映像の魔術師の異名を持つ名匠・鶴橋康夫監督が約40年、映画化を熱望し続けた時代劇映画『のみとり侍』の製作が決定しました。
原作は、綿密な時代考証を基にユーモアを交え当時の社会を表現する歴史小説の第一人者・小松重男の傑作短篇集「蚤とり侍」。 作中では、江戸時代に実在した 猫の“のみとり”稼業を中心に描かれる本作。 本作では、江戸を舞台に<床>で活躍する侍を通じ、現代にも通じる義理や人情を“鶴橋節”満載で描き出します。
また“のみとり”稼業の映像化故に濡れ場シーンも伴う本作の出演者には、新旧鶴橋組オールスターキャストが集結! 寺島しのぶ、豊川悦司、斎藤工、風間杜夫、大竹しのぶ、前田敦子といった演技派出演陣が、鶴橋の為に“一肌脱いで”集結しました。 さらに落語界からは、『明日があるさ THE MOVIE』(2002)以来15年振りの映画出演となる桂文枝が、歴史上実在の人物・田沼意次に扮し出演が決定。 |
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登場人物/キャスト 小林寛之進/阿部寛 おみね/寺島しのぶ せい清べえ兵衛/豊川悦司 佐伯友之介/斎藤工 じん甚べえ兵衛/風間杜夫 お鈴/大竹しのぶ おちえ/前田敦子 田沼おき意つぐ次/桂文枝 1943年7月16日(74歳) |
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鶴橋康夫コメント 40年前、偶然『蚤とり侍』の小説を手にして、「のみとりって?」。猫の蚤を取るとみせかけ、実は裏の商売をする主人公に興味がわいた。中間管理職である越後長岡藩・勘定方書き役の小林寛之進が、生真面目すぎるあまりに殿の怒りを買って藩を追い出され、江戸の人々に助けられながら、世の中の激動に飲み込まれていく。そこに現代のサラリーマンに重なる部分を感じ、「不条理でばかばかしくて笑える映画をつくってみるのはどうだろう?」と。主人公・小林寛之進は、悲劇を喜劇に、不条理をロマンチックに演じ、哀愁の男っぽさを表現できる阿部寛さんに託すことにした。人生、自分の思い通りにはいかない。だけどみんなそれぞれ、一生懸命で、真面目で、おっちょこちょいで、面白い。そんな悲喜こもごもを観る人にクスクスと笑ってもらえたら最高です。 阿部寛コメント 寺島しのぶコメント 豊川悦司コメント 桂文枝コメント 臼井央 製作プロデューサー(東宝)コメント |
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『のみとり侍』
2018年、全国東宝系にて公開です。 滑稽ながらも愛おしい“いとをかし”な人々を演じます。前代未聞!侍が巻き起こす“床の間”の戦いの火蓋が切って落とされる!? 物語・・・ 「猫ののみとり ・・・?」 途方に暮れていた寛之進は、長屋で暮らすのみとりの親分・甚兵衛(風間杜夫)とその妻・お鈴(大竹しのぶ)の元で働くことに。猫の“のみとり”とは文字通り、猫ののみを取って日銭を稼ぐ職業。しかしその実態は、女性に愛をお届けする裏稼業であった。 住む場所もなくなった寛之進であったが、貧しくも子供たちに読み書きを無償で教える佐伯友之介(斎藤工)や長屋で暮らす人々の助けを借り、“のみとり”としての新生活が始まっていく。 ほどなくして、亡き妻・千鶴にそっくりなおみね(寺島しのぶ)と運命的な出会いを果たす寛之進。幸運なことに、初めての“のみとり相手”がおみねとなり、胸が高鳴る彼だったが、“のみとり”開始数分後、「下手くそ!」と罵られ失意のどん底へ。 落ち込む彼の前に妻・おちえ(前田敦子)に浮気を封じられた恐妻家・清兵衛(豊川悦司)が現れる。寛之進は、欲求に忠実な清兵衛に「拙者に女の喜ばせ方を教えてはくれぬか!」と頼み込むのだった。その甲斐あってか、寛之進の“のみとり”技術はめきめきと上達し、“のみとり”侍として一人前となっていく。 しかし、時代は、老中・たぬま田沼おき意つぐ次(桂文枝)の失脚により急遽“のみとり”禁止令が敷かれる。寛之進はじめ“のみとり”たちは、一転、犯罪者として窮地に立たされてしまう。 |
原作:小松重男「蚤とり侍」(光文社文庫刊)
監督・脚本:鶴橋康夫
撮影:2017年8月30日~10月中旬(予定)
完成予定:2018年
公開:2018年公開
製作プロダクション:東宝映画 ROBOT
配 給 :東宝
©2018「のみとり侍」製作委員会