映画情報どっとこむ ralph 第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門で審査員賞を『淵に立つ』で受賞し、今や世界の映画人が注目する深田晃司監督の最新作『海を駆ける』。

自然は時に豊かに美しく、時に脅威となり人を飲み込み、また人間の生活は自然と共にあるという様を、インドネシアの美しい海、そして国籍や宗教を越えて育まれる若者たちの友情を通して描く、ファンタジー。

この度、深田作品の大ファンと公言する『真夜中の弥次さん喜多さん』等で知られる漫画家のしりあがり寿さんと映画ライターのよしひろまさみちさんがイベントに登場!

お二人の深田監督との出会いや、最新作となる本作の撮影方法など裏話について語りました。

日程:6月11日(月)
場所:テアトル新宿
登壇:深田晃司監督、しりあがり寿、よしひろまさみち

映画情報どっとこむ ralph しりあがりさん:観終わって、ここを(映画最後のシーンのように)駆けたくなりますね。

と映画上映終わりの観客と興奮冷めない様子。

深田監督:蝶のシーンなどCGもありますが、最後の海を駆けるシーンは力わざで橋を作って潮が満ちる前にCGなしで撮影しましたね。あと、花を生き返らせるシーンもアナログなのですが、花を枯れるまでずっと撮影し続けて逆再生したんですよね。

と映画ならではの撮影裏話から冒頭はスタート。

二人のご関係について

しりあがりさん:深田監督の『歓待』をきっかけに、私が毎年行っているさるハゲロックフェスティバルを行っており、その映像記録をお願いしているんですよね。

とまさかの関係に

よしひろさん:カンヌ(受賞)の監督にですよ!(笑)

とツッコミ!!

映画情報どっとこむ ralph 『淵に立つ』について聞かれると、

しりあがりさん:大好きですが、嫌な気持ちになりますよね(笑)

と同じく監督の作品が好きな

よしひろさん:言葉を許していただけるのであれば、深田監督の作品はすべてド変態だなと思っております(笑)監督はすごくいい人なのですが、映画はドSですよね。今回の作品ではインドネシア語と英語が話せるおディーンさんが喋らないなんて(笑)こんなドSなことありますか!

と今回の作品にもツッコミが。

深田監督:ディーンさんに喋らせないなんて贅沢だと葛藤しながら、会見のシーンも中国語をもっと増やそうかと思ったんですが、結局インドネシア語と英語のみにしましたね。

と、話す監督。

共演の太賀さん・鶴田さんのインドネシア語の話になり

深田監督:太賀さん・鶴田さんには2か月インドネシア語を勉強してもらい、鶴田さんは上手くなりすぎないように気を付けてもらい、太賀さんはネイティブに見えるようにしていただきました。また、太賀さんはリアクションが上手くて、ちょっとしたしぐさも現地の人も認めるくらい自然で、現地のキャストとも仲良くなっていたので、リアルなリアクションが撮れたと思います。

と太賀さんの演技を絶賛。それを聞いて

しりあがりさん:僕も太賀さんが現地の人に見えました、演技っぽくなく、そのおかげで作品がよりリアルに見ましたね。

と会場の観客も納得の様子。

また撮影は本作ほぼノーアドリブで、太賀とアディパティ・ドルケンのハンドシェイクを太賀からの提案で追加し、映画後半のシーンで歌も追加したそう。

しりあがりさん:その若い子の意見など、どんどん取り入れるのが追加するのが、素晴らしいですね。

歌を追加した経緯について

深田監督:インドネシア人スタッフは休憩の度に歌っていて、それがどんどん広がり、皆で合唱するんですが、日本人スタッフは皆が歌詞を知っているような歌がなくて、(長渕剛さんの)『乾杯』を歌ったりしてましたね。一生懸命iPhoneで歌詞を探しながら(笑)

と撮影も朗らかな雰囲気だった様子。

映画情報どっとこむ ralph 深田監督のSNSでの反応に対して話を振られ、

深田監督:今回SNSのキャンペーンで「#海を駆けてきた」のハッシュタグで感想が見れるので、観てしまいますね。あまり深追いすると地雷を踏んでしまうので、ほどほどで。

と実際SNSでも、多くのコメントに反応し、観客の感想が気になってしまう様子。

よしひろさん:みなさんもツイートしていただければ、(本日風邪で声の枯れ気味な監督に対し)声の枯れていないネット上の深田監督が降臨しますよ!

と告知も。

さらに撮影裏話で、最後の海を駆けたシーンでキャスト4人が同時に海に落ちるシーンに対し、

監督「橋を走っていたあと、本当に落ちるリアクションが欲しかったので、(バラエティ番組の)落とし穴みたいに一気に下を開けて4人同時に落としましたね(笑)

と笑顔の監督に、

しりあがりさん:人がわる~

とツッコミ。

深田監督:映画はいかに上手くウソをつくか、だと思うので、このぐらいが丁度いいんじゃないでしょうか。

と、締めました。

映画情報どっとこむ ralph 深田晃司×ディーン・フジオカ 心揺さぶる美しきファンタジー

海を駆ける
公式HP:umikake.jp
インドネシア、バンダ・アチェの海岸で倒れている謎の男が発見される。片言の日本語やインドネシア語を話すが正体は不明。その謎の男にラウ(=インドネシア語で「海」)と名付けて預かることになった、災害復興の仕事をしている貴子と息子のタカシたち。その周辺で謎の男・ラウは様々な不思議な奇跡と事件を巻き起こしていくーー 果たしてラウは何者なのか…

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キャスト:ディーン・フジオカ 太賀 阿部純子 アディパティ・ドルケン セカール・サリ 鶴田真由

スタッフ:監督・脚本・編集:深田晃司
企画制作:日活
配給:日活 東京テアトル  
©︎2018 “The Man from the Sea” FILM PARTNERS   

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