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公開記念舞台挨拶

7月29日(土)、テアトル新宿にて映画『658km、陽子の旅』の公開記念舞台挨拶が実施され、菊地凛子、竹原ピストル、浜野謙太、オダギリジョー、熊切和嘉監督が登壇しました。
『658km、陽子の旅』公開記念舞台挨拶
日付:7月29日(土)
会場:テアトル新宿
登壇:菊地凛子、竹原ピストル、浜野謙太、オダギリジョー、熊切和嘉監督
司会:伊藤さとり

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チケット完売の満員御礼

主人公・陽子役の菊地は「自分にとっても宝物のような作品になりました」と感慨を伝えていた。映画『空の穴』(2001 年)以来 22 年ぶりとなる菊地とのタッグに熊切監督も「菊地さんが『バベル』や『パシフィック・リム』で世界的俳優になって嬉しい反面、自分が菊地さんの代表作を撮り損ねたような悔しさがありました。遠い存在だった菊地さんとこうして映画を再び撮れて夢のような時間でした」と再会にしみ
じみしていた。『658km、陽子の旅』公開記念舞台挨拶

主演作『空の穴』で熊切監督から映画の楽しさを教わったという菊地は「自分を拾ってくれた熊切監督が『一緒にやろう』と言ってくださったのは何よりも嬉しくて、自分も約 20 年間諦めずにやってこられたからこそ声をかけていただけたと思います。それがこうしてこの日まで辿り着けたというのは感謝でいっぱいです」と再タッグに喜び。『658km、陽子の旅』公開記念舞台挨拶本作は一人の女性の再生を描いた物語だが「自分自身も映画に救われ、どんなことがあっても映画を観て前向きにやって来たので嬉しい」と役柄と自分の境遇を重ね合わせて感極まり「急にスイッチが入ると情緒不安定な人みたい…」と泣き笑いだった。

一方、10 年ほど前に MV 撮影で熊切監督と出会っていたという竹原は「その時に観たのが『空の穴』。そこから時を経て菊地さんと共演させていただくという巡り合わせの不思議さにジーンと来る撮影の日々でした」と感動。『658km、陽子の旅』公開記念舞台挨拶クズ男を演じた浜野は「熊切監督からは『普段のままで演じてほしい』と言われて…。俺のことをそういう目で見ていたのかと思った。マネジャーから台本を渡されたときも『クズ役です』と言われた」と笑わせ、熊切監督から「物腰の柔らかい優しい方が悪役として面白い存在感が出ると思った」と真意を告げられると「事前にそこまで聞きたかった~」とホッとしていた。

陽子の父親を演じたオダギリは菊地の印象を聞かれると、挨拶中に感極まった菊地の姿を挙げて「あのような感性は女優さんには必要。羨ましさを感じる」と惚れ惚れ。『658km、陽子の旅』公開記念舞台挨拶菊地は「オダギリさんは独特な空気をまとっている方。オダギリさんの後に喋ろうとすると穏やかな感じに引っ張られるので、陽子は陽子だ。なと思いながら演じていました。父親役がオダギリさんで良かったと心から思います」と温厚な人柄に感謝していた。

「間に合ったこと」「間に合わなかったこと」

また映画の内容にちなんで「間に合ったこと」「間に合わなかったこと」のお題でトーク。せっかちな性格という竹原は「僕は早めに行動してきたので間に合わなかったことはありません!」と断言。そしてオダギリは差し入れのドーナツを持って帰って翌朝に食べようとしたエピソードとして「ドーナツを明日の朝食べるというワクワクが高ぶった結果、6時起きなのにトイレに行った朝の 3 時頃に食べてしまった。気持ちが焦りすぎて間に合ったどころか生き急いでしまった」と明かした。浜野は「下の娘の命名。妻の案よりもいい名前が思いつかず。間に合わなかった!」とパパとしての顔をのぞかせた。「間に合ったこと」「間に合わなかったこと」

