平昌冬季五輪で銅メダルを獲得したカーリング女子も心理戦に強くなるためにプレイしているという「人狼ゲーム」が、なぜ今ブームなのか?日本人狼協会の幸田一浩さんに直撃!
日本人狼協会 幸田一浩 インタビュー
Q:日本人狼協会ではどのような活動を行っているのでしょうか。
幸田さん:日本中に人狼ゲームを普及させる活動を行っています。また、人狼ゲームを普及させる人々のお手伝いをさせて頂いています。日本全国の人狼ゲームができる場所「人狼会開催MAP」の作成を行っています。人狼ゲームがしたい!と思った時にできる場所を探せるMAP作りを行っています。
Q:「人狼が来てるな」と感じ始めたのは、いつ頃だったのでしょうか。
幸田さん:人狼ゲームのテレビ放送が行われた2013年には、広く日本全国に「人狼」の名前が知れ渡ったのではないかと感じます。ただ、インターネットやサークル、ボードゲームイベントの中でも「人狼」は遊ばれていて人狼を好きな方々はもっと昔から遊ばれていたのだと感じています。中には10年以上の愛好家の方もいらっしゃいます。
Q:人狼を遊んでいるのはどんな人?
幸田さん:老若男女、幅広い世代で遊ばれていると感じます。10代~、学生の方々は学校や部活、サークルの仲間などと遊ばれているようです。アプリを回して人狼ゲームを行ったり、オンライン上の人々と繋がって人狼ゲームを行ったりされているようです。社会人の皆様も、オフの時間、休日に専門店や各地の人狼会などで遊ばれています。最近は、街コンにも「人狼コン」なども登場し、初めての人同士が繋がれるツールとしても幅広い世代に活用されていると感じます。
Q:広く受け入れられている理由はどこにあるのでしょうか。
幸田さん:一度体験して、「楽しさ」「深さ」などを発見すると、夢中になれるのだと感じます。その時の参加者の人員構成、配布役職などにより「一生に一度」の組み合わせが発生し誰が残り、どの陣営が勝つかも勝負が決まるまで目が離せません。推理要素や、陣営によってはいろんな矛盾も出てきます。映画のようなハラハラドキドキの展開も繰り広げられます。また、簡単に答えが出てくるようなものでもなく、いつまでも解けない問題が出てくる所も魅力の一つと感じています。こんな魅力ある「人狼ゲーム」の虜になる人が人から人へ連鎖反応で増えているのだと思います。
Q:人狼ゲームを仕事に活かすとしたら?
幸田さん:ビジネス面でも大いに活かせると考えています。採用面接でのグループディスカッションなどには応用されていると聞いたことはあります。人に物を伝える「プレゼンテーション能力」と他者から物を聞き出す「ヒアリング能力」は特に人狼ゲームを通じて引きあがっていくと考えます。これらを日常生活のシーンにも活かして頂けるとよいのではないかと感じています。
Q:入社試験に人狼ゲームを採用した会社もありますが、有効な方法だと思いますか?
幸田さん:はい。ただ、前提として「人狼ゲーム」を既に行っていた場合の方と、全く人狼ゲームを行ったことない方が同じ入社試験を受けた場合は差が出てしまうと思いますので、評価側の工夫は必要かと思います。人間の特性を見る、例えば議論を進行し、制限時間内に集団を導き仮設であっても答えを導きだそうとするなどの人物は採用側からは何かしら評価されたり、情熱を持って、対抗の役職者に対して進行する姿勢、が何かしら評価されるなどの採用側の思惑に叶う人材が見つけやすくなるかもしれません。是非、今後はビジネス面で活用される人狼ゲームが増えてほしいと思います。
Q:人狼ゲームをプレイしたことのない人にメッセージを
幸田さん:「人のふりをした狼」などの「人狼」という名称だけで連想し、怖いとか、イメージを持つ方もいるかもしれません。初めて「人狼ゲーム」に触れる方はイメージで敬遠される方もいらっしゃいます。そして「騙すゲーム」みたいなイメージを持たれてたり、仲間うちで一度体験してよくわからない内に追放(処刑)されてしまったなどの経験を持つ方もいらっしゃるかもしれません。是非、5回くらいは体験してみて判断してみてください。また本当に上手な方と一緒に人狼ゲームを体験すると、「まったく違う」くらい楽しい人狼ゲームを味わえます。例えて言うと、初めて行うスポーツでも、乱暴に慣れた人たちの集団に入って右も左もわからないまま、ルールも把握しないままプレーすると、集団からつまはじきにされたり足手まといになるプレッシャーで緊張してしまったり、ミスをしたりすることもあります。それでも、ルールを把握し、慣れた人たちの立ち回りを習得してくると「楽しさ」が理解できてきます。たった1回行っただけでは、ほとんど理解できないことになってしまいます。ということで、まずは場所を変え、同卓する人々を変えて、人狼ゲームを体験してみてください。
Q:過去作の映画『人狼ゲーム』シリーズを観てどう思いましたか。
幸田さん:過去作の、それぞれ立場の違う、役職にスポットを当てて描かれるストーリーはどれもドキドキワクワクの作品ばかりでした。いろんな「人狼ゲーム」を知っているファンでも、今から人狼ゲームを初めて見る方にも楽しめる作品ばかりだと思います。個人的には、運営側の謎などすごく気になります。今後も、見る側の期待を裏切る(いい意味で)、期待を超えるような作品に期待しています。
Q:4/7から最新作『人狼ゲーム インフェルノ』が公開となりますが期待のコメントを
幸田さん:これまでの過去作と違い、ドラマからの伏線を貼った展開も期待しています。もちろん映画を初めて見た方でも楽しめる作品だと思います。人狼ゲームのファンとしては、映画の中の役職の構成も気になります!何か特殊な役職なども入るのか?など。とにかく4月7日から楽しみです!
Q:最後にメッセージを
幸田さん:日本人狼協会では、「人狼検定」を受験して頂くと無料会員登録ができます。是非気軽にチャレンジしてみてください。あなたの人狼力が試される検定になっています。また賛助会員を募集予定です。役職の勉強会、司会者(GM)の勉強会、四季報の発行などを予定しています。そしてもっと日本中に人狼ゲームを広げるご意見、アイデア、情報などもお待ちしております。
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