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『ムクウェゲ』舞台挨拶

アフリカ大陸コンゴ民主共和国東部は、「女性にとって世界最悪の場所」と呼ばれています。その地で、武装勢力による性暴力で肉体的、精神的に傷ついた女性たちを、20年以上にわたって無償で治療してきた医師がいます。デニ・ムクウェゲ、婦人科医。2018年、医師としての長年の活動に、ノーベル平和賞が授与されました。
『ムクウェゲ 「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師』はムクウェゲ医師の活動を追ったドキュメンタリーです。本作が公開2日目を迎え、新宿シネマカリテにて立山芽以子監督の舞台挨拶を行いました。
 ムクウェゲ舞台挨拶
『ムクウェゲ』舞台挨拶
日時:3月5日(土)
場所:新宿シネマカリテ
登壇:立山芽以子監督
MC:渡部峻(TBSアナウンサー)

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立山芽以子監督登壇

「2016年に友人からムクウェゲ先生が来日するので、取材をしてみませんかと声をかけてもらったのがこの映画を作ることになったきっかけ。以前からアフリカの取材をしていましたが、ムクウェゲ先生のことは知りませんでした」と取材の始まりについて話し、来日の折には取材を重ね、足掛け5年ほど取材を続けた制作の経緯を語った。ムクウェゲ医師の印象は「とにかく大らかで温かい方。女性たちに対しては、助けてあげるという一方的な態度ではなく、先生も彼女たちを助けることで学びを得ている。お互いが支えあっているのを感じました。ただ、コンゴの問題や国際社会の無関心の話になると、言葉が激しく強くなります」とその人となりを表現。現地コンゴに行った時の印象は「とにかく美しい国。緑も水も豊かで鉱物資源もたくさんあります。平和以外は何でもある国と言われています。ムクウェゲ先生は世界で最も豊かで、最も貧しい国とおっしゃっています」と答えた。
この映画を観終わった後の無力感をどうしたらよいものかと問われ、「この映画を観て、感想はそれぞれ。すぐに答えが出せることではありません。実はこの映画を作りながら、私はその答えを持ち合わせてはいません。私たちがスマートフォンを使わなくなれば、明日からコンゴに平和が訪れるわけでもありません。

この映画を観ることが、考えるきっかけになればと思って作りました。映画の中に高校生の授業のシーンがあります。私の好きなシーンです。遠いアフリカで起きていることなので、私たちには関係ないと思いがちです。でも彼女たちは自分事として考えようとしています。その姿に希望を感じます。

そして今日、この上映に皆さんが来て下さったことが、一つのきっかけになると思います。ご来場いただきまして、本当にありがとうございます」と舞台挨拶を締めました。

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『ムクウェゲ 「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師』

新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺他にて絶賛上映中

公式サイト:
https://mukwege-movie.arc-films.co.jp
公式Twitter:
@mukwege_movie

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語り:常盤貴子
監督:立山芽以子
2021年/日本/カラー/ビスタ/ステレオ/75分 
製作著作:TBSテレビ
配給:アーク・フィルムズ
©TBSテレビ
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