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大ヒット御礼舞台挨拶

 
映画『あんのこと』が新宿武蔵野館、丸の内TOEI、池袋シネマ・ロサほか全国公開中です。
 
このたび、大ヒットを記念し、6月28日(金)に池袋シネマ・ロサにて主演の河合優実と入江悠監督が登壇する舞台挨拶を行いました。
『あんのこと』大ヒット御礼台挨拶
 
映画『あんのこと』大ヒット御礼舞台挨拶
日時:6月28日(金)
場所:池袋シネマ・ロサ CINEMA ROSA2
登壇:河合優実、入江悠監督
MC:さとり

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河合優実、入江悠監督登壇

 
満員の客席を見た河合は「本当に来てくださってありがとうございます」と語ると「こういう形で大ヒット舞台挨拶を行えると聞いたとき、本当に嬉しかったです」と笑顔を見せる。
『あんのこと』
入江監督も「個人的な話になりますが、この池袋シネマ・ロサは、大学時代の自主映画から上映してくれた映画館で、もう20年以上の付き合いなんです。そんな場所で公開後にまた舞台挨拶で戻ってこられるなんて、本当に嬉しいです」と熱い思いを吐露する。
 

非常にメッセージ性の強い作品

河合は初号試写の打ち上げで、スタッフの一人が「大ヒットは難しい作品なのもしれません」と話していたことに触れると「ヒットしてほしいという思いよりも、どうやったら正しく誠実に作品の思いが届けられるのか……ということを考えていました」と回顧する。
しかしふたを開ければ、作品は多くの人に届いた。河合は「観に行ってくれた知り合いの方から連絡をもらうときも、実感がこもった感想をいただくことが多いんです。映画レビューサイトも初日初日に読んでいて、人前だったのでぐっと涙をこらえることもありましたグッときてしまうものもありました。観てくださった方の感想の熱量が、明らかに他の作品と違うように感じました。これからは独りよがりにならないで、観てくださっている人たちの想像力を信じようと思えました」と特別な出会いだったことを強調する。
入江監督も「河合さんや、お母さん役の河井青葉さんと一緒にQ&Aをやったりしたとき、お客さんの質問の濃さや鋭さがすごくて、皆さんが自分の問題、もしくは自分の近くの問題として受け止めてくださっているのだなと思えたのが嬉しかったです」と感想を述べていた。
『あんのこと』
 
河合も入江監督も、数々の作品に携わってきたが、河合は「『あんのこと』という作品を経験したあとに出会った役を演じるとき、『杏が見ているから頑張ろう』とか、杏のモデルになった方を含めて、その人たちに恥じないようにしようとか、演じるということの心の支えになってくれるような瞬間があります」と本作との出会いによって変化が生じたことを明かすと、入江監督も「今までは映画が公開されると、僕の手元から離れていく印象があったのですが、今回はずっと自分の近くに杏という子がいて、死ぬまでずっと一緒に歩いていくのだろうなという感覚になっています」とこれまでの作品との違いを語っていた。
 

プロモーション活動

また撮影、プロモーション活動を通じて忘れられない出来事について聞かれた河合は「宣伝活動をしているなかで、ある雑誌のカメラマンさんが、撮影の時間になると涙ぐんで止まってしまったんです。撮影の午前中に映画を観てくれていたそうで……。そんなことこれまで経験したことがなかったので、すごく忘れられません」としみじみ。
 
同じ質問に入江監督は「今回撮影していて一番嬉しかったのが、劇中に河合さんが小さな男の子の小さな男の子の赤ちゃんにご飯を食べさせてあげる場面。好みを母親に聞いたりしていたのですが、全然食べてくれなかったんです」とあるシーンについて触れると「河合さんと二人きりでお任せしたら、最後の方でお米を食べてくれたんです。そのとき河合さんがすごく嬉しそうな顔をしていたんですよね。人がご飯を食べてくれるって、こんなに嬉しいことなんだと思ったことが印象に残っています」と撮影を振り返っていた。
 