一方、菊地は第 25 回上海国際映画祭での出来事として「宣伝費もカツカツだったので授賞式が終了したらすぐに飛行機に乗って帰るスケジュールでした。帰りの飛行機に間に合うように急いでトイレで着替えて、トロフィーや賞状もそのまま抱える形で空港に。周囲からは『まるで窃盗団みたい』と言われました。間に合わないと思ったものの、結局飛行機も遅れて無事に間に合いました」とドタバタな舞台裏を振り返っていた。
最後に熊切監督は「清らかな気持ちで撮れた映画で、何かを感じてもらえたら嬉しいです」とアピール。菊地は「私は陽子と同じ年齢で、あと何役出来るかと不安を抱えていたときに、この作品のお話をいただきました。皆さんに観ていただくことが自分の糧になり、映画とは観ていただくことで育っていくものです。たくさんの方々に共有していただければ嬉しいです」と大ヒットを祈願していた。

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映画『658km、陽子の旅』

 

7月28日(金)ユーロスペース、テアトル新宿ほか、全国順次ロードショー

公式サイト:
@yokotabi.movie/   

公式Twitter:
@yokotabi_movie

Instagram:
@yokotabi_movie

本作は、父の訃報を受け東京から青森県弘前市の実家までヒッチハイクをすることになった主人公・陽子が、
東京―福島―宮城―岩手―青森をたどる旅の中で出会う人々とのトラブルや温かい交流を通して、
後悔を抱え孤立した心を癒していく一夜の物語。
TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM (TCP)2019脚本部門の審査員特別賞を受賞した室井孝介のオリジナル脚本を原案に、熊切和嘉監督が菊地凛子を主演に迎えメガホンをとった。
熊切監督はこれまで『ノン子36歳(家事手伝い)』(08)や『夏の終り』(13)で個性的なヒロインを描いてきたが、本作でも人生にもがき苦しむ“陽子”というヒロインを繊細に描き出している。
また菊地演じる陽子は引きこもりがちの生活から、久しぶりに他人と関わることで長年の自分への後悔を露わにしてゆく難役。
竹原ピストル、オダギリジョーをはじめとする豪華キャストに支えられ、切ないまでの生きる痛みや躊躇い、
そして絞り出す勇気を熊切監督と共に渾身の演技で表現している。
就職氷河期世代の中年期、その定まらない人生というだけではない、他人との密な関係を作らず生きることができる現代、孤独と孤立に凍った心が解けていく様に、誰もが自らや知人を思い起こして心を揺さぶられるロードムービーが誕生した。
658km、陽子の旅

STORY
42歳 独身 青森県弘前市出身。
人生を諦めなんとなく過ごしてきた就職氷河期世代の在宅フリーター陽子(菊地凛子)は、
かつて夢への挑戦を反対され20年以上断絶していた父が突然亡くなった知らせを受ける。
従兄の茂(竹原ピストル)とその家族と共に車で弘前へ帰ることに。
しかし、途中のサービスエリアでトラブルを起こした子どもに気を取られた茂の一家に置き去りにされてしまう。
陽子は弘前に向かうことを逡巡しながらも、所持金がない故にヒッチハイクをすることに。
しかし、出棺は明日正午。
北上する一夜の旅で出会う人々―懸命に働くシングルマザー(黒沢あすか)、人懐こい女の子(見上愛)、怪しいライター(浜野謙太)、心暖かい夫婦(吉澤健、風吹ジュン)。
そして陽子の前に立ちはだかるように現れる若き日の父の幻(オダギリジョー)により、陽子の止まっていた心は大きく揺れ動いてゆく。
冷たい初冬の東北の風が吹きすさぶ中、はたして陽子は明日の出棺までに弘前の実家にたどり着くのか・・・。

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出演: 菊地凛子
竹原ピストル 黒沢あすか 見上愛 浜野謙太 / 仁村紗和 篠原篤 吉澤健 風吹ジュン / オダギリジョー
監督:熊切和嘉 脚本:室井孝介 浪子想 
音楽:ジム・オルーク   エンディングテーマ「Nothing As」by ジム・オルーク 石橋英子

製作:『658㎞、陽子の旅』製作委員会(カルチュア・エンタテインメント、オフィス・シロウズ、プロジェクト ドーン)
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション:オフィス・シロウズ 
配給・宣伝:カルチュア・パブリッシャーズ
宣伝協力:DROP.
©2022「658km、陽子の旅」製作委員会 

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