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『箱の中の羊』是枝裕和監督 桒木里夢登壇舞台挨拶@韓国

『箱の中の羊』
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韓国舞台挨拶

日本映画では『万引き家族』以来、8年ぶりのオリジナル脚本となります是枝裕和監督最新作『箱の中の羊』が大ヒット上映中です。

韓国での公開に先立ち、現地での<舞台挨拶>を実施いたしました!
第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、世界中から注目を集める是枝裕和監督最新作『箱の中の羊』。日本では5月29日(金)より全国公開され、韓国でも現地時間6月10日(水)からの公開を控えている。韓国プロモーションのためソウルを訪れた是枝裕和監督は、ヒューマノイド・翔役の桒木里夢とともにCGV往十里(ワンシムニ)で舞台挨拶を実施。さらに同日夜には、CGV龍山アイパークモールにて俳優イ・ジュヨンを迎えたスペシャルGV(ゲストビジット)に登壇した。観客との交流を通じて、作品に込めた思いや撮影秘話、そしてAI時代における“人間らしさ”について語った。
『箱の中の羊』

韓国舞台挨拶
日付:6月5日(金)
会場:CGV往十里
登壇:是枝裕和監督、桒木里夢

日付:6月5日(金)
会場:MEGABOX COEX
登壇:是枝裕和監督、イ・ジュヨン(モデレーター)

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★是枝裕和監督、桒木里夢 舞台挨拶

第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された映画『箱の中の羊』。日本では5月29日(金)より全国公開され、韓国でも6月10日(水)より公開を迎える。韓国プロモーションの一環として、是枝裕和監督とヒューマノイド・翔役を演じた桒木里夢がソウル・CGV往十里(ワンシムニ)に登壇し、舞台挨拶を実施。上映直後の観客と直接交流しながら、作品に込めた思いや映画が投げかける問いについて語った。
『箱の中の羊』
イベント冒頭、桒木は「アンニョンハセヨ~。クワキリムイムニダ。カムサハムニダ(こんにちは。桒木里夢です。ありがとうございます)」と韓国語で挨拶。流ちょうな発音に会場からは大きな拍手が送られた。続いて是枝監督は「アンニョンハセヨ。是枝裕和です。新作を持ってまた韓国に来ることができてとても嬉しいです。よろしくお願いいたします」と呼びかけ、温かい雰囲気の中でイベントがスタートした。

上映を終えたばかりの観客に向けて話したいことを問われた是枝監督は、「僕が話したいことは映画の中に込めているので、本当は皆さんの感想を聞きたいところです」と前置きしながら、「僕はこの映画を作りながら、何か答えを出したり、メッセージを伝えたりしたいと思っていたわけではありません。映画を作り始める前から自分の中にあったのは、『死んだ人は誰のものなんだろう?』という問いでした。その問いを自分自身で考えながら、登場人物たちと一緒になって作っていった映画です。観終わった後の皆さんにも、今日この劇場を出た後に、一緒に観た人とそんなことを考えながら家路についていただけたらと思います」と作品に込めた思いを語った。
『箱の中の羊』
イベント中には抽選会も行われ、サイン入りポスターがプレゼントされるなど、会場は大いに盛り上がった。さらに、来場者へのサプライズとして桒木がダンスを披露する一幕もあり、観客からは大きな歓声と拍手が送られた。

最後の挨拶で桒木は、「皆さん、観ていただきありがとうございます。僕はすごく愛のある映画だと思っています。観れば観るほど考えさせられる作品なので、ぜひたくさん観て、友達や家族と話し合ってください。ありがとうございました」と笑顔で呼びかけた。
是枝監督は、「『箱の中の羊』というタイトルを付けましたが、人間にとって、目に見えないものを想像する力はとても大事だと、最近特に感じています。この映画の中でも、AIと人間を分けるものは何かと考えていった時に、やはり想像力なんだなと思いました。」とコメント。さらに、「もう皆さんはラストまでご覧になっているのでお話しできますが、あの夫婦は家に戻った後、庭に植えたレモンとオリーブの2本の木に翔くんの姿を重ねながら生きていくのだろうと思っています。それが人間的な生き方なのではないかと感じました。もし二度目に観ていただく機会があれば、きっと一度目とは違うものがさまざまなシーンで見えてくると思います。ぜひまた劇場に足を運んでください。本日はありがとうございました」と締めくくり、大きな拍手に包まれながらイベントは幕を閉じた。

