大ヒット御礼舞台挨拶7月12日(水)、TOHOシネマズ日比谷にて、映画『リバー、流れないでよ』大ヒット御礼舞台挨拶が開催。主演の藤谷理子、共演の鳥越裕貴、近藤芳正、永野宗典、角田貴志、酒井善史、 石田剛太、中川晴樹、諏訪雅、そして脚本の上田誠と、山口淳太監督が登壇しました。 |
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藤谷理子ら登場藤谷と友だちという縁でMCを務めることになった俳優・ヒロシエリによる呼び込みで、キャストらは観客席の間を通り、大きな拍手に迎えられながらステージに登場。 山口監督は「最新情報によると、本日3万人を突破したそうです」と嬉しいニュースを報告。続けて「『本当にすごいことが起こっているな』と、まだ実感しきれない部分もあるんですけど、今日こうやってお集まりいただいたので、初めて実感させていただいているような感覚でございます。本当にありがとうございます」と感謝した。 その後、藤谷、鳥越、永野、角田、酒井の“ふじや従業員チーム”が、思い入れのあるシーンについてトークを展開。永野は、旅館・ふじやの従業員一同が、本作に友情出演する乃木坂46の久保史緒里演じるヒサメのもとで顔を揃える場面を挙げる。角田が「階段を登るところとかね」と応じ、酒井は「(従業員は)意外と揃わないんですよね」と語っていた。 また鳥越は「画角が狭いところで、永野さんがリハから完璧なコメディアンの入り方をしていた。あれは僕、大好きかもしれない」と永野の芝居を絶賛。永野は「ありがとうございます。“喜劇俳優”、やらせていただいています」と頭を下げた。 一方、宿泊客チームにあたる近藤、中川、石田、諏訪も撮影中の思い出について語り合うことに。ところが、宿泊客チーム4人が揃う撮影はあまりなかったという。中川は「4人での思い出は特にない!」と言い切って笑わせた。 さらに近藤は「だいたい一人でいたから、『よーいスタート』っていう声が聞こえない時もあったりして」と、自分のいる部屋まで撮影の掛け声が届いていなかったことを暴露。石田が「それはあるんですよ(笑)」と同意し、中川も「それは僕も一緒でした」とうなずいた。 諏訪は「『スタート!』っていうのは、こっちで『スタートしたかな?』『きた!きた!』みたいな」と当時の状況を回顧。石田は「雰囲気で察しながらでしたよね」と苦笑した。 劇中でループすることになる2分間は、現場でも2分間ずつ撮影を行っていった。石田が「2分きっちりに合わせるのが大変でした」と口にすると、中川は「ちょっとオーバーしてたら『ここは早めにセリフを言おう』とか、セリフを削ったりも、みんなで相談しながらやった」と振り返る。何度も撮影するうちに2分が体に染み付いていくことを、中川は「“時間筋”みたいな感じになっていくよね。筋肉が育ってきてくれる」と表現していた。 今作の撮影地に京都・貴船を選んだ理由を尋ねられた上田は「高低差がすごく好きなので、その高低差と、あとは箱庭感」と回答。加えて「ふじやさんと貴船神社さんを撮影に使わせてもらえることがわかったので、ふじやから貴船神社までの時間を測ったらだいたい1分くらいだった。プラスちょっと、という感じで2分に決めた」と、劇中に登場する施設の距離感が本作の時間設定に絡んでいることを明かした。 撮影期間中に見舞われた大雪に関しては、上田が「雪のエピソードトークはありすぎる。撮影が延期になったり色々しています」と苦労を吐露。 本作に込められた、繰り返しを飽きさせない工夫に関しては、山口監督が「それはひとえに役者の皆さんのお力」とコメント。「(2分の)タイムパフォーマンスがどんどん上がっていくところが見どころ。密度が濃くなっていく」と上田の脚本を分析しつつ、「ちゃんとお客様がもう一人の出演者のようにその場にいるような感覚で楽しんでもらえるというのが一番」と自らが意識した点を伝えた。 さらに、2分がループするというアイデアの源に関しては、上田が「貴船以外の景色を撮りたくなかった」と貴船で撮影が完結するように考えられた設定であることを打ち明けた。 最後に・・・藤谷は「こんなに大きな会場に皆さん集まってくださって、本当に本当にありがとうございます。こんな景色を見てしまうと“あがり”みたいな、『すごろくゴールだ』みたいな気にも少しなってしまうんですけれども、同時に『もっともっと』みたいな欲も、人間というのは恐ろしいもので、出てきてしまいます。引き続き、この『リバー、流れないでよ』を愛してくださると嬉しいです」とコメント。 そして上田は「我々ヨーロッパ企画は劇団でして、ゲストの方々も演劇をされている方が多くて、逆に映画の世界でそんな僕らが映画を撮る時に、せっかくなら映画の方たちがやらないような方法で新しいことをやってみようというのが発端でした」と告白。 次に「それがこんなにたくさんのお客様たちに見てもらえることにまでなったといのはすごく嬉しいですし、この先にもっと今までにない映画が作れるんじゃないかなという風に考えております」と語り、「まずは料理人チームが時間を動かそうと奮闘するスピンオフと言いますか、『リバー、流れてよ』という映画を作りたいなという風に思っています」と伝えると、会場からは「おぉー!」と期待の声と拍手が巻き起こっていた。 |
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『リバー、流れないでよ』公式HP: 公式TW 『夜は短し歩けよ乙女』『四畳半タイムマシンブルース』の脚本や、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』日本語吹替版脚本を手掛ける上田誠率いる劇団ヨーロッパ企画。本作『リバー、流れないでよ』は、世界27ヵ国53の映画祭で上映&23もの賞を受賞した第1弾『ドロステのはてで僕ら』に続き、上田誠が原案・脚本を、映像ディレクターの山口淳太が監督を務める、ヨーロッパ企画制作によるオリジナル長編映画第2弾だ。 |
藤谷理子 永野宗典 角田貴志 酒井善史 諏訪雅 石田剛太 中川晴樹 土佐和成
鳥越裕貴 早織 久保史緒里(乃木坂46)(友情出演) 本上まなみ 近藤芳正
原案・脚本:上田誠
監督・編集:山口淳太
主題歌:くるり「Smile」(Victor Entertainment / SPEEDSTAR RECORDS)
製作:トリウッド ヨーロッパ企画
2023年/カラー/5.1ch /86分.
© ヨーロッパ企画/トリウッド 2023