2020年以降の出演映画は実に10本を数え、いま注目の女優・萩原みのりの『お嬢ちゃん』以来3年ぶり単独主演最新作『成れの果て』。
12月3日(金)、本作の初日舞台挨拶が新宿シネマカリテにて、主演の萩原みのり、出演の秋山ゆずき、宮岡太郎監督が登壇して行われました。 |
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3年ぶりの単独主演となった萩原は、「最初に脚本を読んだ時は、小夜の最後の選択が理解できなかったんです。ここまで悩んだ作品は初めてでした。でも脚本の中で、小夜がひとりで叫んでいる感じがしたんです。その時、小夜の横にいきたいという気持ちが不思議と湧いてきました。たぶん小夜のことが好きだったんだと思います」とオファーを受けた当時の戸惑いと決断を告白。それを聞いていた宮岡監督は「小夜を演じる俳優は、彼女の壮絶な過去をフラッシュバックなしで表情やお芝居で表現しないといけない。演じてもらうなら萩原さんしかいないと思いました」と語った。
萩原が演じたのは、常に怒りと悲しみを秘めている役どころ。中でも一番つらかったのは、帰京した小夜が玄関先で姉たちに「ただいま」を言うシーンだったそう。萩原は「帰宅した小夜をみんながすごく嫌そうに眺めていて……(笑)。『ただいま』があんなにも(歓迎されるはずの)『おかえり』にならないのが苦しかったです。クランクイン直後に撮った最初のシーンでしたが、あの場に一人で立てたことで『この空気に負けんぞ』と言う気持ちが芽生えて、スイッチが入りましたね」と吐露。 一方、物語を引っ掻き回す“大福娘”こと絵里を演じた秋山は「監督からは場をかき乱して欲しいと言われたので、その場に訪れた台風ぐらいの気持ちで演じていました。楽しかったですね」とニッコリ。絵里の無神経な一言が空気を一変させるシーンについては「共演者の皆さんのテンションがどんどん下がっていくんです。さすがに不安になりましたし、私も人間なので引っ張られそうになりましたが、監督から『みんなのテンションが下がっているのは“正解”なので、そのままの感じでいきましょう!』と背中を押されました」と明かし、監督も「もともと絵里役は“癇に障る声の持ち主”がいいなと思っていました。秋山さんは、『カメラを止めるな!』や『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』で拝見していて、耳に残る声、魅力的な声にほだされてキャスティングしました」とキャスティングの経緯についてコメントした。 |
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『成れの果て』12月3日(金)より新宿シネマカリテほか全国順次公開 公式:
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萩原みのり
柊瑠美 木口健太 / 田口智也 梅舟惟永 花戸祐介 秋山ゆずき 後藤剛範
監督・企画・編集 :宮岡太郎
脚本:マキタカズオミ
撮影:山本周平
照明:鳥内宏二
録音:大野裕之
助監督:幹戸良太
衣裳:深野明美
スタイリスト:秋田百合美
プロデューサー:三浦進
アソシエイトプロデューサー:才本規史 田村宗慈 山口慎平 近藤護 小池康晴
ヘアメイク:大岩乃里子 澤田梨沙
音楽:岡出莉菜
配給:SDP
宣伝:平井万里子
製作:M×2 films
2021年|81分|カラー|日本|ステレオ|1:2
© 2021 M×2 films