映画情報どっとこむ ralph 5月31日(金)より、公開となる伝説の五輪フィギュアスケート金メダリスト、ジョン・カリーを捉えた映画『氷上の王、ジョン・カリー』から、特別映像が解禁。

ジェイムス・エルスキン監督と音楽監督のスチュアート・ハンコックが、“カリーの魂を甦らせる”映画音楽について語ります。

映画に登場する、ジョン・カリーによる数々の芸術的な演目は、クロード・ドビュッシーの『「牧神の午後」への前奏曲』、ニコライ・リムスキー=コルサコフの『シェヘラザード』などの楽曲に彩られている。本作では、その全てをオリジナルの譜面を元にブラチスラバ交響楽団のオーケストラによる演奏で再録音している。

特典映像では、ヨハン・シュトラウス2世の『美しく青きドナウ』が使われた演目の貴重な映像を観ることができる。
月に照らされたドナウ川をイメージした深いブルーを基調とした衣装は、カリー自身のデザイン。
カリー、ネイサン・バーチ、ティム・マーフィー、ショーン・マクギルの男性4名のカルテットで踊った。

映画情報どっとこむ ralph ジェイムス・エルスキン(本作監督):
僕らの狙いは、孤高のジョン・カーリーの演技を蘇らせること。
彼の魂を呼び起こし、映画で生き返らせることだ。
ジェイムス・エルスキン監督

Q.カリーは、エリック・サティの『ジムノベティ』にあわせ男性ふたり女性ひとりでシンクロしながら踊る演目『トリオ』や、現代音楽家でシンセサイザー奏者であるジャン=ミッシェル・ジャールの曲『軌跡(EQUINOXE)』を使った前衛的な振付の演目『バーン』など、様々な曲とコラボレートした演目を残しましが、特に『美しく青きドナウ』の深いブルーを基調とした衣装で男性4人名のカルテットで踊る姿には、すごく魅せられました。

ジョンは誰かに宛てた手紙の中で『美しく青きドナウ』が使われている映画『2001年宇宙の旅』を観に行く話を書いていたんだ。彼はあの映画にすごく興味を持っていたから、きっと意識していたはず。ジョンはよくデヴィッド・ボウイと比較された。ボウイに共通する審美眼を、たしかにジョンは持っていた。

つまり、あのパフォーマンスには、『2001年宇宙の旅』と『スペイス・オディティ』(『2001年宇宙の旅』をモチーフにした1969年発売のボウイの2ndアルバム)の両方が混在している。だから、ジョンは『美しく青きドナウ』を選んだんだ。『ドナウ』の映像を発見できたのは幸運だったよ。リハーサル風景を撮った古い素材で、この映画で初めて人の目に触れたんだ。

Q.他にも、クロード・ドビュッシーの『「牧神の午後」への前奏曲』、ニコライ・リムスキー=コルサコフの『シェヘラザード』などが劇中の演目に使われていますが、劇中のすべての音楽はこの映画の為にオーケストラで再録音されたそうですね。

この映画を成功させるためには、パフォーマンスの音楽をすべて再現する必要があった。オリジナルの譜面を探し、ブラチスラバ交響楽団による演奏で再録音し、音楽で物語を紡ぐという困難な仕事を、音楽監督のスチュアート・ハンコックは成し遂げてくれた。

僕らの狙いは、孤高のジョン・カーリーの演技をスクリーンに蘇らせ、彼の魂を呼び起すことだった。映画館に来てくれた観客がライブを見ているようなものにしたかったんだ。音楽を入れた時、スケートの滑走音と観客の歓声が混ざって体がゾクッと震えたよ。

Q.日本でも映画『ボヘミアン・ラプソディ』(日本公開2018年11月)が大ヒットしましたが、カリーと同様にエイズで早逝したイギリスの同時代アーティストを描いた映画が、時をほぼ同じくして公開されたことについてどう思いますか?

セクシュアリティの物語を社会が受け入れるようなったんだと思う。ドキュメンタリーに限らず、ドラマでも多くなってきてるよね。実話への関心が高まっていることが、僕には興味深い。映画は、ニュースを見るだけではできない感情移入が可能になる。たとえ自分が主人公とまったく異なるアイデンティティーだったとしても、映画はその人の身になって感じることができる。

映画情報どっとこむ ralph スチュアート・ハンコック(本作音楽監督):

生のオーケストラに勝るものはない。
60人の生身の演奏家たちが感情を込め音楽を奏でる。

スチュアート・ハンコック(音楽監督)

映画情報どっとこむ ralph 映画『氷上の王、ジョン・カリー』

2019年5月31日(金)、新宿ピカデリー、東劇、アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

氷上の王、ジョン・カリー
公式サイト:
http://www.uplink.co.jp/iceking/

公式twitter:
https://twitter.com/theicekingjp

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監督:ジェイムス・エルスキン(『パンターニ/海賊と呼ばれたサイクリスト』)
出演:ジョン・カリー、ディック・バトン、ロビン・カズンズ、ジョニー・ウィアー、イアン・ロレッロ
ナレーション:フレディ・フォックス(『パレードへようこそ』『キング・アーサー』)
(2018年/イギリス/89分/英語/DCP/16:9/原題:The Ice King)
字幕翻訳:牧野琴子
字幕監修・学術協力:町田樹
配給・宣伝:アップリンク
(c) New Black Films Skating Limited 2018 / (c) 2018 Dogwoof 2018
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