今回、巨匠ヴェンダースの新作は何と“人間ドラマ3D“!
『誰のせいでもない』 70歳を超えても映画の可能性に挑戦し続ける巨匠に日本の革新者たちが物申す‼と言うことで ヴェンダースと3D映像についてフリートークを行いました。 日時:11月12日(土) |
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3D制作者ならば誰もが思うはずだろう「こんな立体映像を待っていた」と。とコメントを本作に寄せていた松江哲明監督に白羽の矢が当たり、そして刺激的な切り口な映画を発表する大根仁監督に見ていただいてそのまま語ってもらおうという企画。。お二人ともヴェンダースのファンのご様子。
大根監督:体験型というより、ハリウッドとは違うアプローチ。ヴェンダースがPina/ピナ・バウシュを3Dで撮っていてそういうことかと思ったんだよね。 大根監督:ヴェンダースは高校生のころ最初パリ・テキサスを観て・・・ずっと追っかけてたんだけど、ここ数年はどこいっちゃうんだろうなぁと。で、今回劇映画として、戻ってきたてうれしい感あるね。貯めがあってラストでだーって感じで。全盛期のヴェンダースに近いなと。最初3Dって?思っていたけど。視点で主人公に寄り添う映画なんだよね。 松江監督:いつも動いているものを必ず入れて遠近感出していて面白いなと。 大根監督:3Dじゃなくてもよいかなと思うと。やっぱり3Dじゃなきゃダメなんだよね。 松江監督:遠近感生かした感じで、大事なところは3Dを意識してるんです。 大根監督:こういうのだったら3Dやりたいと思っちゃった。 と、大根監督の3Dも観て観たくなる発言。 |
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ここで少し3Dを離れて・・・
大根監督:物語として悩める中年もの良かった。 松江監督:時間の飛ばし方もカッコいいですよね 大根監督:格好いい。最後もうまいなと思ったな。視点を意識したギリギリのところが上手いよね。 松江監督:カメラをここに置けば、ヴェンダーですよねってありますよね。映画少年が背伸びするなら。彼ですよね。真似したくなるんですよ。 大根監督:スライドギターとかね。 松江監督:やったことある。 大根監督:みんなコピーから始まるからね。 と、監督あるある。 |
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大根監督:3Dで奥行きを生かすのは常套手段だけど、素敵だよね。上品。
松江監督:空気感が伝わりますよね。 大根監督:普通の劇で時間経過があるのは3Dありかなと思うね。 松江監督:そうなんです。3Dは眼鏡かけちゃって視界が狭まるのでハリウッドのスペクタクルより、心の中を描く万華鏡でをのぞき込む感じで、ミニシアターがいいと思ってるんです。 大根監督:この映画でも計算なのかもしれないけど、いつの間にか、自分も映画の中で一緒に座ってるよね。見事だなと。 松江監督:でも終わり方はクラシカルですよね。 大根監督:映画ってシンプルでいいんだよね。ヴェンダース戻ってきてうれしいな。 と、最近3D少し下火にはなりましたが、お二人の3D作品に期待したい感じでイベントが終了しました。 |
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『誰のせいでもない』
11 月12 日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー中! 注意:現在3D上映はヒューマントラストシネマ渋谷さんだけのようです。(11/12現在) すべては雪の日に始まった。 巨匠ヴィム・ヴェンダースが描く、揺れ動く感情のランドスケープ。 物語) カナダ、ケベック州モントリオール郊外。作家のトマスは恋人サラと暮らしているが、仕事がうまくいかずその関係はぎこちない。ある大雪の日、車を走らせていたトマスは、目の前に飛び出してきた何かに驚き急ブレーキをかける。そこには車の前で虚ろに座り込んでいる幼い少年がいた。幸い怪我もなくほっとしたトマスが彼を家まで送ると、母ケイトは息子の姿を見て半狂乱になる……。トマス、恋人のサラ、編集者のアン、そして少年の母ケイト。誰のせいでもない一つの事故が、一人の男と三人の女の人生を変えてしまう…。
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監督:ヴィム・ヴェンダース
出演:ジェームズ・フランコ、シャルロット・ゲンズブール、レイチェル・マクアダムス、マリ=ジョゼ・クローズ
2015 年|ドイツ・カナダ・フランス・スウェーデン・ノルウェー|118min
配給:トランスフォーマー