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完成披露舞台挨拶
女が見初めなければ出会わなかった、人生に絶望した二人の男。
生きることに絶望した大人たちの挽歌
“ジャパニーズ・ノワール”と呼ぶべき、「生きることへの絶望」を描く映画『月の犬』が4月24日(金)より公開され、公開記念舞台挨拶を開催しました。
連れ添った妻の病気に気づかず亡くしたことを悔やみ、極道の世界を離れ、知らない街に流れ着く東島(萩原聖人)が働くことになるバーの元締めの会長・南役の深水元基、東島を動かす少年・将吾役の渋谷そらじ、東島の元部下・大川役のやべきょうすけ、南のバーで働く希役の大後寿々花、本作監督・脚本・編集の横井健司が登壇しました。

完成披露舞台挨拶
日付:4月25日(土)
会場:シネマート新宿
登壇: 深水元基、渋谷そらじ、やべきょうすけ、大後寿々花、横井健司監督
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キャスト&監督登壇
横井監督は、「『アウトローものをやりたい』ということしか決まっていなかったので、ゼロから始まった企画です」と本作の企画の経緯を説明。

深水は、『静かなるドン』などヤクザ役も多いが、今回は衣装合わせでびっくりしたことがあったそう。「髭を剃ってくれと言われました。アウトローの役をやるとき、いつも髭があったりして、オラつく役が多かったので、今回のようなキャラクターは初めてで。髭を剃ったら、パンツを履いていないみたいな感覚で恥ずかしくて(笑)。新しいものが生まれたらいいなと思いながらやりました」とユーモアを交えて話した。

やべは極道の役も多くやってきたが、本作は、他の作品とは一線を画すと思ったそう。「アウトローという部分の設定、萩原さん演じる東島と深水くん演じる南の設定があまり見ないなと思います。“現代における任侠道”という気がしたんです。銃も使わず、最後は長ドス。基本的は対照的な人の戦いが多いけれど、東島と南は同じタイプ。だからこそ南が東島に惹かれる部分もあったと思う。青白い炎と青白いバーナー。実は真っ赤に燃える火よりも青い火の熱量の方が高い。観る人の感覚によって捉え方が違ってくる作品」と話した。
やべが企画段階から参加した『クローズZERO』シリーズにリンダマン役で出演した深水が本作でも異彩を放っている。「この通りの優しくて気遣いができてめちゃめちゃ面白くて、一緒にいると笑顔になれる人なんですが、役に入る瞬間、瞬間的に入れる人」と絶賛した。
ラストの東島と南の死闘について深水が、「南は、戦いに向かうまで、戦っている時もずっと楽しくてしょうがなかったんじゃないか」と南の心境を語ると、やべは、「あの距離感でぎりぎりまでの間合いで、刀振ってぶつけ合うって、相当な技術がないと絶対できないですよね」と監督に質問。

監督は、「アクションコーディネーターの出口正義さんに概要だけ説明して、『長ドスを使って、距離感を含めて、しんどいけれどぎりぎりのところでやってほしい』とお願いした。命のやり取りなので、そこの部分に嘘がないようにと演じてもらったので、ものすごく大変だったと思う」と振り返った。
黒谷友香は、パンフレットのインタビューで、「脚本を読んだ時にはそこまで気に留めなかった南の部下の乾(演:石田佳央)の「見届けさせてもらってもいいですか?」というようなセリフにハッとした』と触れていた。
監督は、「任侠道というものが自分の中の底辺にあって。男同士のやりとりって、BLみたいなものがあったりするんですけれど、基本男同士で感じるものって、男女だからこうだ、男同士だからどうだというわけでなく、人間に対してリスペクトさえあれば、惹かれるものがあるので、『惹かれたものを石田さんなりに出して下さい』と話しました」と語り、深水は、「乾のおかげで南が引き立ちました」と感謝した。
子役の渋谷そらじは、メインスチールにも使われている萩原聖人とのお風呂のシーンもあった。

「家でお風呂に入る時は、『あー幸せ』っていう感じだけど、あの時はそういう感じじゃなかった。けど、萩原さんが背中をゴシゴシ洗ってくれて、気持ちよかったです」と話すと、やべが、「萩原先輩に背中を流してもらえるなんて、羨ましい!」と一言。渋谷は、「萩原さんがおじいちゃんになって背中が洗えなくなったら、そらじがお礼に洗ってあげたいと思います」と話し、満員のお客さんからも拍手が湧いた。
大後は渋谷との共演シーンについて、「瞳がすごく綺麗で、あの薄暗い部屋の中で唯一私が見ていた綺麗なものがそらじくんの瞳で。自然と苦しくなってきました。そこにいるだけでこちらの感情が動きました」と述懐。

渋谷は、「『ヨーイ、スタート』と言われるまでは優しいお姉さんだったけど、『ヨーイ、スタート』がかかったら別人で、ちょっと怖かったです」と話し、観客の笑いを誘った。
やべは大後の芝居について、「水をたくさん飲むじゃないですか。水を飲むという表現で、これだけ違う飲み方があるんだ、すげー役者さんだなと感じました」と感銘を受けた様子だった。
大後は、黒谷友香演じる沙織に詰め寄られるシーンもあった。「無言の圧だったので、怒鳴られる方がまだ楽。縮こまっていく感じが自然とできました」と振り返った。
最後に監督は、「説明を排除して作り上げた作品。劇場の暗闇の中で101分間この作品を感じ取ってもらいたいと思って作った作品です。劇場で観てもらえることが1番の幸せなので、是非周りの方に広めていただけるとありがたいです」と観客にメッセージを送った。
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『月の犬』
シネマート新宿ほかにて全国順次公開中
公式サイト:
https://tsukinoinu.com/
X:
@tsukinoinu2026
あらすじ
最愛の伴侶を病で亡くした東島(萩原聖人)は、生きる気力を失い、極道の世界から離れ、知らない街に流れ着く。何気なく入ったバーで多額の請求をされても何も言わずに金を支払う東島に興味を持った沙織(黒谷友香)は、東島に仕事を任せるようになる。
一方、組織の一員である南(深水元基)は、繰り返される日常が耐えられずにいた。東島について沙織から報告を受けた南は、東島が景色を変えてくれることを期待し、東島に一人の少年・将吾(渋谷そらじ)の面倒を任せる。沙織の元、黙々と仕事をこなしてきた東島だが、将吾の秘密を知ったことをきっかけに、指示に背き、将吾を外に連れ出し…

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萩原聖人
渋谷そらじ 石田佳央 沖山翔也 大鷹明良 岡野一平 沖原一生
やべきょうすけ 中村映里子 大後寿々花
原日出子 寺島進
深水元基 黒谷友香
エグゼクティブプロデューサー 藤澤謙
キャスティングプロデューサー 山口正志 音楽 遠藤浩二 撮影監督 松本貴之 録音 西岡正巳 美術 石毛朗
スタイリスト 薮内勢也 ヘアメイク 駒水友紀 肌絵師 田中光司 アクションコーディネーター 出口正義
キャスティングスーパーバイザー 柿崎ゆうじ 助監督 安川徳寛 制作担当 大川奏耶
製作 T-REX FILM 配給 渋谷プロダクション
2025/シネスコ/5.1ch/101min
監督・脚本・編集 横井健司
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