映画情報どっとこむ ralph もしも心を可視化できたら?」という着想から始まった、第12回大阪アジアン映画祭 インディ・フォーラム部門及びアメリカのThe Philip K Dick Science Fiction Film Festivalに正式上映され、日本芸術センター第10回映像グランプリでは優秀映画賞を受賞した『メカニカル・テレパシー』は10月9日よりアップリンク渋谷にて他全国順次公開となります。

眠ってしまって目覚めない夫・草一。
草一の心を見ようとする研究者・三島碧。
碧に惹かれる真崎トオル。
真崎は、碧を手にしたいという欲望を持ちながらも、相手にとって何が一番幸せかを考えている。碧は、自分が見ているのが本当の草一の心なのか確信が持てないながらも、草一の心を見ることに執着している。心として姿を表す草一は、目覚めることのない自分を思い続ける碧への別れの言葉を見つけられずにいる…
報われない、手に入らない思いを抱えた3人たちが迎える決着は…?
報われず、届かない…それでも生まれてしまった感情や心の行き場はあるのか。心の中で、祈りのように思うことが、いつかどこかで他人に届くことがあるのだろうか。

思いを寄せる相手の心が可視化されて目の前に現れたとして、それは本当の相手の心なのか? それとも相手に焦がれる自分の願望なのか? それとも全く別の思いもしない、誰かの心なのか?
SF的要素と恋愛感情を掛け合わせ、観客の認識を静かに揺らす、不思議な「心」の恋愛映画。

この度、本作の、五十嵐皓子監督のインタビューが届いた。

映画情報どっとこむ ralph Q. 「心を可視化する機械」というアイデアはどこから来たんですか?

「心を可視化したらどうなるんだろう」ということを考えていて、抽象的なイメージも考えていたんですけれど、「それを実際に姿として見せる機械があって、それを軸として展開するSFの話があったら面白いんじゃないか」と思いつきました。

Q.その後の細かい展開はどう決めて行ったんですか?

まず、「心を可視化する機械」というSF的なアイデアがありまして、それを物語として展開していく際に、好きな人の気持ちを知りたいとか、自分の気持ちがわからないとか、日常的に身近にある感情を元にして展開していく話にしたら、色んな人が楽しめるのかなと思いました。

Q.脚本はどう開発していったんですか?

おおまかな骨格は決まっていたんですけれど、場面自体が撮影ギリギリまで決まっていない部分がありました。今までリハーサルで演技して頂いて作ってきたものを見ながら、脚本に落として撮影初日に渡しました。

Q. 劇中のセリフにあった、「小説と映画化された映画とで結末が違う。2つ別々の人間がいる」という考え方も面白かったですが、いつも気になっていたんですか?

はい。原作があって、それが映画化された作品を観た際に、いつも「原作はどうなっているんだろう?」「それをどうやって演出したんだろう?」とその違いを見るのが面白くて、今回そのセリフを入れてみました。

Q. 劇中のセリフにあった、「心って海に似ているのかも」というのも以前から考えていたことなんですか?

以前からは考えていなかったです。今回心をテーマにした作品を作っていく中で、ロケ地を探しながら脚本を書いていたんですけれど、ロケ地となった神戸が海のある街だったので、海を見ていて、「もしかして心って海に似ているのかな」と思いついて、セリフに入れました。

Q.キャスティングの際の面白いエピソードはありますか?

当初企画の段階では、メインの3人(トオル、碧、草一)の三角関係で、アスミ役は存在しなかったんですけれど、CO2(シネアスト・オーガニゼーション大阪)の俳優特待生のワークショップで伊吹葵さんの演技を見て、アスミという役のキャラクターとセリフが頭に浮かんだので、アスミ役を追加しました。

Q. 理事長役の青山雪菜さんは、宝塚歌劇団の元星組娘役スターですが、ご一緒していかがでしたか?

リハーサルのときに、「怖い感じで」だとか、「優しい感じで」だとか演出をすると、すぐパッと感じを変えてお芝居をされる、本当に素晴らしい方でした。

Q. 役者さんによっては、役本人と、心が可視化されたバージョンと、演じ分けなくてはいけなかったですが、どういう演出をしたんですか?

キャラクター作りに関しては、キャストの方で主体的に進めて頂き、心のバージョンも何パターンか作って頂きました。怖いバージョンやもっと極端なバージョンなども演じて頂いた中で、本番でやって頂いたバージョンに決めて行った形です。

Q.本作は、大阪アジアン映画祭のインディ・フォーラム部門で上映されました。観客の反応はいかがでしたか?

