映画情報どっとこむ ralph 6月22日(金)公開映画『焼肉ドラゴン』の試写会が都内で行われ、本作の監督・脚本、舞台版の演出を務めた鄭義信監督と、『世界の中心で、愛をさけぶ』(04)や『リバース・エッジ』(18)などを手がけ、近年は舞台の演出も手掛けている行定勲監督がトークショーを行った。

鄭義信監督×行定勲監督トークショー付き試写会イベント
日時:6月5日(火)
会場:日本消防会館・ニッショーホール
登壇:鄭義信監督、行定勲監督

映画情報どっとこむ ralph 上映後、拍手喝采の中観客に迎えられた鄭と行定。
行定さんは本作について

行定さん:鄭監督の舞台や映画はずっと観ていました。舞台版の「焼肉ドラゴン」も本当は初演から観たかったのですが、口コミのすごさでチケットがどうしても取れずに断念しました。出演している女優さんの社長さんにお願いしたりとか、汚い手を使ったりしていたんですけど…(笑)再演でようやく観られて衝撃を受けましたね。今回映画を観る前は正直、「舞台を観た時の気持ちを超えられるか?」と不安でしたが、未来へ向けて放たれている素晴らしい映画。先日韓国の映画祭で観たとき、ラストシーンのあたりから拍手が鳴りやまなかったんです。映画が終わるまで我慢できない観客の人たちがすごくて、それって心からの拍手ですよね

と大絶賛。

続けて

行定さん:表情をしっかりと見せるところが鄭監督は的確ですよね。ラストの劇的なシーンも、僕だったらああいう風には撮れない。

と、演劇出身の鄭ならではの撮影手法についても語った。

鄭監督は本作について


鄭監督:伊丹空港の近くの国有地を不法占拠しているという設定ですが、実は僕は姫路城の外堀でバラックを建てて暮らしていました。劇中で父親の龍吉が言う「醤油屋の佐藤さんから買うたんや」って台詞は僕の父の台詞です(笑)。

と秘話を語ると客席は笑いに包まれた。さらに、

鄭監督:姫路城の外堀は今では世界遺産の公園になっているところです。最近は「実家が世界遺産です」というキャッチコピーにしています(笑)。

と語りました!

さらに

行定さん:僕が『GO』(01)を撮ったとき、あの作品は韓国の若者層に響いていました。同じ国籍の人が日本でこうしているんだって知らなかったんです。歴史に残らない人たちがいる。そういう人たちを映画の力を使って再現することができる。それこそが映画の意味だと思っています。本作は映画がやらなければいけないことが、全て詰め込まれていると思います。

と熱弁。すると

鄭監督:舞台の初演時は50代以上の人たちがノスタルジーを感じて観にきてくれました。2011年と2016年の再演、再再演時には東日本大震災などによって故郷を捨てざるを得なかった人たちの物語として受け入れられるようになりましたね。僕の思惑とは違っていて、どんどんと作品が先に進んでいく感覚でした。

と、まさに映画が時代を反映しているエピソードを語った。

映画情報どっとこむ ralph そしてキャストについて話題が移ると、

鄭監督:大泉さんは再演のときに北九州まで観にきてくれました。その夜飲んだときに、いつか自分も出たいと言ってくれていましたね。撮影になると、本当は次の映画の撮影も差し迫っていて切っちゃいけないって言われていたみたいですが、髪の毛をクランクイン前に切ってこられて…。

とエピソードを語った。

最後に

行定さん:僕は映画をもう2回観ましたが、2回目にかなり沁みました。今この時代に観るべき作品だと思います。皆さんもぜひ口コミしてくださいね。こういう映画がヒットしないと、つまらない映画ばっかりになりますよ。

と熱く語った。

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映画『焼肉ドラゴン

6月22日(金)より、全国ロードショー!

公式サイト:
http://yakinikudragon.com
Twitter:
@yakiniku_dragon

本作は、鄭義信作・演出により、朝日舞台芸術グランプリ、読売演劇大賞および最優秀作品賞など数々の演劇賞を受賞し、2011年、2016年と再演を重ね、多くのファンを魅了した舞台「焼肉ドラゴン」の映画化作品。演劇界では一流の演出家であり、映画界では『月はどっちに出ている』、『愛を乞うひと』、『血と骨』(この3作品すべてで、キネマ旬報ベストテン脚本賞を受賞)で脚本家としても名高い鄭義信が初監督に挑んだ本作は、生涯胸に留めておきたいと絶賛された名シーン、名台詞の数々を映像の世界でいかに描くのか、記念すべき第一作目に注目が集めている作品です。

物語・・・

万国博覧会が催された1970(昭和45)年。高度経済成長に浮かれる時代の片隅。関西の地方都市の一角で、ちいさな焼肉店「焼肉ドラゴン」を営む亭主・龍吉と妻・英順は、静花(真木よう子)、梨花(井上真央)、美花(桜庭ななみ)の三姉妹と一人息子・時生の6人暮らし。失くした故郷、戦争で奪われた左腕・・・。つらい過去は決して消えないけれど、“たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる―”それが龍吉のいつもの口癖だ。そして店の中は、静花の幼馴染・哲男(大泉洋)など騒がしい常連客たちでいつも賑わい、ささいなことで泣いたり、笑ったりー。そんな何が起きても強い絆で結ばれた「焼肉ドラゴン」にも、次第に時代の波が押し寄せてくるのだった。

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原作:戯曲「焼肉ドラゴン」(作:鄭 義信)
脚本・監督:鄭 義信

出演:真木よう子 井上真央 大泉 洋/桜庭ななみ 大谷亮平 ハン・ドンギュ

イム・ヒチョル 大江晋平 宇野祥平 根岸季衣 /イ・ジョンウン キム・サンホ

配給:KADOKAWA ファントム・フィルム

製作:「焼肉ドラゴン」製作委員会
©2018「焼肉ドラゴン」製作委員会

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