![]() |
オンライン試写会俳優スカーレット・ヨハンソンの長編監督デビュー作として、第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でワールドプレミア上映された話題作『エレノアってグレイト。』。90歳の女性エレノアが親友の死をきっかけに人生の新たな一歩を踏み出し、世代を超えた友情やホロコーストの記憶と向き合っていく姿を描いています。 この度6月12日(金)より新宿バルト9ほか全国公開となる映画『エレノアってグレイト。』の劇場公開に先駆け、6月6日(土)に映画レビュー・情報サイトFan’s Voiceによる最速オンライン試写会が開催され、上映後には映画ジャーナリストの立田敦子さんと本作の日本配給を手掛ける東映ビデオ株式会社の大河原修一さんによるトークイベントが行われました。 公開直前 Fan’s Voice最速オンライン試写会 |
![]() |
立田敦子X大河原修一上映直後に実施された今回のオンラインによるトークイベント。 話題は、本作が描く“高齢者の孤独”へ。立田は「私は孤独というよりも、エレノアの行動力や勇気に心を動かされた」とコメント。親友を亡くした後、30年ぶりに故郷ニューヨークへ戻り、新たな人生へ踏み出していく主人公の姿に強く共感したという。この感想を受け、大河原は本作のテーマについて自身の考えを語った。「高齢者の孤独はもちろん重要なテーマです。しかし、それだけではありません。本作の核にあるのは、やはり世代を超えた友情だと思っています」。実はその考え方は、日本版ビジュアル制作時から一貫していたという。本国のオリジナル版ではエレノア単独のビジュアルが使用されている一方、日本版ではエレノアとニナの関係性を前面に打ち出したデザインを採用。「私たちは、この作品の魅力はエレノアとニナの関係性にあると考えました。世代を超えた友情が伝わるビジュアルにしたかったんです」。 90歳のエレノアと19歳の大学生ニナ。世代も生きてきた環境も異なる二人が少しずつ心を通わせていく姿は、本作を象徴する大きな見どころとなっている。さらに大河原は、「友情という言葉だけでは説明しきれない関係性が描かれている」と続ける。親友ベッシーとの関係についても触れながら、「友人とも家族とも言い切れない特別な絆がある。人と人との関係を既存の言葉だけで定義しない視点が、この映画にはあるように感じています」と分析した。 続いて話題は、本作の重要な舞台となるJCC(ユダヤ・コミュニティ・センター)へ。劇中でエレノアはJCCで開かれているホロコースト生存者たちの集いに参加し、そのことが大きな転機となっていく。大河原はホロコースト研究者による解説を紹介しながら、「当事者たちが高齢化するなか、記憶をどのように次世代へ受け継いでいくのかというテーマも、この作品には込められている」と説明した。立田から「歴史映画というよりも、現代を生きる私たち自身の物語として受け取った」と投げかけられ、大河原も深く同意する。「ホロコーストという具体的な歴史から出発しながら、最終的には悲しみや孤独、人とのつながりという普遍的なテーマへと到達している。その点が多くの観客の心に届く理由なのではないでしょうか」。 また、ニューヨーク出身として知られるスカーレット・ヨハンソンならではの演出についても話が及んだ。「彼女は“観光客向けのニューヨークは撮りたくなかった”と語っています。ランドマークではなく、実際にそこに暮らす人々が日常的に見ている風景を撮りたかったそうです」。劇中でエレノアが川沿いのベンチに腰掛けるシーンを例に挙げながら、「あれこそニューヨーカーにとっての日常なんだそうです」と、作品のリアリティについても解説した。 監督としてのスカーレット・ヨハンソンについて質問が向けられると、大河原は撮影監督エレーヌ・ルヴァールや美術監督ハッピー・マッシーら実力派スタッフの存在を紹介。「優秀なスタッフを集め、その力を最大限に引き出すことも監督の才能だと思います。映画監督として非常に良いスタートを切ったのではないでしょうか」と今後への期待を寄せた。 イベント終盤、これから映画を観る観客へ向けたメッセージを求められると、大河原は次のように呼びかけた。「ホロコーストを扱った作品と聞くと難しい映画だと思われるかもしれません。でも本作は決してそうではありません。どなたにも開かれた作品です」。そして最後に、本作でニナを演じたエリン・ケリーマンの言葉を紹介する。 「私たちがこんなに映画を好きなのは、自分と同じような経験をしている人を見ると、孤独を感じなくなるからだと思います」。 その言葉を受けながら、「まずはこの映画と出会ってほしい。そして観終わったあとに、誰かと感想を語り合ったり、言葉を交わしたりするきっかけになれば嬉しいです」、と締めくくった。 |
![]() |
『エレノアってグレイト。』
さまざまな人種、民族、文化が共存する街、ニューヨーク。その街角で、底ぬけに明るい老婦人と、母を亡くした学生が「嘘」をきっかけに出逢い、人生の再スタートを切る——。本作の脚本に心を打たれたスカーレット・ヨハンソンは、キャリア初となる長編監督を務め、プロデュースも兼任。近しいからこその家族との確執、老いと若さ、ホロコーストの記憶、語り伝える行為、そして何よりも普遍的な人間同士の絆をユーモアとウィットに富む演出で軽やかに映し出した。自身やその家族のルーツであるユダヤ・カルチャーを背景に、悲しみの経験を友情の物語に昇華。分断の世紀と呼ばれるこの現代に、スカーレット・ヨハンソンが問い掛ける心の交流とは——。 |
監督:スカーレット・ヨハンソン
脚本:トリー・ケイメン
出演:ジューン・スキッブ、エリン・ケリーマン、ジェシカ・ヘクト、リタ・ゾーハー、キウェテル・イジョフォー
キャスティング:エレン・ルイス、ケイト・スプランス
音楽監修:ランドール・ポスター
音楽:ダスティン・オハロラン
衣装デザイナー:トム・ブローカー
編集:ハリー・ジャージアン プロダクションデザイナー:ハッピー・マッシー
撮影:エレーヌ・ルヴァール
エグゼクティブプロデューサー:ルーシー・キース、ジェニー・ハルパー、ピーター・ソビロフ、ミシェル・ソビロフ、アンドリュー・カロフ、アンジェラ・カードン、ジェイミー・ヒース、スティーヴ・サロウィッツ、ジャスティン・バルドーニ、ラージ・キショー・カワー、エズラ・ガベー、ジャン・マカドゥ、シャルロット・ドーファン、ロバート・ケッセル、スーザン・リーバー、トリー・ケイメン、エリン・クレシダ・ウィルソン
プロデューサー:スカーレット・ヨハンソン、ジョナサン・リア、キーナン・フリン、トゥルーディ・スタイラー、セリーヌ・ラトレイ、ジェサミン・バーガム、カラ・デュレット
【2025年|アメリカ|ビスタ|カラー|98分】
配給:東映ビデオ
© 2025 ELEANOR INVISIBLE FILM, LLC AND TRISTAR PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.







-330x220.jpg)

