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「JOTARO」公開記念舞台挨拶耽美と官能の作家として知られる文豪・谷崎潤一郎が2026年に生誕140年を迎えます。これを記念し、スターキャットアルバトロス・フィルム配給にて、「TANIZAKI Reimagined」と題し、人間の欲望や倒錯、フェティシズムを冷静な筆致で描いた2作品の原案が長編映画化いたします。 そして、本日5月16日(土)、シネマート新宿にて『JOTARO』の公開記念舞台挨拶を開催しました。 |
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キャスト陣と監督登壇
満たさせることのない欲望をもつ小説家・泉饒太郎を演じた芳村は、前日に無事に公開初日を迎えたことについて「去年の今頃に撮影をした作品なのですが、作品としてもなかなか思い切ったことをやっているので、本当に完成するのかという思いもありました」と正直な思いを吐露しつつも、「こうして劇場で公開できるようになったことは本当に嬉しいです。皆様に観ていただけることが作品の完成だと思っています」と安どの表情を浮かべた。 続いて、パパ活で3千万を騙し取り“美しい犯罪者”となったヒロイン・海原杏奈を演じた山﨑は、「1年前の撮影ですが、日常の中でこの作品のことを思い出す機会があって……って、“日常”っていう表現だとちょっと違う(ように受け取られそうな)んですが」と照れくさそうに笑いながらも、真っ正面から向き合った本作について「撮影が終わったあとも『あのシーンはこうだったのかな』と、何回も捉え直したり、考え直したりすることがあったので。皆さんにご覧いただいて、どう感じていただけるかすごく楽しみですし、緊張もしています」と観客に呼びかけた。 さらに主人公・饒太郎に異常な執着を見せる写真家・貴島蘭子を演じた行平は、「今までやらせていただいた役の中でも、一番悩んだ役でした」と明かす。「公開を迎えた今も、やりながら模索していった様を思い出します。まだ蘭子について悩んでいる部分もあるので。皆さんに早く観ていただいて、彼女たち、彼らがどういう人間なのかをむしろ教えていただきたいです」と観客に感想を求めるひと幕もあった。 一方、饒太郎に何とか新作を書かせようと金を貸し続ける編集者・松村英司役の平野は、「新しい自分と出会えたような役柄でうれしかった」と喜びつつも、現場での芳村について「現場では、芳村くんのことをすごく不気味に感じていて、カメラが回っていない時もすごく怖い印象を持っていたんです。だからこの舞台あいさつの楽屋で、普通の人として接することができたのが嬉しかった」とぶちまけて会場は大笑い。これに対して芳村も「役に入り込むじゃないけど、あまり普通にしていられない役だったので、皆さんに気を遣わせてしまったと反省しています」と頭を下げるひと幕もあったが、壮絶だった劇中の関係性とはひと味違ったなごやかな掛けあいに会場も笑顔に包まれた。 文豪・谷崎潤一郎作品の中でも、特に問題作と言われている『饒太郎』を映画化するにあたり、メガホンをとった山嵜監督は並々ならぬプレッシャーを感じていたという。「プロデューサーが谷崎のこれをやりたいというところからはじまったのですが、そもそも谷崎をやること自体が一つの大きな壁であり、結構苦しかった」と正直な思いを吐露する。 だがそんな山嵜監督を支えたのは、かつて師事していた三池崇史監督からの言葉だった。「昔、東宝スタジオの食堂で三池監督に『お前は馬鹿だけど、とりあえず思いっきりやれ!』と言われたことがずっと自分の中にあって。今回も不安がいっぱいあったけれど、『とりあえず思いっきりやるか』と思った」と述懐。「本当に今までで一番苦しかった映画なのでできあがってほんとうによかった。今回はキャラクターをどうつくろうかということを意識したので、想像以上にキャラクターが立ち上がっていて、映画として面白いものが出来上がったと感じました」と誇らしげに付け加えた。 芳村演じる饒太郎は、被虐的嗜好の持ち主として、女性から磔(はりつけ)にされたり、鞭で打たれたり、縄で縛られたりといった極めてハードなシーンが続いた。そんな本作で大変だったことについて尋ねられると、「ネタバレになるのであまり詳しくは言えないのですが、辛かったのは『ラーメンが食べられなかったこと』」と告白。「作品の7割から8割ぐらい脱いでいるので、太っていたらあれですし。