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公開記念舞台挨拶
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キャスト&監督登壇
本作の企画の成り立ちについて質問された十城監督は「プロデューサーから『谷崎(潤一郎)原作で1本新作をやらないか』と提案があって。谷崎は学生の頃から好きでよく読んでいたので、そこから3本くらい候補を出しました」とそのきっかけを明かすと、「谷崎作品には“悪女”が登場するので、それをリアルにやろうとするのはハードルが高いなと思ったんですけど、でもこの短編小説ならいけると思った」と自信をのぞかせた。 そんな十城監督が本作で大事にしたこととは何なのか。「学生の頃からそれほどネアカでもなかったですし、むしろ暗いものや悲しい話、嫌な話の方が好きでした。それこそ通学中に谷崎の小説を読んでいる青年だったので。そういう時の自分に見せられるものというか、その時の自分の少し暗い時の気持ちを担ってくれる映画になってほしいなと思いながら作っていました」と語る十城監督だった。 そんな本作の撮影について三河は「一番大変だったのは雨のシーン」と振り返る。雨の中、友人である徳井三太(演:松尾潤)ともみ合いになるシーンについて「(三太役の)松尾くんが白目をむいた状態で『動かさないで!』と指示されるんですが、白目をしている顔に雨がパチパチ当たるから、どうしてもまばたきしちゃうんです。監督は『動かないで。もう一回やってください』って言うんで、内心『できるわけないだろ!』と思っていたんですが、それをやり切った松尾くんは本当にすごい」と共演者をたたえると、カトウも「あれは本当に大変だよね」としみじみと共感している様子。さらに三河自身、初の経験となったぬれ場のシーンについても「普通にどう動いたらいいのか分からなくて、最初は戸惑いがありました。精神的にも肉体的にもきつかった」と振り返った。 一方、本作が映画初出演となった直木にとっても、お艶という役の複雑さを捉えるのは難しかったという。「クランクインする前は、自分が演じる役が『どういう子なんやろ』と、なかなかつかめないまま現場に入ってしまったんです」と告白した直木。だが三河演じる新助の部屋で料理をつくって彼の帰りを待つシーンの撮影の際に「その時は夏だったんですけど、夏にシチューを作って彼の帰宅を待ってるような子なんだと思ったらすごいキュンとして。こういう悪女みたいな肩書で押し込めていい子じゃないのかなと思ったんです。難しい役でしたけど、三河さんにもすごく助けてもらいながらつかんでいきました」と振り返った直木に、カトウも「本当に粘り強く付き合ってくれる監督だなと思いました」と付け加えた。 さらに十城監督が「原作小説はどうしても新助からの目線で描かれているので、どういう女性か見えづらい部分がありました。でも映画を撮るにあたってはここに肉付けしてあげないといけない。だから直木さんとふたりで『こうじゃないか』という話をしつつ、つかもうとしてました」と振り返った。 さらに本作の物語にちなみ、「最近何かを壊した、あるいは壊されたエピソードは?」というトークテーマも。 まずは十城監督が「撮影の最終日の朝に、小川のような、ちょっとした水が流れている場所で準備していたんです。今日はどうやって撮影しようかなとか、いろいろと考えてたら、風が吹いて。絵コンテや脚本やメモがすべて飛んでいって川に流されてしまったんです。『ああ、終わった……でもきれいだな』なんて思いながら眺めていたんですけど、その時にメークさんたちが『あー!』と言いながら拾い集めてくれて。その姿がなんだか映画っぽいなと思いながら見てました。映画も最後の方だったんで……疲れてたんですかね」と明かし、会場は大笑い。 続いて直木が「さつまいもが好きなので、ラップに包んで温めてた時に一回煙が出て、焦げまくりでレンジが壊れました」と明かすと、三河が「友だちのPSPを壊してしまった」とざんげすると、小野も「朝起きたら、自分の家の便器が割れていた」と明かす。そんな登壇者たちのコメントを聞いた「物を壊すのって、どこか発散になるしロマンもありますよね。レゴブロックでお城を作っても、完成した後に壊すのが楽しかったりするし。映画や演劇もそれに似ていて、たった1秒、あるいは1〜2週間の本番のために時間をかけてセットを作り、終わったら全部壊してしまう。それでも観た人の心にはちゃんと届いていると思うんです」と役者ならではの視点でまとめてみせた。 そんなイベントもいよいよ終盤。最後のコメントを求められた十城監督が「これから梅雨の季節。雨が続くと思うので、その時にワンシーンでも思い出していただければ幸いです」と語ると。小野も「東城さんが、この『お艶殺し』をどういう感じでやるのかなというのがすごく楽しみだったので、少しでも多くの方に見ていただけたら」とメッセージ。 さらにカトウが「今、だんだんと薄くなってるような個人的な情念や、執着心みたいな。おそらくSNSとかそういう公共の場にはあまり出てこないような人間のドロドロした部分みたいなのがギュッと詰まった作品だなと思って感動したんです。ちょうどジメジメした梅雨という最高の時期に公開しているので、観てください」と呼びかけ。 |
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「TANIZAKI Reimagined」
『お艶殺し』
『JOTARO』
監督:山嵜晋平 |

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