上映直後の観客との率直な対話を通じて、『箱の中の羊』が描く“死者との向き合い方”や“想像力の力”というテーマが改めて共有された舞台挨拶となった。

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★是枝裕和監督、イ・ジュヨン GuestVisit 

6月5日(金)にはソウル・CGV龍山アイパークモールにて是枝裕和監督によるスペシャルGV(ゲストビジット)が開催された。進行は俳優のイ・ジュヨンが務め、多くの観客が詰めかけるなか、作品に込めた思いや撮影秘話、そしてAI時代における“人間らしさ”について語り合った。

『ベイビー・ブローカー』で是枝監督作品へ出演したイ・ジュヨンは、イベント冒頭に「いったいどうして私にこんな幸運が訪れたのでしょうか。是枝監督がいらっしゃっていますので、今日は私自身の余計な話はできるだけ控えめにして、監督とのお話を中心に進めていきたいと思います」と挨拶した。
韓国の観客との再会について是枝監督は、「こんなにたくさんお越しいただきありがとうございます。何より一緒に映画を作ったキャストやスタッフと再会できるのが、ご褒美のような時間です。今日はイ・ジュヨンさんと皆さんの前に立つことができて嬉しいです」と感謝を伝えた。
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トークではまず、柊木陽太が演じたヒューマノイド・リーダーの今野詩季(たくと)について、イ・ジュヨンは、詩季はヒューマノイドたちのリーダーなのか、それともヒューマノイド側から見た“人間”なのか、その立ち位置があえて曖昧に描かれているように感じた。どちらの解釈も成り立つ存在であり、人間とヒューマノイドの境界そのものを象徴する存在のように感じた」と作品の印象を語った。また、設定上の答えを知りたいというよりも、「柊木さんにどのような説明や演出を行い、役づくりの過程でどのような対話を重ねたのかが気になる」と是枝監督に質問を投げかけた。是枝監督は、柊木に対し「詩季はヒューマノイドという設定だが、翔にとってはメンターのような存在として登場してほしい」と伝えていたことを明かし、「特にラストのシーンでは、誰が生きていて死んでいるか関係なくなり、機械と自然が一体化していくことで、色んなものの境界線が曖昧になっていく世界をイメージしていました。その象徴が柊木くん演じた詩季です」と説明した。

また、本作の印象的な舞台となった大船周辺の街並みや、音々と健介が暮らす家についても話題が及んだ。是枝監督は、物語の舞台として「建築家が自ら設計して建てた家」をイメージしていたことを明かし、ロケ地選定の経緯について語った。監督は「決め手は柵のない渡り廊下でした。実際にその家に住んでいるお子さんが、そこで絵を描いたりして過ごしていると聞いたんです。その話を聞いている時に、ちょうど後ろを電車が通って音が聞こえてきて、それがすごく良いなと思って決めました」と振り返った。
さらに、甲本夫婦の住まいについては、「今住んでいる家は二人で建てたという設定です。基本的には妻の音々が設計した家で、健介の趣味ではありません。健介がこだわったのはヒノキのお風呂だけで、唯一自分の主張を通して作ったスペースなんです」と説明。「そういう夫婦の棲み分けを意識していました」と、住空間にも登場人物の関係性や個性を反映させていることを明かした。
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観客とのQ&Aでは、ヒューマノイド・翔役を務めた桒木里夢のキャスティングについて質問が寄せられた。
是枝監督は、「もう第一印象でした。部屋に入ってきた瞬間に『この子だな』と思いました」と振り返りながらも、実際には5回ほどオーディションを重ねたことを明かした。「子どもだけのシーンやお母さんとのシーンなど、さまざまなパターンを試しました。最後は映画の後半に出てくるお風呂場のシーンを、大悟さんにも来ていただいて一緒に演じてもらいました」と説明。「あの年齢の男の子は日によって集中力にムラがあるものですが、里夢くんはとても安定していました。コミュニケーション能力も高く、子どものシーンでも大人とのシーンでも本当に上手でした」と絶賛した。

さらに撮影現場でのエピソードとして、「綾瀬さんと大悟さんがとてもフランクで親しみやすい方だったので、撮影の合間も3人で本当の家族のように過ごしていました」と明かした。「ある日ふと見ると、里夢くんが大悟さんの頭をずっと撫でていたんです。それを見て『これはいいな、撮りたいな』と思って、ラストの森のシーンで翔が健介の頭を撫でる場面を書きました。里夢くんが実際にやっていたことをそのまま映画に取り入れたんです」と語り、会場を沸かせた。

