フランス人作家による小説です。その小説からインスピレーションを受けました。ただ、シナリオを書き進めるうちにそこからどんどん離れてしまい、その小説に沿ったストーリーにはなっていないのですが、そもそもそこからインスピレーションを受けたので、敬意を払うためにも正直にクレジットに名前を入れました。 Q. 日本でも映画の中で描かれている状況、つまり負債地獄に陥って生活が立ち行かなくなる人の数はどんどん増えています。フランスでも増えているのでしょうか。 A. もちろんフランスでもそういった人が増えています。貧しい人が一層貧しくなり、金融機関も貸し渋ると言いますか、弱者が搾取されていて、お金を借りることができても利子に追われて益々大変な状態に陥ってしまう。残念ながらそういう傾向があります。 Q. 執筆の最初の段階から子どもは少年を想定されていて、少女にしようとは思わなかったのでしょうか? A. 脚本を書き始めた頃から子どもは少年にしようと決めていました。説明するのは難しいのですが、よりシンプルに大人の男性と男の子が一緒になるという設定にしました。もし、男性と少女であったらもう少し違うことになっていたかもしれません。実際、家族のいない男性と父親のいない少年の絆は深まります。そういった関係、絆を描きたいと思いました。 Q.(東京国際映画祭公式上映時のQ&Aで)「運命を受け入れるな、闘え」とおっしゃっていましたね? A. この映画では宿命をそのまま受け入れることなく、闘うことがいかに重要かということを表現しました。私も毎日自分の理想とする生活により近づけるよう闘っています。もちろん、私は映画に描いた人物よりも恵まれた人生を送っていると思っていますけどね。 Q. ギョーム・カネをキャスティングした理由と、彼の俳優として優れている部分について、お話しください。 A. 彼はもちろん優秀な役者です。とても柔軟で様々な役どころを演じ分けることができる人です。 この映画については、外見的な要素も私が撮りたい人物像に合っていました。どちらかと言えば外見は普通で、年齢的なことも重要で、青年から大人になる過程を描きたかったのです。若くてウブなところもあって、これから父親になりたいという気持ちとか、さまざまな思いの中で葛藤し成長していく、そのようなかたちで描きたかったので、見た目や年齢を含め、すべてにおいてぴったりでした。ギョームは顔も童顔であったり、性格も子どもっぽいところがあったりして、映画の中では大人の男性と少年なのですが、時には少年同士のようなところが生かされて良かったと思います。 |
『よりよき人生』
セドリック・カーン監督、ギョーム・カネ主演
監督:セドリック・カーン
出演:ギョーム・カネ、レイラ・ベクティ、スリマン・ケタビ、ブリジット・シィ
2011年/フランス・カナダ/35mm・デジタル/カラー/111分
原題Une Vie Meilleure
(C)Jean-Claude Moirea
日本版字幕:寺尾次郎
後援:フランス大使館
配給:パンドラ
公式HP:yoriyoki.net
2013年2月9日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次公開!