日本・カザフスタン合作映画『オルジャスの白い馬』が、1/18(土)より新宿シネマカリテで公開され、今後、全国順次公開となります。
公開初日の1/18(土)に、新宿シネマカリテで森山未來、竹葉リサ監督を迎えて初日舞台あいさつを行いました。 『オルジャスの白い馬』初日舞台挨拶 |
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MCが胸をつかまれるような映画であったと感想を述べると、
と、完成した映画への印象を語る。 竹葉監督は、森山をキャスティングした理由として 竹葉監督:もともと、演技の芸術性が高い方だと思っていました。カザフスタンでの撮影は本当に過酷な現場になります。森山さんはイスラエルに留学した経験もありますし、乗馬の経験もあります。それで、“森山さんしかいない”ということでお願いしました。 と説明します。また、カザフスタン人監督との共同作業について、 竹葉監督:脚本の段階では日本とカザフのスタイルを合わせるためにかなり試行錯誤もありましたが、伝えたいものがすでに一致できていた編集ではスムーズだったと思います。 と自信を込める。 映画の撮影を通じて初めて訪れたカザフスタンの魅力について、 森山さん:カルチャーショックとはまた違う、原風景を見ているような場所でした。人間が立ち返る場所、自然の中に生かされているという感覚は、僕の中に宝物のように残っています」と振り返る。自身が演じた謎に満ちたカイラートという人物については「カイラートとは多くを語らない存在です。どうして家族から離れなければならなかったのか、どうして戻ってくることができなかったのかということは映画でもはっきりとは描かれていません。でも編集された後のものを見ると、そういう時世を表すようなものは全て抜かれていきました。僕はこういう感じを好きだなと思いました。 と、作品が持つ“語らない”魅力を説明する。 それに対して、 竹葉監督:ソ連崩壊の1990年前後という時代設定で、カイラートがそこに至る人生というのは、シナリオとしては裏では存在しています。人が生きているという輪郭が残ればいいと考えていました。 と、作品の狙いを語る。 森山さんは、本作で日本のものとは全くスタイルの異なる“カザフ”流の乗馬にも挑戦。そのことについて、 森山さん:向こうの馬は本当に荒いんです。草原で走ることに慣れているんだと思います。『モンゴル』(2008)でスタントをやられていた一流の方が付いてくれました。それで一度、映画にも出てくる“馬追い”をやってみたんですが、馬がどうしても走り続けて止まってくれなくて、さすがに無理でしたね(笑) と振り返った。 さらに、過酷だったというカザフスタンでの撮影を振り返りながら、 森山さん:エルラン(・ヌルムハンベトフ/カザフ側の監督)は人柄のよさがにじみ出ている方で、スタッフも皆さん本当にあったかくて仲良くなることができました。いつでもカザフに戻りたいなと思います。 と懐かしんだ。 森山さん:この映画の撮影前、日本にいなかったので、ネットでスカイプを使って勉強しました。カザフの方と週何回か、そのペースを増やしていったんです。現場では直前にセリフがどんどん変わっていきましたが、何を言われてもそれしか言えないですし、誰よりもセリフを覚えていたと思います(笑) と明かす。 現場での数々の驚きのエピソードに対して、 竹葉監督:もし<俳優>という競技がオリンピックにあったとしたら、森山さんは確実に金メダルをとれるんじゃないかと思います(笑) 現場でどんどん変わっていくシナリオに対応しながら馬にも乗ったりして! と最大級に称える。 |
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最後に・・・
森山さん:この作品に関われて本当に光栄でした。皆さんがどう感じたかを聞いてみたいですし、カザフスタンの風を皆で共有できたらと思います。 と挨拶し、 竹葉監督:エルランと出会ってから365日、この映画の企画を通すことだけを考えていました。こうして映画館で観さんにご覧いただくことができるのは、本当に感無量です。 と締めくくった。 『オルジャスの白い馬』 公式HP:orjas.net 【STORY】 |
2019/日本・カザフスタン/カザフ語・ロシア語/81分/カラー/DCP/Dolby SRD(5.1ch)/シネスコ/英題:Horse Thieves
監督・脚本:竹葉リサ、エルラン・ヌルムハンベトフ
プロデューサー:市山尚三、木ノ内輝、キム・ユリア
撮影監督:アジズ・ジャンバキエフ
音楽:アクマラル・ジカエバ 編集:ヌルスルタン・ヌスカベコフ、リク・ケイアン
音響:アンドレイ・ヴラズネフ 美術:サーシャ・ゲイ
出演:森山未來、サマル・イェスリャーモワ、マディ・メナイダロフ、ドゥリガ・アクモルダ
配給:エイベックス・ピクチャーズ
配給協力・宣伝:プレイタイム
©『オルジャスの白い馬』製作委員会