栗原類さんが1月24日(土)より公開となった

二重生活

の監督ロウ・イエさんと26日に渋谷アップリンクでトークイベントを行いました。

栗原さん1月26日二重生活イベント

イベント概要
日 時:2015年1月24日(土)
場 所:渋谷アップリンク
ゲスト:栗原類(モデル)、ロウ・イエ監督
聞き手:よしひろまさみち(映画ライター・編集者)

喘息の悪化により舞台『DARKNESS GATE』を降板し、体調が心配されていた栗原類さん。
26日、渋谷アップリンクで行われた映画『二重生活』のトークイベントに元気な姿で登場しました。

憧れのロウ・イエ監督に「俳優とのコミュニケーション方法」や「舞台俳優と映画俳優の違い」など積極的に質問を浴びせ、演技に対する意欲を垣間見せました。司会進行役として、映画ライターのよしひろまさみち氏が出席しました。

作品に感銘を受けたという栗原さん

栗原さん:登場人物たちの行動が自分の理想のために人を犠牲にするという、人間らしい『闇』と『欲望』が凄く出ていて素晴らしかった。中国の今の日常が監督の表現したいヴィジョンであることがはっきりしていた反面、この物語は現実なのか、フィクションなのか、観る側を構えさせるようなところが深いと思いました

と、感想を述べました。

この日の栗原さんは、本作でロウ監督に俄然興味が湧いたのか、ファン目線で終始質問攻め。

栗原さん:映画を観ていて、俳優のカメラ目線が気になって、観ている僕たちが映画の中にいるような、第三者として存在しているような臨場感を味わいました。これは意図したことなのですか?

ロウ監督:ドキュメンタリー・タッチで人物を撮ることによって、その人物が置かれている境遇をリアルに表現したいと思ったのです。

例えば、幼稚園のシーンでは、実際の幼稚園の生活の中に、俳優を紛れ込ませましたが、幼稚園自体は演出ではなく、いつものスケジュールで自然に生活が営まれている。あるいは、夫の帰りをキッチンで迎える本妻役のハオ・レイは、20分前から実際に食事を作っていて、すでに3品の料理ができていた。

つまり、そこまで生活のリアリティを追求して作っているわけですが、私のこうしたやり方に俳優たちがよく対応してくれたと思います。

と、俳優の理解と努力を称賛しました。

また、よしひろさんが映画製作を禁じられていた間に海外で映画製作することをロウ監督が余儀なくされた事にふれ、

栗原さん:ニューヨークで生活をしていた時は、半年ニューヨーク、半年東京と生活だったので日本を客観的にみることができました。

ロウ監督:僕は、しばらくフランスにいたので、今、中国でなにが流行っているのか、どういう俳優がいるのかから調べました。この映画には変化の激しい現代の中国を客観的にみた今の中国を描きました。

瞬きもせずロウ監督の話に耳を傾ける栗原氏。自身が舞台にチャレンジしていることもあるせいか、俳優の話になると、さらに興味津々の様子を見せ「

栗原さん:舞台を得意とする俳優を映画で指導するのは、どんな感覚なのでしょうか?

ロウ監督:映画と舞台は、演技に求めているものが全く違うので、舞台の方法で映画にのぞむとさまざまな問題が生じてくる。

私が求めているのは、『役者は演じるのではなく、その役に成り切って生きる』ということ。本妻役のハオも、愛人役のチー・シーも舞台経験者ですが、すぐに私のやり方を理解してくれました。

と、満足そうな表情で語りました。

予測不能の<メロドラマ・ミステリー>
とある事件。被害者の女性と数時間前まで一緒にいた男は、二つの家庭を持っていた。

映画『二重生活』

新宿K’s cinema、渋谷アップリンクほか全国順次公開中
公式サイト: http://www.uplink.co.jp/nijyuu/

公式Twitter; https://twitter.com/nijyuu_jp
公式Facebook:https://www.facebook.com/nijyuu

二重生活

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二重生活フライヤー優しい夫と可愛い娘。夫婦で共同経営する会社も好調で、なにも不自由のない満ち足りた生活を送る女ルージエ。愛人として息子と慎ましく生活しながらも、いつかは本妻に、と願う女サンチー。流されるまま二人の女性とそれぞれの家庭を作り、二つの家庭で生活する男ヨンチャオ。いびつながらも平穏に見えたそれぞれの日常は、ほんの少しの出来事でいとも簡単に崩壊し、その事件は起きた。3人の男女、事件を追う刑事、そして死んだ女。それぞれの思わくと事情が何層にも重なりあい、物語はスリリングに進んで行く。

監督・脚本:ロウ・イエ
脚本:メイ・フォン、ユ・ファン
撮影:ツォン・ジエン
編集:シモン・ジャケ
音楽:ペイマン・ヤズダニアン
出演:ハオ・レイ、チン・ハオ、チー・シー、ズー・フォン、ジョウ・イエワン、チャン・ファンユアン、チュー・イン
配給・宣伝:アップリンク
(2012年/中国、フランス/98分/1:1.85/DCP)

<プロフィール>

栗原類(モデル)
1994年12月6日生まれ。東京都出身。
モデルやタレント、俳優としてテレビや雑誌で幅広く活躍。
近年は『みんな!エスパーだよ!』(’13)で連続ドラマ初出演。映画『黒執事』(’14)、『僕は友達が少ない』(’14)、TVドラマ『金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件』(’14)など俳優業も精力的にこなす。

よしひろまさみち(映画ライター・編集者)
1972年10月21日生まれ。東京都新宿区出身。情報誌、女性誌などの編集部を経てフリーに。編集者として『sweet』『otona MUSE』(共に宝島社刊)のカルチャーページを担当。『SPA!』(扶桑社刊)『oz magazine』(スターツ出版刊)『an・an』(マガジンハウス刊)など、雑誌やウェブで連載。日本テレビ系『スッキリ!!』で月一映画紹介、ニコニコ生放送『ディズニーっコすたじお』のほか、テレビ、ラジオなどにも出演

ロウ・イエ監督
1965年劇団員の両親のもと、上海に生まれる。1985年北京電影学院映画学科監督科に入学。
『ふたりの人魚』(00)は中国国内で上映を禁止されながらも、ロッテルダム映画祭、TOKYO FILMeX2000でグランプリを獲得。1989年の天安門事件にまつわる出来事を扱った『天安門、恋人たち』(06)は、2006年カンヌ国際映画祭で上映された結果、5年間の映画製作・上映禁止処分となる。禁止処分の最中に、中国では未だタブー視されている同性愛を描いた『スプリング・フィーバー』が、第62回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞。パリを舞台に、北京からやってきた教師と、タハール・ラヒム演じる建設工の恋愛を描いた『パリ、ただよう花』は第68回ヴェネツィア国際映画祭のヴェニス・デイズ、および第36回トロント国際映画祭ヴァンガード部門に正式出品された。
2011年に電影局の禁令が解け、中国本土に戻って撮影された本作『二重生活』は、第65回カンヌ国際映画祭ある視点部門に正式招待。ほか、第7回アジア映画大賞(アジアン・フィルム・アワード)で最優秀作品賞ほか3部門を受賞。中国現代文学の代表的作家でありロウ・イエと親しい友人でもあるピー・フェイウー(畢飛宇)の小説を原作にした『ブラインド・マッサージ(英題:Blind Massage/原題:推拿)』は第64回ベルリン国際映画祭銀熊賞(芸術貢献賞)を受賞。日本では2014年9月にアジアフォーカス・福岡国際映画祭にて先行上映された。
  
  

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