初めての上映でかなり緊張したんですけれど、具体的なエピソードに関してここが良かっただとか、温かい、元気をもらえる感想を頂きました。

Q.本作で特に注目してもらいたい部分はありますか?

キャストです。これからどんどん活躍していく役者さんたちが出演していますので、その方達の演技をぜひ観て頂きたいと思っています。

Q.読者の方にメッセージをお願いします。

大きいセットや設定を使わずに、不思議な気持ちになれるようなSFをどうやって作るかということを考えて今回作りました。その中で、自分の中にある、人を想うとか、誰かを好きになるという気持ちは一体何だろうというのを突き詰めて、新しい感覚に浸れるような映画を目指しました。

黒沢清監督の『散歩する侵略者』が、恋愛とSFを掛け合わせたような作品だったので、それに憧れ、SFが好きな方、恋愛い映画をみたい方、いろんな方が楽しめる作品を目指して作りました。ぜひ劇場でご覧ください。

映画情報どっとこむ ralph 本作は、大阪を拠点に、2004年より映像制作者の人材発掘を行っているシネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)の第13回助成作品で、第12回大阪アジアン映画祭 インディ・フォーラム部門及びアメリカのThe Philip K Dick Science Fiction Film Festivalに正式上映され、日本芸術センター第10回映像グランプリでは優秀映画賞を受賞した。

主人公・真崎役は、AbemaTVの恋愛リアリティーショー「さよならプロポーズ2」の吉田龍一が、繊細且つ静かな強さを持つ演技で揺れ動く心を表現する。信念を持ち続けながらも、時折見せる弱さが魅力的な研究者・碧役に白河奈々未、本人の心の可視化なのか、碧の願望の可視化なのか、微妙な演技で観客をも惑わす夫・草一役に『ハッピーアワー』の申芳夫、真崎に思いを寄せ、真崎に重要なことは何かを訴えるアスミ役に伊吹葵、理事長役に宝塚歌劇団の元星組娘役スターの青山雪菜。その他、同僚・水沢役に、俳優業の傍ら、監督としても活躍する石田清志郎など、CO2俳優特待生に選ばれた関西出身の注目の才能が顔を揃えた。

『メカニカル・テレパシー』

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あらすじ
ある大学の研究室で、「心を可視化する機械」の開発が行われていたが、実験中に事故が起こり、開発者の三島草一(申芳夫)が意識不明のまま目覚めなくなる。共同研究者で草一の妻の碧(みどり、白河奈々未)は開発を続け、草一の心の可視化を試みていた。成果を出さない開発を疎ましく思う大学側は、機械の調査という名目で、真崎トオル(吉田龍一)を研究室に送り込む。
可視化された草一を目の当たりにする真崎。果たして、真崎が目にした人物は、可視化された草一の心なのか、碧の願望が可視化されたのか?徐々に碧に惹かれていく真崎は、本当に重要なことは何なのかということに気づいていく。

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出演:
吉田龍一  
白河奈々未
申芳夫  
伊吹葵
青山雪菜 / 石田清志郎 / 時光陸 / 松井綾香  
長尾理世 / 竹中博文 / 古内啓子(声の出演)

監督・脚本:五十嵐皓子
撮影:中瀬慧  照明:加藤大輝  美術:松本 真太朗  衣装:蔭木いづみ  ヘアメイク:榎本愛子
音楽:宇波拓  録音:川崎彰人  音響:川口陽一  編集:和泉陽光・五十嵐皓子
VFX:守屋雄介  助監督:吉原裕幸  制作担当:清水美和・根本克也
配給・宣伝 アルミード

2018 / 日本 / カラー / 2.4:1 / ステレオ / 78分 © Akiko Igarashi

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