続いて、ヒューマノイドの“心”をどのように描いたのかという質問も寄せられた。
是枝監督は、AI研究者への取材を通じて得た着想を紹介。「ヒューマノイドが自意識やアイデンティティを持つことはあり得るのかと聞いたところ、『プログラムすれば搭載できます』という答えでした」と振り返った。そのうえで、「個々のロボットに心を持たせるという発想ではなく、彼らが集団を作り、社会を形成した時に、社会全体として意思を持つことはあり得るかもしれないと言われたんです。それがとても面白かった」と語る。さらに、「個々の中に心があるのではなく、誰かと誰かの間に生まれるものだとしたら、それはとても美しいことだと思いました。もしかしたら人間も同じなのではないか。人は一人では感じられないものを、誰かと関わることで初めて感じられるのかもしれません」とコメント。「ヒューマノイドと人間の違いはそれほど大きくないのではないかと考えました」と作品に込めた思いを明かした。

また、劇中でヒューマノイドたちが共通の髪型をしている理由についても質問が及ぶと、監督は笑いながら「髪型の話を振られるとは思いませんでした」とコメント。「この作品では、ヒューマノイドの物語であると同時に、子どもが親離れしていく物語も重ねて描こうと思っていました」と説明した。
「ある日突然、子どもは親の知らない人間関係を作り、やがて新しい家族を作って家を出ていく。大人が気づかないうちにそういうことが起きるんです」と語り、「同じアクセサリーでもタトゥーでもよかったのですが、一目で分かるものとして髪型を選びました。彼らが新しい社会や新しい家族を作っていることをビジュアルとして明確にしたかった」と明かした。

さらに、映画作りにおける人物設計について質問を受けた是枝監督は、「登場人物が何を感じ、何を考えるのかをずっと想像しながら物語を作っています」と説明。「最初は自分の外側にいる人物として見ていますが、ある瞬間、その人物が自分自身だと感じることがあります」と語った。一方で、「すべてが自分の価値観や倫理観だけで完結してしまうのは良くない。その人物は自分とは違う人間として歩き出さなければならない」としながらも、「今回で言えば、健介のある瞬間の感情が、自分が子どもと接している時の感覚と重なることはあります。その方が人物に説得力が生まれることもあります」と創作論を披露した。

イベント終盤には、翌日に誕生日を迎える是枝監督へのサプライズ企画も実施され、会場全体で祝福ムードに包まれた。
最後に是枝監督は、「ヒューマノイドと人間を分けるものは何なんだろうと考えながら、この映画を作りました」と改めて作品のテーマに言及。「僕が気に入っているのは、音々と健介が最後まで完全に分かり合うわけではないところです」と語り、「『もう少し翔と一緒に暮らしたい』と言う音々に対して、健介は『俺もそう思ってた』ではなく、『それでええんちゃうん?』と言う。『私たち捨てられたんだよね』という言葉にも、『親はみんなそういうもんちゃうか。知らんけど』と返す。その『知らんけど』がいいんです」と笑顔を見せた。「それくらい曖昧で、いい加減な共感や距離感のほうが、人間同士はうまくいくのかもしれない。そういう微妙なずれこそが、人間の持つ優しさなのではないかと思っています」と語り、「そんな映画をこれからも作り続けたいと思います。今日はありがとうございました」と締めくくった。

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『箱の中の羊』

 
公式サイト:
https://gaga.ne.jp/hakononakanohitsuji
 
公式X:
https://x.com/Hakohitsujifilm
 
公式instagram:
https://www.instagram.com/Hakohitsujifilm
 
物語・・・
息子を亡くして2年、建築家の音々(おとね)と工務店の二代目社長を務める健介の甲本夫婦は、息子・翔の姿をしたヒューマノイドを迎え入れることになる。
彼が到着した日、「おかえり」と駆け寄り喜びを隠さない音々と、戸惑いを隠せない硬い表情の健介。「パパだよね」と問いかけられた健介は、「おじさんでええよ」と答えるのだった。
少しずつ動き始める家族の時間。静かに広がっていく波紋。ほどなく予期せぬ事態が起こり、夫婦がそれぞれに抱く息子の死への想いが露わになっていくのだった。夫婦とは?家族とは?彼らは大きな決断に迫られる。
そんな中、ヒューマノイド翔は密かにヒューマノイドの仲間たちとつながり始める──。
 
箱の中の羊

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出演:綾瀬はるか 大悟(千鳥)
桒木里夢 清野菜名 寛一郎
柊木陽太 角田晃広 野呂佳代 星野真里 中島歩
余貴美子 田中泯 
監督・脚本・編集: 是枝裕和
音楽:坂東祐大
製作: フジテレビジョン ギャガ 東宝 AOI Pro.
制作プロダクション:AOI Pro.
配給:東宝 ギャガ
©2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.

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