短編映画『SIGNATURE』が第70回ロカルノ国際映画祭ほかで高い評価を受けた近浦啓監督の長編映画デビュー作『コンプリシティ/優しい共犯』が1月17日(金)より公開中です。
メガホンをとったのは、本作が長編映画デビューとなる近浦啓監督。短編映画『SIGNATURE』が第70回ロカルノ国際映画祭ほかで高い評価を受け、米アカデミー賞公認映画祭であるエンカウンター短編&アニメーション映画祭でグランプリを受賞した。本作は北米最大の映画祭・トロント国際映画祭でワールド・プレミア上映され、続いて釜山、ベルリンと世界の名だたる映画祭へ入選し正式出品、そして厳しい目を持つ映画ファンが集まる東京フィルメックスで観客賞を受賞する世界の映画祭で話題を集めている。主人公の青年チェン・リャンを演じるのは第55回ベルリン国際映画祭にて銀熊賞受賞の『孔雀 ―我が家の風景―』でデビューした中国人俳優・ルー・ユーライ。そしてチャン・リャンの、時に厳しい上司であり時に優しい父のような存在である厳格な蕎麦屋の主人・弘を、日本を代表する名優・藤竜也。 このたび、日中友好議員連盟 後援のもと、主要キャストの藤竜也、近浦啓監督、日中友好映画上演委員会メンバー登壇のトーク付き議員試写会を実施しました。 日時: 2月27日(木) ※国会議員とその関係者のみの試写会で、一般の方の参加はございません。 |
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技能実習の職場から逃亡、他人になりすまして働きにきた中国人青年チェン・リャンと、彼を受け入れる孤独な蕎麦職人・弘が親子のような関係を築いていく中、不法滞在者を追う警察の手が迫った時、二人はお互いの幸せを願い、ある決断をする。嘘の上に築いた絆の行方とはー。技能実習生の不法滞在という現代社会の問題を鋭く突き、日中の実力派俳優の名演が光る傑作だ。
日中合作である本作を日中友好議員連盟後援のもと、議員会館で試写を行い上映後にトークイベントが行われた。日中友好映画上演委員会の青柳陽一郎議員の司会で映画上映後のトークイベントがスタート。 近浦監督はイベント開催への感謝を述べつつ、「こうやって上映させていただけること、日中のチームで頑張って映画を作ってよかったなと思います。」と感慨深げに話し、「中国での上映に向けて、まずは検閲を通りそうです」と明かした。 主人公の中国人俳優のルー・ユーライについては「実際に彼に合うと普通の青年なんです。これが不思議なことに画面に映りますと、切ない風情、色っぽい感じがばぁーっと出てくるんです。こういう雰囲気を持った俳優は日本にはいないんじゃないかな」と大絶賛した。またそんなルー・ユーライのキャスティングについてオーディションで一目見て決めたという近浦監督はルー・ユーライがオーディションに来てくれた理由について「藤竜也さんと共演がしたいんだ」と言っていたことを明かし、「映画って国境を超えるんだなと深く感じた。彼が藤さんと初めて会った時に感動していたのを覚えている」と撮影当時を振り返った。 最後に武井俊輔議員が「日中の友好というものを、最終的には人と人なんだなと、まさにこう言った時期だからこそ気持ちを一つにすることができる貴重な映画だと思います。その映画の想い、意図を少しでも多くの皆さんに伝わってくれたなら、上映会の実行委員としても大変意義があったなと思います」と締めると、会場からは大きな拍手が起こり、日中友好議員連盟後援のトークイベント付き議員試写会は幕を閉じた。 |
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『コンプリシティ/優しい共犯』 |
ルー・ユーライ 藤竜也
赤坂沙世 松本紀保 バオ・リンユ シェ・リ ヨン・ジョン 塚原大助 浜谷康幸 石田佳央 堺小春 / 占部房子
監督・脚本・編集:近浦啓
主題歌:テレサ・テン「我只在乎ニィ(時の流れに身をまかせ)」(ユニバーサル ミュージック/USMジャパン)
製作:クレイテプス Mystigri Pictures 制作プロダクション:クレイテプス 配給:クロックワークス
2018/カラー/日本=中国/5.1ch/アメリカン・ビスタ/116分 ©2018 CREATPS / Mystigri Pictures/