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アイリーン・美緒子・スミス登壇 水俣市先行プレミア上映会

製作陣の思いを受けこの度、本作の全国での公開に先駆け9月18日(土)に映画の舞台である水俣市でのプレミア上映会を実施。写真家ユージン・スミスと共に水俣病の実情を世界に知らしめた、元妻アイリーン・美緒子・スミスに登壇いただき、水俣で本作が上映される思いを語りました。
『MINAMATA−ミナマタ−』水俣市先行プレミア上映会

『MINAMATA−ミナマタ−』水俣市先行プレミア上映会イベント

日付:9月18日(土)
会場:水俣市文化会館
登壇:アイリーン・美緒子・スミス

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ジョニー・デップとアンドリュー・レヴィタス監督のメッセージ

上映後の余韻に包まれる中、まずジョニー・デップのメッセージとアンドリュー・レヴィタス監督のメッセージが大きなスクリーンにかかる。

ジョニーは「参加できたことをとても誇りに思う。この作品に刺激を受け、感動してもらえれば嬉しい。」と思いを語り、『MINAMATA−ミナマタ−』水俣市先行プレミア上映会

アンドリューは「本作を楽しんでいただき、世界でも起きていることを表現していると感じてもらえればと思う。水俣に伺いたかったのですが、パンデミックにより叶わなかった。心は皆さんとともにあります。」とコメント、ふたりのメッセージに会場は盛大な拍手に包まれました。『MINAMATA−ミナマタ−』水俣市先行プレミア上映会

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アイリーン・美緒子・スミスが登壇。

その熱気の中で、本日のゲスト、アイリーン・美緒子・スミスが登壇。
『MINAMATA−ミナマタ−』水俣市先行プレミア上映会
まず、この水俣市で上映が実現したことの喜びの思いを語り、「写真集『MINAMATA』は当時、患者さんが迷いながらも私たちに撮っていいと言ってくれて、実現したもの。その多くの方は、すでにお亡くなりになっている。存命の方も、ご自宅や施設で生活をしているし、ここに来てくれている人もいる。その皆様に本当に感謝を伝えたい。ありがとうございます。」続けて「写真を見る時、ご本人になった気持ちで見て欲しい。フィクションだけど、映画は実際のことを描いている。当時の患者さんが頑張って立ち上がり、絶対に勝てるはずのない裁判に勝利したその功績は大きい。そのことがきっかけで日本は、安心できる日本に舵を切り替えた。その恩恵は私たちが今受けているもの。この場で立ちあがった皆様にお礼をしたい。」と重ねての感謝の思いを語り、会場からは再び大きな拍手があがった。
『MINAMATA−ミナマタ−』水俣市先行プレミア上映会
そして、水俣という地について「水俣のコミュニティに支えられて3年間写真を撮ることができた。」と振り返り、続けて思い出の場所は「沢山ある。夕方、水俣湾で夕焼けを眺めたり、その時間には五右衛門風呂の薪の匂い、夕食が始まる感じが懐かしい。ご褒美で、湯の鶴温泉も行ったりした。」と“第二の故郷”水俣の当時を懐かしんだ。

ジョニー・デップ演じるユージンについては「高台のシーンで、ユージンが工場を撮っている時、まさにそこにユージンがいると感じた。あまりにも似ているので、『暫く会っていないから、会いに行こう』と数秒思ってしまった」と振り返り、「ジョニーにユージンが憑依しような不思議な瞬間があった。」とコメント。写真集が映画になることを聞いた時は「実際に起こったことであるから不安と同時に、ここで起こった奇跡を世界中に知ってもらえるとわくわくして、知って欲しいと感じた。」と語る。ベルリン国際映画祭でプレミア上映された時、「胸がいっぱいになった。この町で起きたこと、作り上げた功績が世界中に知られて、公害の被害者の多くの方に力になると思った。そのパワーはすごく大きく、皆さんが誇るべき功績だ。」とコメント。

最後に水俣に住んでいる若い世代に向け、「スタッフとボランティア、皆様の力で、世代を超えて繋がった、この上映会を実現することができた。一人一人がもっているものを活かしてしていってほしい。この場をつくったことに喝采!」とエールを送り、イベントを締めくくりました。

映画情報どっとこむ ralph さらに上映後の取材では真田広之さん演じるヤマザキ役のモデルの一人、川本輝夫さんのご子息である川本愛一郎氏は次のように語る。
「65年経った今、純化されたメッセージとして見えてくるのは、勇気を振り絞り、声を上げた患者がいたこと。それがこの映画のメッセージでもある。真田さん演じるヤマザキは、まさに父の姿で涙が出た。」と語った。実行委員会の森山亜矢子さんは、「立場や所属、世代を超え、同じ時間にこの映画を共有すること意義がある。映画を観るのではなく、どう活用し次の一歩を踏み出すのか大事。」とコメント。それぞれの心に深く残る、イベントとなった。

『MINAMATA―ミナマター』

9月23日(木・祝)TOHOシネマズ 日比谷他にて全国公開

ストーリー
1971年、ニューヨーク。アメリカを代表する写真家の一人と称えられたユージン・スミスは、今では酒に溺れ荒んだ生活を送っていた。そんな時、アイリーンと名乗る女性から、熊本県水俣市にあるチッソ工場が海に流す有害物質によって苦しむ人々を撮影してほしいと頼まれる。水銀におかされ歩くことも話すことも出来ない子供たち、激化する抗議運動、それを力で押さえつける工場側──そんな光景に驚きながらもシャッターは冷静に切り続けるユージンは、チッソの社長からのネガを大金で買うという申し出を拒否したために危険な反撃にあう。追い詰められたユージンは、水俣病と共に生きる人々にある提案をし、彼自身の人生と世界を変える写真を撮る──。
『MINAMATAーミナマター』POSTER
【ウィリアム・ユージン・スミス William Eugene Smith】
1950年東京生まれ。アメリカ人の父親と日本人の母親をもつ。1968年、スタンフォード大学入学。1970 年に語学力を生かして通訳者として富士フイルムのコマーシャル制作の仕事に携わりユージン・スミスと出会い、結婚後すぐに水俣に移住。1983年コロンビア大学にて環境科学の博士号取得。1991年、環境市民団体グリーン・アクション設立。

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製作:ジョニー・デップ 監督:アンドリュー・レヴィタス 脚本:デヴィッド・ケスラー  音楽:坂本龍一
原案:写真集「MINAMATA」W.ユージン・スミス、アイリーンM.スミス(著)
出演:ジョニー・デップ、真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子and ビル・ナイ
作品コピーライト:© 2020 MINAMATA FILM, LLC  
提供:ニューセレクト株式会社、カルチュア・パブリッシャーズ、ロングライド 配給:ロングライド、アルバトロス・フィルム
2020年/アメリカ/英語・日本語/115分/1.85ビスタ/カラー/5.1ch/原題:MINAMATA/日本語字幕:髙内朝子
公式サイト:longride.jp/minamata/
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