前後編のメジャー大作『64-ロクヨン-』の公開が控える鬼才・瀬々敬久監督。
監督の2010年作で、ベルリン国際映画祭2冠はじめ国内外の高い評価を受けた4時間38分のインディーズ大作 『ヘヴンズストーリー』。 初公開以来、映画館での上映にこだわり、いまだDVD化せず、上映活動を続けている伝説の映画です。 そして今年は公開5周年記念と、さらに新作『菊とギロチン』始動というビッグニュースを携えて、新宿K’s cinemaにてアンコール上映&連日のトークショー、さらには瀬々監督の貴重な作品をラインナップした特集上映も同時開催となります。 |
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新作『菊とギロチン』は、大正時代末期が舞台。関東大震災後の混沌の中、様々な大衆文化が花開くと同時に軍事国家への道をひた走る日本で、当時農村を中心に活況を呈していた「女相撲」の力士たちと、格差のない理想世界を夢見る若きアナーキストたちの出会いを軸に、庶民たちの荒々しくも猥雑なパワーを、ロマンスあり、活劇あり、社会風刺ありで描く骨太エンターテインメント。
三大陸映画祭はじめ国内映画賞も多数制した『サウダーヂ』で知られる空族の相澤虎之助が共同脚本をつとめる刺激的な企画です。 |
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そして『ヘヴンズ〜』5周年&新作『菊とギロチン』始動を記念して開催される特集上映のタイトルは
「アナーキーじゃぱん史あるいはアナーキーな純情?瀬々敬久監督1982-2001」。 ピンク映画と言うジャンルしか持ち得ないアナーキーな視点で事件・政治・歴史を映画に持ち込み、「」と国際的にも注目されたピンク時代の傑作10本に加え、今回を逃すといつまた見られるか判らない、まさに貴重な、京都大学時代の8mm作品『少年版私募情 国東 京都 日田』(82)が上映されるのも話題。 日記映画の傑作であり、ロードムービーでもあるこの映画は、8ミリ映写機を複数使うユニークな上映形式で、瀬々監督ならではの詩情があまりに瑞々しい幻の傑作である。 |
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さらには東京だけでなく、『ヘヴンズ〜』全国上映ツアーも、瀬々監督の原点と言える京大西部講堂にてスタート!自主映画、ピンク映画、インディーズからメジャー大作へと、ますます縦横無尽な活動を続ける瀬々監督。21世紀を代表する日本映画となった『ヘヴンズ ストーリー』、アナーキーな20世紀ウラ映画史といえる特集上映、そして、さらに新しい挑戦となる『菊とギロチン』の始動と、瀬々監督の動きから目が離せません。
■『ヘヴンズ ストーリー』年末恒例アンコール上映@新宿・K’s cinema 12/12(土)~18(金)13:45~ ■『ヘヴンズ ストーリー』公開5周年&新作『菊とギロチン』始動記念 特集上映@新宿・K’s cinema ■『ヘヴンズ ストーリー』公開5周年&新作『菊とギロチン』始動記念『ヘヴンズ〜』全国上映ツアー 『ヘヴンズ ストーリー』 |
監督:瀬々敬久
出演:寉岡萌希/長谷川朝晴/忍成修吾/村上淳/山崎ハコ ほか
配給:ムヴィオラ
©2010ヘヴンズ プロジェクト/2010年/日本映画/カラー/アメリカンビスタ/278分/DTSステレオ/PG12