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犬童一心監督が活弁シネマ倶楽部に初登場『ジョゼと虎と魚たち』や『メゾン・ド・ヒミコ』などの犬童一心監督が、“映画を語る”配信番組「活弁シネマ倶楽部」に初登場。最新作である『名付けようのない踊り』について、映画評論家の森直人を前に語りました。 |
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犬童一心監督x森直人トークトークは、犬童監督が田中との出会いを振り返るところからスタート。 さらに犬童監督は続ける。自身が脚本家として参加した映画『黄泉がえり』がアカデミー賞に選ばれ、授賞式に参加した際に田中と初めて会ったのだという。「にぎやかな会場の中で、一人だけ異質な方がいて。思わず目が留まっちゃうんですよね。その周囲には日本を代表する俳優の方々がいましたが、全然目に入らないんです。質の問題です。ちょうどこのとき、『メゾン・ド・ヒミコ』のキャスティングを進めていました。探していた役には、上手い俳優を求めていたわけではありません。それだとアンサンブルになってしまうので、とにかく異質な存在感を持つ方を探していたんです」と、田中との初対面時の印象と、彼に惹かれた理由を述べている。 「アカデミー賞授賞式の会場内とはいえ、見たことがなかったので、最初は伝説的なプロデューサーの方かと思いました。そしたらそこで、彼の名前が呼ばれたんですよね。『たそがれ清兵衛』の出演者として」と続ける監督。これに森は、「それ、すごく面白いですね。『たそがれ清兵衛』は観ていたんですよね。なのに、一致しなかったんですね」と、田中の持つ特異な存在感について、それぞれが持つ印象を語り合う。こうして犬童監督は、田中泯という存在、そして彼のダンスの世界に魅せられていったようだ。 「本作の制作のはじまりは、泯さんからポルトガルへの同行の誘いがあったことからなんですよね?」と森が口にすると、「ただポルトガルに一緒に行くお誘いをいただいただけなので、観光ですね。ヴェンダースの『ことの次第』の舞台がポルトガルの海岸線で、行ってみたいなと思ったんです。それで渡航の日が近づいてきて、泯さんに詳細を聞くと、『アートフェスティバルでも踊るけど、“場踊り”もする』と言うんです。フェスティバル中に好きな場所で、勝手に踊ると。これは撮らないともったいないなと思ったんです」と、ダンサー・田中泯にカメラを向けるに至った経緯を明かす。「ただ僕は泯さんの踊りをずっと観てきて、泯さん本人もそうなんですが、『簡単に撮ってもダメ』ということを分かっていました。例えば手頃なカメラで撮るのではダメだということ。ちゃんと映像の質も確かな機材を用意して、対象をきちんと撮れる人間と組まないと、結局は使い物にならない。だから機材をちゃんと用意して、カメラマンらと向かいました」と、この映画の完全なるスタート時のことを振り返っている。 |
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■活弁シネマ倶楽部■ 活弁シネマ倶楽部 公式HP: https://katsuben-cinema.com/ 活弁シネマ倶楽部 公式ツイッター: @katsuben_cinema |
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映画『名付けようのない踊り』ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9、Bunkamura ル・シネマ他にて 公式サイト: 公式Twitter・Instagram:
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田中泯
石原淋 / 中村達也 大友良英 ライコー・フェリックス / 松岡正剛
脚本・監督:犬童一心
エグゼクティブプロデューサー:犬童一心 和田佳恵 山本正典 久保田修 西川新 吉岡俊昭 プロデューサー:江川智 犬童みのり
アニメーション:山村浩二 音楽: 上野耕路 音響監督:ZAKYUMIKO 撮影:清久素延 池内義浩 池田直矢 編集:山田佑介
助成:文化庁文化芸術振興費補助金 協賛:東京造形大学 アクティオ
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ 制作プロダクション:スカイドラム
製作:「名付けようのない踊り」製作委員会(スカイドラム テレビ東京 グランマーブル C&Iエンタテインメント 山梨日日新聞社 山梨放送)
2021/日本/114分/5.1ch/アメリカンビスタ/カラー/G
© 2021「名付けようのない踊り」製作委員会