饒太郎は食べる人じゃないだろうなと思って食べないようにしていたんですがつらかった」と苦笑いしつつも、「撮影が終わった後に中華料理店で食べたラーメンは美味しかったですね。あれはなかなか味わえないです」と晴れやかな笑顔を見せた。 だがそんなエピソードに対して平野は「僕は解放していました」と笑ってみせる。「僕は夜中にカップラーメンを食べまくっていました。実は監督から顔合わせの時に『あまりかっこよくない方がいい』と言われまして。僕、わりかし“かっこいい”で生きてきたもんですから」とおどけてみせると、会場からは笑いが。「それを崩すために暴飲暴食をして、髭も生やしすようにして封印しました。だから現場で饒太郎が怖かったのかもしれない。もしかしたら、それすらも見透かされていたのかなと」と芳村とは対照的な役作りについて明かした。 饒太郎を縄で縛るなど、過激な場面に挑んだヒロインを演じた山崎は、「大変でした」と撮影を振り返るも、「芳村さんはどんとこい、という感じで。ご自身が映っていないところでも『踏んづけていいよ』という感じでした」と述懐。芳村が「僕の場合、ほかのキャストの皆さんと一対一になる場面が多いので、みんなに迷惑をかけながらやっているなと思っていたので、思い切りやって、思いの丈をぶつけてくれたら楽なのかなと思っていました」と当時の心境を語ると、山崎は「本当にありがたかったです。本当に助けられました」と感謝の意を示した。 一方、饒太郎の求めに応じて鞭で打つなど、激しいSMシーンに挑んだ行平も「大変でした」と感じたという。「蘭子が事を起こす側というか、饒太郎に対して私がS担当だったので、本当に自分自身のサービス精神が問われるというか。今までの役どころでいうと、ずっと『される側』の人間として生きてきたので、饒太郎の気持ちは分かるんです。でも蘭子自身も戸惑っていたし、私も戸惑っていたのでそこは乗っかった部分もありました」と慣れない役柄への葛藤を赤裸々に吐露。「蘭子は饒太郎に執着している側なので、意思疎通が取れてしまってはダメなんです。そういう面では非常に難しかったですね」と振り返った。 そんな和気あいあいとした舞台あいさつもいよいよ終盤。最後に登壇者からこれから映画を観る観客へ向けてメッセージが送られた。 まずは山嵜監督が「この映画は、SM界隈の方にも観ていただき好評で。やはりSM監修の方、縄師の方などにも入っていただき、ディテールを一生懸命作り上げ、それをキャストのみんなが見事に体現してくれた。久しぶりに『よく分からないもの』を受け取って帰れる映画になったなと思って。自分の映画でそういうものをつくることができてうれしく思っています。キラキラとか、シャキッとした映画ではないですが、魅力的な作品だと思うので、面白かったらぜひ広げていただければ」とメッセージ。 平野も「僕自身、現場でも試写で観た時も、本当に好奇心や欲望に翻弄されたなと感じました。皆さんもこの映画を観て、底知れない欲望に翻弄されて『なんか変な感じ』と思っていただけたら」と続け、さらに行平が、「谷崎潤一郎の耽美な世界観と、山嵜監督の独特のリズム感が混ざり合った、すごく面白くて不思議な映画になっています。この映像体験を少しでも『いいな』『こうだったな』と感じてくださったら、ぜひSNSに書いてください。総出で探しに行きます」と笑顔。 さらに山﨑が「芳村さん演じる、オーラのある饒太郎に引き寄せられる刺激的な世界を、どうぞお楽しみください」と続けると、最後に芳村が「本当にこの饒太郎という役を演じられて良かったなと思う反面、大変だったなとも思いますし、お客様にどう映るのかすごく心配でもあります。本当に観たことのないような世界が広がっていると思いますので、お客様一人一人がそれぞれに感じて、受け取って帰ってくれたらなと思います」と会場に呼びかけた。 |
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「TANIZAKI Reimagined」<INTRODUCTION> 『JOTARO』5月15日(金) シネマート新宿、池袋シネマ・ロサ他ロードショー X:@TANIZAKI_Re 物語・・・ 『お艶殺し』公開5月29日(金) シネマート新宿、池袋シネマ・ロサ他ロードショー 物語・・・ 監督:十城義弘 |

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