泉光典、カトウシンスケ『ピッグダディ』公開記念舞台挨拶

公開記念舞台挨拶

2月2日（金）より東京、テアトル新宿にて公開がスタートした短編映画『ピッグダディ』の公開記念舞台挨拶が公開初日となる2月2日（金）に行われ、泉光典（主演・監督）、カトウシンスケ（主演）、河西裕介（脚本・演出）が、登壇しました。

公開記念舞台挨拶
日付：2月2日(金)
会場：テアトル新宿
登壇：泉光典（主演・監督）、カトウシンスケ（主演）、河西裕介（脚本・演出）
ＭＣ：木村梨恵子

キャスト、監督、脚本登壇

「この作品は、舞台など一緒に行っている河西くんに脚本の話をして、カトウくんにも急なオファーでお願いするなど、そこから始まった作品を劇場で公開することができて本当に良かったと思います。」という泉監督のあいさつに続き、「本当に小さなところから製作がはじまったこの作品が、まさかテアトル新宿さんで上映して頂けるなんて、驚きでまだ夢から覚めていない状態です」とカトウさんがあいさつ、そして「今回初めて映画に携わらせて頂いて、とても光栄でしたし、皆様に鑑賞して頂いて、興奮しております、ありがとうございます」との河西さんのあいさつで舞台挨拶がスタートした。
ここからは、上映後ということもありネタバレ気にせず、司会者の木村さんも交えてのフリートーク形式にて舞台挨拶は進行。

本作では監督と演出が存在することが話題になり、泉監督から「脚本を河西くんにお願いしたんですが、現場では自分はずっと役者として出ているため、すべてを確認することが難しいので、以前から舞台でも演出をしてもらって信頼している河西くんに演技のチェックなどをお願しました」とのコメントに、「現場で、“カット！”の声掛けも頼まれて、最初は恥ずかしかったが、最後の方では心地よくなりました。実はちょっと言ってみたかった」と河西さんが本音を語る。
撮影前に、二日ほどリハーサルとして本番に近い形で演技をして、河西さんが気づいたところをチェック、修正する作業をしたとのこと。そのため現場では各撮影、ほぼ1テイクで撮影できたことが、泉監督、河西さんから語られたあと、司会の木村さんからの「じゃあ、監督は何をするんでしょう？」とのツッコミ質問。
「まず最初に大きな声で“映画を撮りたい！”ということです」と泉監督の答えに会場から笑いが。続けて「キャストさん、スタッフさんへの連絡、それから劇中で使用された部屋も、以前、自分が住んでいた部屋で、撮影用に片付けなどもしました」とインディーズ映画製作の苦労を告白すると、劇中に登場したご飯も、すべて泉監督の手作りであったことが判明。ここで、「質問は、監督の仕事でしたよね？」とカトウさんが軌道修正。
「でも撮影がクランクアップしたあとは、ぼくはほとんどノータッチで編集から完成までは泉監督がおこなっていました」と河西さんから制作の裏側が語られた。

映画を製作するキッカケについての木村さんからの質問に
「映画はもともと好きですし、俳優は、一度は映画を撮ってみたいと思うのではないかと」とのコメントにカトウさんは「俳優を始める前は撮ってみたい思いはあったかもしれないが、いまは、難しそうに感じてしまう」との告白、「もし映画を撮るならば、今作の河西さんのように演出の方にいて頂いた方がいいかなと思う、芝居面を一緒にみてくれる人がいてくれたほうが、やりたいことができそうな気がします」と今後を期待させるコメントも。普段は演劇の演出をメインとする河西さんも「実は以前から映像とか映画とか撮ってみた方がいいですよ、と言われてはいたが、映画はおしゃれ、みたいな思いがずっとあって、無理ですなんて断っていました。でも今回経験してみて、映画を撮ってみたくなりました」と映画制作への意欲を語った。

妹、音麗実（どれみ）役を演じた波多野伶奈さんについては、河西さんから「今日のお客様は本当は波多野さんに会いたかったんだろうな」とのコメントのあと、「以前、波多野さんが出演していた河西くんの舞台を観劇して、そのあと彼女と共演する機会もあって。今回のキャストを河西くんと話していた時に、音麗実役は”波多野さんしかいないでしょ“と一発でふたりの意見が合ってオファーしました」と泉監督から波多野さんをキャスティングした理由が語られた。
波多野さんとの共演が初めてだったカトウさんは「改めて波多野さんの演技が素敵でした、本当にすごく良かったと思います」と彼女の演技への感想を熱く語った。

タイトルの「ピッグダディ」に関して司会の木村さんから質問が。
「泉監督は意見が違っても、尊重しつつ話し合ってくれる優しい方なんですが、唯一、タイトルだけは、“何とかならない？”と変更を要望されたんです」と河西さんの口から暴露発言が、「そうなんです、完成後に映画祭などに出品する際に、どうかな、と考えてしまって」と泉監督が当時の心境を振り返ると、「実はこのタイトルが先にあって、何年も前から、やりたかったタイトルなんです。使っているネタ帳の最初のページに“ピッグダディ”と書いているんです。でも、最終的には泉監督も認めてくださって良かった」との更なる暴露に泉監督もカトウさんも驚いた表情を見せた。

最後に、「本日はありがとうございました。あと6日間上映がございますので、お知り合いの方々に映画を宣伝して頂けますと嬉しいです」と河西さんのあいさつに続き、「35分の短い作品で、小規模な製作陣で作った映画が、テアトル新宿さんで上映されるのは本当に凄いこと。あと6日間ですが、ここから右肩あがりになるように、周りの方々に映画のことを伝えて頂ければ嬉しいです、本日はありがとうございました」とカトウさんがコメント、そして「無事に初日を迎えられて感無量です。監督として制作した作品を映画館で上映することが初めてでしたので、いろいろ大変でしたが、今までに感じたことがない想いなどもこれから感じられるかなと思います。本当に、本日は劇場に足をお運び頂きまして有難うございました」との泉監督の挨拶で締めくくった。
ほのぼのとした木村さんの司会も相まって、泉監督、カトウシンスケさん、河西裕介さんによる公開記念舞台挨拶は、会場のお客様含めまして終始アットホームな雰囲気の中で開催された。

『ピッグダディ』

２月２日（金）よりテアトル新宿にて
一週間限定レイトショー中

公式X：
@_izumiiizumi_

物語・・・
父親の記憶というものがほとんどない山本健一（泉光典）は、自分が父親になる事に不安を感じていた。正しい父親の形も、自分が父親になる事も想像が出来ない。彼女とも喧嘩になり、家を出て弟、匠（カトウシンスケ）の車の中で寝泊まりするようになる。ある日、父親の葬式に行ってきた匠から、唐突に異母妹の存在を聞かされた健一。突如現れた、妹の存在。３人で会って食事をする事になったが、そこで妹の音麗実（波多野伶奈）から一つのお願いをされる。