この度、杉田協士監督『ひかりの歌』が1月12日(土)ユーロスペースにて公開となり、北村美岬さん、伊東茄那さん、日髙啓介さん、金子岳憲さん、松本勝さん、西田夏奈子さん、渡辺拓真さん、杉田協士監督が登壇して、初日舞台挨拶が行われた。
杉田協士監督 長編映画『ひかりの歌』初日舞台挨拶 |
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公開初日を迎えたキャスト陣は、
北村さん:『ひかりの歌』は(自分が出演する)第1章を撮影後、それ以外の短編を1本ずつていねいに作っていきました。だから4本揃った時からすでに嬉しくて。でも公開を迎えた今は、さらに嬉しいです。 金子さん:3年前に撮影した時は、この日を迎えられるとは思ってもみなかったです。 と、初日を迎えたそれぞれの心境を語りました。 10代から監督と知り合いだという伊東さんは 伊東さん:これまで一緒に過ごしてきた中で、監督に話したことがセリフに反映されていたりもした。そうして出来上がっていった今日子が、映画の中で生きていたことが嬉しいです。 とコメント。 普段は劇団”FUKAIPRODUCE羽衣”に所属し、劇中で西田さんとのライブシーンで歌唱を披露している日高さんは 日高さん:今日、こうして作品がお客様に触れる機会を共有できることが幸せです! と万感の表情。 西田さん:ライブがあったおかげで、撮影だということを忘れてリラックスできた。お客さんが実際に楽しんでいる顔を見ながらの撮影で楽しかったですね。 と撮影の裏話を明かしました。 杉田監督とは20年近い付き合いだという金子さんは、杉田監督の前作『ひとつの歌』にも出演していて、 金子さん:杉田監督の変わらないところは、時間を使ってゆったり撮影をするところ。お昼も弁当ではなく、必ずどこかの定食屋でゆっくり食べて、そこでミーティングや無駄話をしながら撮影に入っていくんです。それが今回の映画の“空気”として表れていると思います。 と分析。 第4章に出演した松本さんは、東京国際映画祭や全州国際映画祭に杉田監督と参加したことを述懐。 松本さん:東京国際映画祭では、海外のバイヤーの方々が熱心に質問をしてくださったのが印象的。全州は、街全体が映画祭を盛り上げようという空気に満ちていました。 と松本が明かすと、 杉田監督:みなさん、本当に熱心で。感想を伝えながら泣いてくれる方もいて、とてもありがたい時間でした。 と振り返りました。 |
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最後に・・
登壇者を代表して、杉田監督が挨拶。撮影から公開までの時間を振り返り、 杉田監督:今まで映画を続けてきて、ひとつ分かったことがあります。撮影の間、カメラの横にいて、心が動くことがあります。でもそこで泣いてしまってはだめで。自分が真っ先にその場面に出会い、心が揺れてしまったら、監督としての判断が弱まってしまうからです。だから『ひかりの歌』を撮影している間は、グッとこらえてきました。 そして、満席の会場を見渡しながら、 杉田監督:挨拶用に考えていた構成が全部ふっ飛んでしまいました…。今日でようやく、作品をみなさんにお渡しできることが本当に嬉しいです。 と締めくくり、会場からは温かい拍手が送られていました。 |
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ユーロスペースにて、初日舞台挨拶&公開記念連日アフタートーク開催決定!
1/13(日)ゲスト:清原惟さん(映画監督) ※連日19:00の回上映後/すべての回に杉田協士監督も登壇致します。 公開劇場 |
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『ひかりの歌』
詩人・吉増剛造らから激賞されたデビュー作『ひとつの歌』以来となる杉田協士監督の長編最新作『ひかりの歌』。歌人の枡野浩一と映画監督の杉田協士が、映画化を前提に開催した「光」をテーマにした短歌コンテストで、1,200首のなかから選出した4首の短歌を原作に制作した4章からなる長編映画。それぞれ孤独のなかを生きる主人公4人の女性を、ときに静かに、やさしく包む光がある。この世界で生きるための支えになるささやかな光のありかを描き出す。 <STORY> 都内近郊に住む4人の女性、詩織、今日子、雪子、幸子は、それぞれ誰かを思う気持ちを抱えながら、それを伝えられずに日々の生活をつづけている。旅に出てしまう同僚、店が近いアルバイト先の仲間、他界した父親、長い年月行方知れずの夫のことを思いながら、彼女たちは次の一歩を踏みだしていく。 |