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サン・セバスティアン国際映画祭

 
“女性だけで海外遠征を”を合言葉に女子登攀クラブを設立し、1975年にエベレスト日本女子登山隊の副隊長兼登攀隊長として、 世界最高峰のエベレスト(ネパール名:サガルマータ、 中国名:チョモランマ)の女性世界初登頂に成功した田部井淳子。
 
その後も飽くなき挑戦は続き、生涯で76ヵ国の最高峰・最高地点の登頂を成功。
そんな、日本を代表する偉大な女性登山家・田部井淳子の実話をもとに、エベレスト女性初登頂から、晩年の闘病、余命宣告を受けながらも亡くなる直前まで山に登り続けたその勇壮な生涯を壮大なスケールで描く映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』が、田部井淳子の世界初女性エベレスト登頂という偉業から50周年となる今年、10月31日(金)に公開となります。
 
この度、本作が第73回サン・セバスティアン国際映画祭の「オフィシャルセレクション」に選出され、9月20日(現地時間)に特別上映会を実施。毎年多くの話題作が上映される同映画祭で、「世界のタベイ」の物語が日本公開に先立ちお披露目となりました。


映画祭にはゲストとして、本作の監督である阪本順治、主人公・多部純子(演:吉永小百合)の息子役・多部真太郎を演じた若葉竜也、そして若葉演じる多部真太郎のモデルであり、田部井淳子の実子・田部井進也が参加。特別上映会の舞台挨拶に登壇しました。

 
第73回サン・セバスティアン国際映画祭 特別上映会
現地時間:9月20日(土)19:30~(日本時間:26:30~)上映会
会場:Príncipe zinemak  
登壇:阪本順治、若葉竜也、田部井進也
 

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阪本順治、若葉竜也、田部井進也

 
劇場に到着するやいなや、上映を待つ200人ほどの観客に囲まれ、次々と写真やサインを求められた3名は笑顔で応じた。
満席となった会場(262席)の観客から大きな拍手で迎え入れられた、映画『顔』で招待されて以来25年ぶりの参加となる阪本監督は「この映画は山の映画でもあり、登山の映画でもありますけど、それ以上に家族の映画です。主人公が後年、いろんな困難と闘いながら、それを乗り越えたくましく生きた。その姿が皆さんの心を打ってくれればなと思っております。今夜この映画を選んでいただいてありがとうございます。」と述べ、本映画祭初参加となる若葉は『Kaixo. I Ryuya Wakaba.(こんにちは、若葉竜也です)』と現地のバスク語でご挨拶。「日本で丹精込めて丁寧に作った映画をこうやって世界の皆さんに観ていただくということにとても強い思いがあります。そしてそれを叶えてくださった阪本監督、進也さん、そしてこの映画を観に来てくださったみなさんにとても感謝しています。そして、偉大なる田部井淳子さんにとても感謝しています。」と熱い想いを語った。晩年、病と闘いながらも登山家として山に挑戦し続けた母を支えてきた田部井進也は「2003年、母がビルバオに来てハイキングしたっていう記録が残ってまして、その地域に来れたことをとても嬉しく思います。母のことをこうやって世界の方に観ていただけること、そういう作品を作ってくれた監督、演じてくれた竜也くん、本当に皆様ありがとうございます。」と感謝を述べた。
『てっぺんの向こうにあなたがいる』サン・セバスティアン国際映画祭
上映中は母親と息子、妻と夫、姉と弟の掛け合いを中心に何度も笑いが起き、観客が楽しみながら映画を鑑賞する様子がうかがえた。客電がつくと同時に3人を迎えたのは笑顔で立ちあがる観客たちの温かい拍手だった。
 
日本公開に先駆けて、世界初お披露目となった上映会を一緒に鑑賞した阪本監督は「いろいろな国際映画祭に行きましたけど、画面を見つめる姿や背中を見ていると、何もこぼさず見届けようみたいなそういう姿勢がありますよね。それを感じました。ちゃんと集中してもらっているなと思いました。観ている途中からこういう環境の中で、この国で観ている喜びを感じました。」と語り、若い観客が多いことに驚いていた若葉は「10代の女の子たちが本当に感激したという声をかけてくれたんです。男性の方が(劇中に登場するエピソードの一つである)ピアスの仕草をして、「フリーダム!フリーダム!」と言っていて、心にも自由のピアスを持って、みたいな意味かなと思いました。その彼も20歳くらいの若い方で、物語がちゃんと届いているという感じがすごい嬉しかったです。けっこう感激してしまいました。届いた!みたいな気持ちです。世代は関係なく、こうやって映画は届いていくんだなと思いました。」と感激した様子を見せた。多くの観客から写真撮影を求められて驚きの表情を浮かべていた田部井進也は「フィクションではありますが、海を越えて世界の人たちに、事実としてそういう女性が50年前にチャレンジしたことがあるよ、その人がガンになって、それでも色んな思いを持って山に登り続けたっていうことを伝えられるのは感謝でしかありません。」と何度も感謝の言葉を述べて会場を後にした。
 

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第10回蔚山蔚州世界山岳映画祭

 
なお、本作は9月26日から韓国 蔚山・蔚州で開催される第10回蔚山蔚州世界山岳映画祭(ウルサンウルジュマウンテンフィルムフェスティバル UMFF)≪アジアンコンペティション≫への出品も決定。9月28日の公式上映には田部井進也さんが登壇予定。
 

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『てっぺんの向こうにあなたがいる』

 
10月31日(金)全国公開。
 
 
1975年、エベレスト山頂に向かう一人の女性の姿。
一歩一歩着実に山頂(てっぺん)に向かっていくその者の名前は多部純子。日本時間16時30分、純子は女性として初の世界最高峰制覇を果たした―しかしその世界中を驚かせた輝かしい偉業は純子に、その友人や家族たちに光を与えると共に深い影も落とした。晩年においては、余命宣告を受けながらも「苦しい時こそ笑う」と家族や友人、周囲をその朗らかな笑顔で巻き込みながら、人生をかけて山へ挑み続けた。登山家として、母として、妻として、一人の人間として…。純子が、最後に「てっぺん」の向こうに見たものとは―。
 

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吉永小百合
のん
木村文乃 若葉竜也
工藤阿須加/茅島みずき 円井わん 安藤輪子 中井千聖 和田光沙
天海祐希/佐藤浩市

監督:阪本順治
脚本:坂口理子 音楽:安川午朗
原案:田部井淳子「人生、山あり“時々”谷あり」(潮出版社)
製作総指揮:木下直哉
製作:「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会 木下グループ 朝日新聞社 読売新聞社 報知新聞社
制作プロダクション:キノフィルムズ/ドラゴンフライ
配給:キノフィルムズ
協力:一般社団法人 田部井淳子基金
©2025「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会

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