このたび塚本晋也監督によるミニシアターの魅力を伝える動画「街の小さな映画館」企画が始動する運びとなりました。2015年に公開した『野火』で全国80館以上の劇場を行脚し、個性あふれるミニシアターの魅力に触れた塚本監督が、お世話になっている映画館に1館ずつ足を運び、その横顔を撮影した動画をYouTubeに順次アップしていきます! 第一弾は『野火』のメイン館として今年も7年目のアンコール上映を控える渋谷のユーロスペースです。 毎年終戦記念日を中心に今夏7年目のアンコール上映を迎える塚本晋也監督の『野火』は戦後70年にあたる2015年に初公開された。多くのボランティアスタッフとともに完全自主製作により完成した『野火』は、この年塚本監督自身が代表をつとめる海獣シアターの自主配給により全国のスクリーンにかかることとなった。そして「塚本晋也、皆さんに会いに行きます!プロジェクト」と銘打ち、時には夜行バスやフェリーでの移動、カプセルホテルへの宿泊をしながら全国津々浦々の劇場を行脚するキャンペーンを行った。 その中で個性あふれるミニシアターの魅力に触れた塚本晋也監督が、お世話になっている映画館を1館ずつ訪れ、ミニシアターの魅力を伝える動画を撮影する「街の小さな映画館」企画がこのたび始動です。 「街の小さな映画館」第1回渋谷・ユーロスペース
撮影された動画はYouTubeチャンネルにて順次アップされる予定です。 |
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塚本監督からコメント塚本監督からのコメントが届いています。 未曾有の事態の中格闘していらっしゃるミニシアター。 戦後70年の年、『野火』の映画とともに全国のミニシアターを回り、 日本各地の文化の多様性を担うミニシアターですが、コロナの状況の中、厳しい戦いを強いられています。 どんどん作りたいと、はやる気持ちもあるのですが、まずは、毎年「野火」を上映してくださる映画館で、ご協力いただけるところだけでも1館1館、感謝をこめて作ってゆけたらと思います。ぜひご覧くださいませ。 やがて、「野火」という映画をさらに広げていく上で、あらたに上映してくださる映画館も撮っていくことができたら、と思っています。 塚本晋也 |
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塚本監督からユーロスペースへのコメント20代のころ、『ヴィデオドローム』や『エレメント・オブ・クライム』など大きな劇場では見られない濃くて深い映画を体験させてもらいました。数々の旧作を見る名画座体験とはまた別の、デラックスな新しい映画体験でした。『野火』ではメイン館として上映を買って出てくださいました。その後終戦記念日の日に毎年『野火』を上映してくださり感謝しています。 |
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『野火』戦後76年アンコール上映 2021年夏 渋谷・ユーロスペースほか全国にて ユーロスペース 1982年渋谷区桜丘町に多目的ホールとして開館。オープニング作品は『ある道化師』。1985年公開の『ヴィデオドローム』より常設映画館となる。2006年に現在の場所に移転リニューアルオープン。映画の製作・配給も手がけ、レオス・カラックス、アッバス・キアロスタミなどの作品をいち早く日本に紹介。渋谷のミニシアターの草分け的存在。 【『野火』上映記録】 |
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『野火』公式HP: ストーリー |
原作:大岡昇平「野火」
出演:塚本晋也、リリー・フランキー、中村達也、森優作 監督・脚本・編集・撮影・製作:塚本晋也
2014年/日本/87分/PG12
製作・配給:海獣シアター
2016年4月より配給:新日本映画社