今だからこそ聞きたいこと

それぞれ「今だからこそ聞きたいこと」を尋ねるコーナーも。河合は「編集中は何を考えていたんですか?」と問うと、入江監督は「脚本段階では、杏と佐藤二朗さん演じる刑事・多々羅、そして稲垣さん演じる記者の桐野の三者三様の視点を描くという要素が強かったのですが、編集をしている中で、どんどん杏を見つめていこうという方針になったんです。タイトルもまだ仮の状態だったのですが、杏と共に歩いていく映画で、そこに二人が引き寄せられるという形になりました」と回答。
 
一方、入江監督は「河合さん、2024年すごいことになっているじゃないですか。それをどう感じているのかな。カンヌも行きましたし、また新作映画も続きます。俳優としての転機になった年なのかなと思うのですが、ご自身はどう思っているんですか?」と質問する。
 
河合は「取材とかでもそういう質問されるのですが、そのときは『一生懸命やっています』みたいな回答をしていました。でも、今はちゃんと実感しなければいけないなと思っています。ちゃんと自覚しないと自分も迷子になってしまいそうなので」と照れくさそうに語る。
 
さらに入江監督は「『SR サイタマノラッパー』がシネマ・ロサさんで、毎回満席続きでヒットしたことによって、商業映画へ行く道ができました。そのとき僕は自惚れたんです。河合さんはそういう鼻高々な自覚はありますか?」と聞くと、河合は「『ブレイクしていますよね』と聞かれると『いやいや……』って鼻が高くならないように色々遠ざけています。でも最近は先ほど話したように『いやいや、そんな』って言い過ぎてしまわないようにしています」と複雑な胸の内を語っていた。
 

最後に・・・

河合は「劇場に入る前に、皆さんの拍手を聞いて、すごく熱い気持ちを感じました。皆さんの映画に対する期待を感じました。何か映画を通じて感じたことを、生活の中に持ち帰ってもらって、周囲の人々と話していただけたら幸いです」とメッセージを送ると、入江監督も7月からミニシアター系で映画が拡大していくことに「感想などをつぶやいていただいて『7月に入江の映画を上映してやろうか』と思っていただいているミニシアターの人たちに繋いでいただけると嬉しいです」と呼び掛けていた。

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『あんのこと』

 
新宿武蔵野館、丸の内TOEI、池袋シネマ・ロサほか全国公開中!
 
公式サイト:
https://annokoto.jp
 
公式X:
@annokoto_movie
 
物語・・・
1歳の主人公・杏(河合優実)は、幼い頃から母親に暴力を振るわれ、10代半ばから売春を強いられて、過酷な人生を送ってきた。ある日、覚醒剤使用容疑で取り調べを受けた彼女は、多々羅(佐藤二朗)という変わった刑事と出会う。大人を信用したことのない杏だが、なんの見返りも求めず就職を支援し、ありのままを受け入れてくれる多々羅に、次第に心を開いていく。週刊誌記者の桐野(稲垣吾郎)は、「多々羅が薬物更生者の自助グループを私物化し、参加者の女性に関係を強いている」というリークを得て、慎重に取材を進めていた。ちょうどその頃、新型コロナウイルスが出現。杏がやっと手にした居場所や人とのつながりは、あっという間に失われてしまう。行く手を閉ざされ、孤立して苦しむ杏。そんなある朝、身を寄せていたシェルターの隣人から思いがけない頼みごとをされる。
『あんのこと』

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出演:河合優実、佐藤二朗、稲垣吾郎、河井青葉、広岡由里子、早見あかり
監督・脚本:入江悠
製作:木下グループ 鈍牛倶楽部 
制作プロダクション:コギトワークス 
配給:キノフィルムズ 
© 2023『あんのこと』製作委員会
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